掲載日 2005年4月20日

株式会社日立
ハイテクノロジーズ
本社株式会社日立ハイテクノロジーズ(以下 日立ハイテクノロジーズ)は、日立グループの商事会社である日製産業と日立製作所の計測器グループおよび半導体製造装置グループが事業統合して2001年10月に発足しました。さらに、2003年にはチップマウンター事業の移管を受け、2004年には日立電子エンジニアリングをグループ会社化、現在、国内27カ所、海外24カ国に76カ所の事業拠点を設け、グローバルに事業展開しています。
この事業統合で目指したのはナノテクノロジー分野における「開発、製造、販売、サービス」の一貫体制の構築。これにともなう経営管理システム(基幹システム)の刷新に、2003年4月、同社はSAP® R/3® EnterpriseとSAP GTM(Global Trade Management)を導入しました。当時、世界でも初めてということで話題にもなったSAP R/3 Enterprise環境下でのSAP GTM導入。その基盤ともいうべきデータベースに採用されたのがIBM DB2®です。
この事例では、こうしたERPソリューションでDB2が果たしている役割についてご紹介いたします。
お客様ニーズ

情報システム推進部
部長代理
卜部良基氏
課題は短期間でのビッグバン導入にどう取り組むか
「1年という短期間で一気にシステムを導入する、いわゆるビッグバン導入が至上命令でした」と導入当時を振り返りながら、プロジェクトのリーダーである日立ハイテクノロジーズの卜部良基氏(情報システム推進部 部長代理)は述べています。
「SAPへの取り組みは統合前の1996年にスタートしました。すでにグローバルIT戦略を計画立案していまして、当時の情報システムであるメインフレームでは世の中のスピードにはついていけないということで、ERPパッケージのSAP R/3 Enterpriseの導入を検討していました。すでにアメリカの現地法人ではIT刷新が行われていて、これをSAP R/3 Enterprise導入のプロトタイプとして欧州、アセアンへと展開していきました。もちろん、当時はまだ事業統合という話はなかったのですが、製造部門でSAP R/3 Enterpriseの展開がはじまっていたこともあり、これによって2003年に国内での『開発、製造、販売、サービス』一貫体制構築のためのシステム導入を一気に行うことができました」
DB2に求められる役割は何か
ハードウェアはもちろんのこと、データベースには、システムのビッグバン導入に見合うだけの性能が求められました。DB2を採用されたいきさつについて同氏はつぎのように述べています。
「OSはUNIX®系でいくことに決め、データベースに関しましては性能、コストパフォーマンスということが検討の課題になりました。なにしろ本社と27カ所の国内支社を対象にしたビッグバン導入ですから、当然ですね。
見積もりの段階でコストパフォーマンスの高さは評価いたしました。IBMさん以外のデータベースももちろん検討いたしましたが、SAP社からの強い薦めもあり、最終的にはDB2採用に踏み切ったわけです」
ソリューション

システム構成の
概略図(図をクリ
ックして拡大)
この2年間、障害なしに稼働
日立ハイテクノロジーズでは、SAP R/3 Enterpriseに加え、顧客別や製品別、時系列別にデータの管理・分析を行うSAP BW(Business Information Warehouse)も導入しています。DB2は、それらを支える基盤であり、裏方ともいえます。その働きぶりについて同氏は次のように述べています。
「データベースはシステムの裏方で陰に隠れています。システム(ハードウェア)の問題でDB2も停止することはありますが、DB2そのものが焦点になって問題を起こすということはありませんね。BWというモジュールも稼働しているのですが、SAP R/3 Enterpriseと合わせるとデータのバックアップ量は膨大なものになります。こうしたシステム環境にあって、DB2は立ち上げの時から大きな問題がなく、スムーズに動いており、現在、フルに使っています。
今年の3月で稼働2年になりますが、テクニカルと呼ばれるベーシスの担当者に聞いてみたところ、DB2に関する障害は発生していないということです。他社のものより、使いやすいという発言もありましたね」
導入効果
トータルでの信頼を得るDB2
SAP GTMの導入は、当時としては世界初であり、それだけに脚光をあびたそうです。SAP GTMとDB2のかかわり、DB2のもたらした効果などについて同氏に伺ってみました。
「SAP GTM導入は初物にチャレンジ!という感じでしたね。DB2の採用も当社では初めてでしたし。SAP GTMというのはお客様とサプライヤー(商社機能)を結び、商流から物流までを一括管理して、収益管理を一元管理しようというもので、これをSAPのモジュールに組み込んだものです。
DB2とのかかわりですが、データベースは結局、信頼性です。これに尽きると思います。SAP GTMで目指しているのはシステムの一元化、経営情報の一元管理、リアルタイムな情報提供、情報処理コストの削減ということになりますが、DB2の力も大きく寄与していますね。すなわち安心して仕事を任せられるということです」
将来の展望
増えつづけるデータの蓄積。それに耐えられるパフォーマンスを
今後の課題として、同氏が挙げられたのは経営情報をどう一元化させるかということでした。
「今年中にも、国内グループ会社のほぼすべてを対象に経営情報の一元管理化を進めていきます。そして、ここからのデータをBWモジュールに吸い上げてどう可視化していくか。これは経営コックピット構想と呼んでいますが、経営陣の方々にもボタン三つぐらいの操作で経営情報を見ることができようにしたいと思っています。それにより、経営力の向上、競争力の向上、さらにはグループ力の向上に寄与していきたいですね。
さらに、製造部門に比べてSAP R/3 Enterpriseがカバーするホワイトカラー業務の改革・改善はまだまだ遅れており、ここにもっとメスを入れ、生産性を上げていきたいと考えています」
こうした、構想の中でDB2に期待したいことを同氏は次のように語ってくれました。
「先ほども申し上げましたように、データベースは信頼性です。今のところ信頼性に不安を感じることはありませんが、システムが便利になればなるほど、データの蓄積は増えていきます。それに耐えられよう、パフォーマンスをたえずチェックしながら、さらにそのパフォーマンスを維持していけるよう、データベース・テクノロジーにはさらに磨きをかけていただきたいですね」
お客様情報
日立ハイテクノロジーズは、最先端技術を駆使する設計・製造機能と最先端ソリューションを提供する商社機能を融合したハイテク分野の"価値創造"企業です。ハイテク・ソリューション事業におけるグローバル・トップをめざし、「デバイス製造装置」「ライフサイエンス」「情報・生産」「電子部品」「工業材料」「電子材料」という幅広い事業領域で高度先端技術を結集。また、企業市民として、地球環境への配慮などにも積極的に取り組んでいます。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM、IBMロゴ、DB2はInternational Business Machines Corporationの商標。
UNIXはThe Open Groupの米国およびその他の国における登録商標。
SAP、mySAP、mySAP.com、および記載のその他のSAP製品およびサービスは、ドイツおよびその他の国におけるSAP AGの商標または登録商標です。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
