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株式会社証券保管振替機構

DVP(株券と資金の同時決済)システム構築の中心にハブ機能を担うWebSphere Business Integration Message Brokerが活躍


掲載日 2004年11月10日

ほふりイメージ画像

 
証券保管振替機構(以下「ほふり」)は、証券流通市場の円滑な運営を図るために設立され、有価証券の受け渡しを券面そのものではなく、口座間の振替によって実現するわが国唯一の証券保管振替機関です。

「ほふり」では、世界的な証券取引のボーダレス化に伴い、各国市場と歩調を合わせる形で証券決済の効率化/決済リスクの極小化を推進すべく市場基盤を整備中です。(1989年のG30勧告以来、世界的な証券決済システム改革を目指したさまざまな勧告が、民間グループや公的組織から発表されている)現在、上場企業株券の65%以上の預託を受けており、わが国の証券決済制度改革推進における重要な役割を果たす、公共性の高い機関です。

そのシステム構築の中心には、サーバー間のデータ中継機能を担うHUB(ハブ)として、WebSphere® Business Integration Message Broker(以下WBI MB)、IBM eServer® pSeries® が活躍しています。



お客様ニーズ ソリューション 導入効果

将来の展望 お客様情報 用語の説明

製品・技術情報

お客様ニーズ


世界標準の証券決済制度へ向けて

証券市場の急速な国際化を受け、わが国の金融・証券市場でも海外との接続や取引に対応したシステム構築が求められており、2009年の証券取引ペーパーレス実施法案(いわゆる「社債・株式等の振替に関する法律」(株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律: 平成16年法律第88号))も成立するなど、抜本的な決済制度改革が進行しています。「ほふり」は、政府、業界一丸となった日本の決済制度改革の青写真を受け、一般振替DVP(株券とお金の同時決済)など、主に証券決済面からの市場改革に大きく寄与しています。

「日本の金融市場を改革するにはDVP化が必要不可欠との認識で、一般振替DVPプロジェクトが始まりました。決済のDVP化は私どもの課題です」と、システム第一部長、背山(せやま)良典氏が語ります。

今回のシステム開発では、市場効率化のため、参加者から受領した約定データを照合・決済という一連のプロセスに統合するために「決済照合システム」と「保管振替システム」をつなぐのがポイントであり、「それを、将来にわたって効率的に実現する方法を検討した結果、WebSphere MQ(以下MQ)とWBI MBが使えると判断したわけです」と言います。


吉田氏写真 株式会社 証券保管振替機構
システム第一部 次長
吉田秀樹 氏

「一国に振替機関はほぼひとつです。日本の金融市場全体の信頼性の向上につなげるために、決済制度改革は我々が当然やらなければならないことでした」と、強調するのはシステム第一部次長、吉田秀樹氏です。社会的なインフラとしての高い使命を持つ「ほふり」のシステムの中枢機関として、このハブ構築は非常に重要な役割を果たしています。


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ソリューション

証券決済の公共性を支えるハブの信頼性

「IBMから、MQとWBI MBで進める際の技術的にも機能的にも納得いく提案があり、今回のシステム構成の中心にハブを据えると決めました。コスト的にも納得のいくIBMを選択しました」と、説明するのは背山氏です。

「DVP化を実現するため、「決済照合」と「保管振替」の2システムをつなぐ以外にも、新たに統合Webサーバーや、情報サーバーなどを導入しています。今後も新たに各種サーバーが必要になる展開も考え合わせ、サーバー群を安全かつ効率的に接続する方法を検討する中で、ハブを据えるのが最適と判断したということです。

メッセージング機能、フォーマット変換機能、プロトコル変換機能などの変換ソフトが充実しているのも大きかったですね。今回の振替業務の仕組み作りはスムーズに運びました。

とはいえ、従来の「決済照合システム」と「保管振替システム」は、一方が大型の汎用機でホスト系。片方はオープン系。別々のベンダーが作った手作りのシステムですから、つなぐのは結構大変なことで、IBMが苦労したはずです」と、ハブ導入の経緯をこう語ります。

さらに、システム第一部課長の田倉聡史氏は付け加えて、「IBMとの付き合いは初めてでしたが、高い技術力があり、徹夜もいとわず、こちらの無理を聞きいれて親身にサポートしてくれました」と、語ります。

「今回のDVP対応では、「照合から決済」までの一連のプロセスを統合するために、複数のシステム間でメッセージ連携を実現する必要がありました。ハブの導入で、サーバー間の接続方法が蜘蛛の巣型からスター型にすっきり整理されたのは大きいです。弊社のシステムは日本の金融を支える要の一つですから、安心して任せられる企業のハブにする必要がありました」と、吉田氏が追加します。



システム図



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導入効果

ハブ導入でDVP開発効率をアップ

「他国の決済照合システムでは、まだ振替の指図を別入力していますから、完全なシステム間連携が実現されていないのです。私どもが開発したのは、いったん照合がOKになると、その照合システムから振替システムに振替指図が自動的に行くような仕組み。遅れて開発したわが国が、今、一番進んでいます」と、背山氏は語っています。

オペレーションが楽になった点、振替時のオペレーションに起因するリスクがなくなり決済の安全性が確保された点など、海外の投資家にも好評を得て、一連のDVP(証券と代金の同時決済)化の成果はすでに上がってきています。

「今回のハブ導入で、金融インフラという非常に複雑なシステムの開発を効率化できたわけです。一般振替DVP化のテストには2003年8月から翌年4月までの9カ月をかけましたが、複雑で多岐に渡る振替業務の開発としてみれば、非常に短期間でこのシステムも仕上がったといえます」(背山氏)。

さらに、ハブ導入の副次的な効果として田倉氏は、「決済照合と保管振替のサーバー同士のやりとりを、このハブを使って洗い出し、業務自体も標準化、効率化できました」と言います。

また、今回の一般振替DVP化では、グロス=ネット型DVPを実現しており、証券と代金の同時決済でありつつ、株券の授受は1件単位の計上となり、代金の授受は差し引き計算後の最終数字のみをやりとりするだけで済みます。資金決済のネッティング(差し引き計算)効果の一例として、従来は日々1兆円の授受が必要な企業が、ネッティング効果により1000億円〜1300億円(従来の10%〜13%)の決済金額まで圧縮できた例もあるなど、企業の資金調達負担を軽減し、振替手数料や、銀行への振込み手数料も大幅に圧縮。オペレーションの負荷の大幅削減にも貢献しています。


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将来の展望


日本金融マーケットの信頼性向上に貢献

日銀が担当する国債を除き、他の全分野のカバーを目指す「ほふり」では、求められるニーズに対応する機能の追加拡充を予定。CP本格対応、一般債、投信の受益証券も手がけていく方向で、すでに一般債、CPの振替システムの開発に着手しています。「今後の一般債、投信のシステム対応においても、今回のハブが活躍します。また、開発も効率化できると考えているところです」と、証券制度改革へ向けての展望を背山氏は語っています。


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お客様情報

お客様名: 株式会社証券保管振替機構
所在地: 〒103-0025東京都中央区日本橋茅場町二丁目1番1号第二証券会館
URL: http://www.jasdec.com/
概要: 証券決済インフラを提供する証券保管振替機構(「ほふり」)は、証券流通市場の円滑な運営を図るため、株券等有価証券の保管・受渡しの効率化・合理化を目的に設立された中核機構。有価証券を集中保管し、有価証券の受渡しを券面の授受に代えて、保管振替機関に設けられた口座間の振替によって処理します。

証券保管振替機構ロゴ

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用語の説明

証券保管振替制度:  
証券流通市場の円滑な運営を図り、株券等有価証券の保管・受渡しを効率化、合理化することを目的とする。有価証券を保管振替機関に集中保管し、有価証券の受渡しを券面自体の受渡しではなく、保管振替機関に設けられた口座間の振替により処理するもの。わが国唯一の振替機関を「ほふり(略称)」という
DVP : Delivery Versus Payment  
資金と証券を同時決済する仕組み。これは、証券決済において、資金/証券を渡したにもかかわらず、取引相手からその対価となる証券/資金を受け取れないという「取りはぐれ」リスクを回避するための方法と仕組み
STP : Straight Through Processing  
取引から決済までを電子化し、人手を介さずに行うこと
市場振替:  
証券取引所での売買の決済のための振替。参加者は証券会社のみとなる
一般振替:  
市場振替以外の振替
グロス=ネット型:  
証券についてはグロス(合計単位)・ベースで振替指図が実行され、資金についてはネット(差し引き計算)・ベースで振替指図が実行される

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製品・技術情報

 ハードウェア:
IBM eServer pSeries 詳しくはこちら

 ソフトウェア:
 
WebSphere Business Integration Message Broker V5.0 詳しくはこちら
WebSphere MQ 詳しくはこちら

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本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。

IBM、IBMロゴ、 eServer pSeriesおよびWebSphere は、IBM Corporationの商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
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