掲載日 2005年8月15日

三井住友銀リース株
式会社三井住友フィナンシャルグループのリース企業である三井住友銀リース株式会社(以下、三井住友銀リース)は、1999年にLotus Notes®/Domino® R4.6を導入しました。そして現在ではLotus Notes/Dominoの社内ユーザー数1200を擁する企業となっています。
同社ではLotus Notes/Domino導入時からバージョンアップせずに約6年間運用していましたが、社内活用頻度が増加しサーバーが耐えられないようになってきていました。そこで、6.5へのバージョンアップを検討したのち、2004年12月にはマイグレーション作業を開始。2005年2月には一切のトラブルもなく6.5へのバージョンアップに成功しました。
この成功にはひとつの大きな理由がありました。Tivoli® Configuration Managerを同時期に導入して、Lotus Notes/Dominoのマイグレーションを行なったのです。Tivoli Configuration Managerのソフトウェア配布自動化機能を活用することにより、バージョンアップ期間の大幅短縮、さらには大幅なコストダウンを実現しました。
お客様ニーズ

三井住友銀リース
事務総括部上席部
長代理
大橋 明氏
Lotus Notes/Dominoサーバー安定化と合わせてソフトウェア自動配布ツールの導入を検討
三井住友銀リースでは、1999年のLotus Notes/Domino R4.6導入以降、同バージョンを使い続けていましたが、6.5がリリースされた2003年秋からバージョンアップの検討がなされました(Microsoft® Windows® 2000へのサポートが終了するため、Lotus NotesクライアントのみR5にバージョンアップを実施)。
「Lotus Notes/Domino R4.6を導入した当初は問題なかったのですが、社内の業務効率化にともないLotus Notes/Dominoの活用頻度やデータをアップする頻度が急激に増加してきていました。そのこと自体は社内的に良いことだったのですが、Notes/Dominoサーバーが落ちる頻度も上がってきてしまったのです。また、データベースの容量も増えてきたため、これ以上このバージョンでの作業は厳しいという判断をくだしました」と話すのは、Lotus Notes/Dominoの開発、運行、社員からの問い合わせなどを担当し、ノーツチームを統括する大橋明氏(事務総括部上席部長代理)です。
当時は三井住友銀行本体がLotus Notes/Domino R4.6のままであったため、マイグレーションはなかなか進展をみなかったのですが、海外や他社での運用実績が増えてきたため、2004年7月には6.5へのバージョンアップが決定されました。しかし、バージョンアップが決定されてもまだ難問が待っていました。1200ものユーザーを抱えているためにマイグレーション作業にかなりの期間を要してしまうことです。そのため、従来は外部業者にマイグレーション作業をアウトソーシングしていましたが、その場合には高額なコストが必要となってしまうのです。
そのとき、別チームで持ち上がっていたのがソフトウェア自動配布ツールの導入です。「もともと、外部業者にアウトソーシングしていたMicrosoft Windowsのセキュリティーパッチを自動で当てるツールの導入を考えていたのです。そこにLotus Notes/Dominoのバージョンアップの話がもちあがってきたため、ソフトウェア自体の自動配布ツール導入を検討することに変化していきました。いくつかのツールを比較してみましたが、ソフトウェアの自動配布となるとTivoli Configuration Managerが最適であることがわかりました」と社内インフラのシステム運行を担う基盤運行チームを統括する平林浩英氏(事務総括部部長代理)は話します。
ソリューション

Tivoli Configuration
Managerによるソフト
ウェア自動配布の構
成(図をクリックすると
拡大)
Tivoli Configuration Managerで
Lotus Notes/Dominoのマイグレーションがスムーズに
Lotus Notes/DominoのマイグレーションをTivoli Configuration Managerで実施することが決定、実際に配布が実行されたのは2004年12月のことです。「まず、テストサーバーを立てて、バージョンアップ直前から同期をとって一気にバージョンを切り替えました。しかも、無理のないように、まずデータベース、次にクライアント、そして最後にアドレス帳というように段階をふんで6.5に切り替えていったのです。これでほぼ問題なくバージョンアップ作業が終了してくれました。ユーザーになんらかの作業をさせてしまうと問題が生じる可能性が高いのですが、それをうまくTivoli Configuration Managerがマイグレーションしてくれたと考えています。あまりにスムーズに移行したので、バージョンアップしたことを知らずに使っていたユーザーも多かったようです」(大橋氏)

三井住友銀リース
事務総括部部長代理
平林浩英氏
Tivoli Configuration Managerは、Lotus Notes/Dominoのマイグレーションに間に合わせるよう逆算して構築スケジュールを立てたと平林氏は話します。「これまでソフトウェアをインストールしたり、バージョンアップしたりする場合、支店展開をしなければいけませんでした。しかしTivoli Configuration Managerを使えば、管理者の操作ですべてのマイグレーション作業が終了してしまいます。しかも作業は2、3名の担当者だけで実施できるのです。それが導入前と比較しての大きな違いですね」(平林氏)
Lotus Notes/Dominoのマイグレーションが完了したのは2005年2月のことでした。ただし、実際の作業自体はわずか7日間で終了しています。なお、1200程度あるデータベースや170程度あるアプリケーションは日々増えつつありますが、バージョンアップ後もまったく問題なく稼働しています。
導入効果

三井住友銀リース
事務総括部 次長
前田佳男氏
マイグレーション作業の期間短縮と大幅なコストメリットを実現
Tivoli Configuration Managerの導入と、Lotus Notes/Dominoのバージョンアップを同時に行なったことにより、相乗効果も生まれているのが特徴といえます。「Tivoli Configuration Managerの導入によりマイグレーション作業期間が大幅に短縮したことはもちろん、コストメリットも大きかったのではないでしょうか。マイグレーション作業を外部業者にアウトソーシングした場合、1台あたり1万円はかかりますから単純に計算しても1000万円以上のコストメリットがあったということです。さらに、外部業者の場合はセットアップ作業までやってはくれないため、そう考えるとコスト面に出てこないメリットも多くあったと考えています」(平林氏)
Tivoli Configuration Manager導入前の作業コストを100とした場合、約15のコストでマイグレーションを実現することができたのです。また、Lotus Notes/Dominoのバージョンアップ導入効果もすでに現われています。
「まずは一番大きく変わったのが、Lotus Notes/Dominoサーバーがまったく落ちなくなったことです。バージョンアップ前は、休日に出勤してLotus Notes/Dominoサーバーを止めて2時間くらいチェック作業を行なっていたのですが、そういったことをする必要がなくなったのがうれしいですね。また、Lotus Notes/Domino自体の動作スピードが速くなっていることや、圧縮技術が高まっていることにも大きな魅力を感じました」(大橋氏)
「システムダウンなどのトラブルが起こった場合、全社員にそれを知らせるのはメールによる一斉送信です。しかしLotus Notes/Dominoサーバーが落ちるとそれができなくなるわけで、各部門に手分けして電話連絡をしていたのです。そういった非効率な作業がなくなったのも、バージョンアップによる効果のひとつですね」(平林氏)
将来の展望
Lotus Notes/Dominoのバージョンアップで
基幹システムとの連携も視野に
「Lotus Notes/Domino R4.6では不可能だった他のシステムとの連携も、6.5ではさまざまな対応するツールがリリースされてきています。そこで、基幹系システムとの連携を密にしていきたいと考えています」と話すのは大橋氏です。
三井住友銀リースではLotus Notes/Dominoユーザー歴が長いため、すでに全社員のポータルとしてLotus Notesがフル活用されていますが、今回のバージョンアップによりもう一歩上のステップを目指しています。
また、Lotus Notes/Dominoマイグレーションでは、Tivoli Configuration Managerの配布パッケージの作成は外部業者に委託していましたのですが、今後は自力配布をしていくと話すのは平林氏です。「Microsoft Officeを2005年12月に2000から2003へバージョンアップする予定ですが、今期ではそれが一番大きな作業となるでしょう。なお、Tivoli Configuration Managerには、ストレージ監視や自律コンピューティングなど、さまざまな機能を持っていますが、まずはコンフィギュレーション・マネージメントを使いこなすことが先決です」
三井住友銀リースとしてもTivoliの導入は初めてのため、「とにかくスキルを身につけていくことが最重要課題」として取り組んでいるところです。
お客様情報
企業概要:住友グループのリース会社として1968年に設立された日本リース業界の草分け的存在です。以来、時代の変化を捉える「先進性」、健全な資産内容に裏付けられた「信頼」、そして多様なノウハウの蓄積を駆使した「総合力」という3つの力をモットーに、それらを一体化したコーポレート・リースサービスの提供を進めています。

用語の説明
- マイグレーション
「migration」と書き、プログラムやデータの移行・変換作業のことをいう。OSなどの環境が異なるシステムへの移行を指すことが多い。企業の基幹システムなどを新しいプラットフォームに交換するという場合にも使用される。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM、IBMロゴ、Lotus 、Lotus Notes、Lotus Domino、TivoliはInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標です。
Microsoft、WindowsはMicrosoft Corporationの米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
