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ベニックソリューション株式会社

川崎重工業の約2万人のユーザーを支えるメインフレーム・クラスの情報基盤へ、仮想化技術とオートノミック技術を適用しpSeries や BladeCenterを統合


掲載日 2006年1月16日

ベニックソリューション株式会社


約130社もの企業グループを形成し、航空宇宙、新幹線車両からオートバイにいたるまでの多彩な製品を開発・製造している川崎重工業株式会社(以下、川崎重工業)。ベニックソリューション株式会社(以下、ベニックソリューション)は2001年に川崎重工業の本社情報システム部門がIT関連子会社として独立して設立されました。川崎重工業グループの情報基盤の運用管理サービスを主なビジネスとし、さらにそこで培ってきたノウハウをビジネス・ソリューションやネットワーク・ソリューションとして幅広く提供しています。

川崎重工業では30年ぐらい前から「統合」をコンセプトにインフラストラクチャーづくりに取り組み、1974年の電算機センター設立にともなうIBM S/370の導入で最初のホスト・コンピューター統合を果たしました。その後、事業拡張、事業所の統合・分社化やIT環境の進展を受け、1996年からはオープン化とサーバー統合を実施。1998年にはLotus Notes®サーバーとインターネット・サーバーが電算機センターへ集中配置されることになります。これが第1次統合と呼ばれる時期で、その時Lotus Notesサーバーとして導入されたのがIBM RS/6000®SPでした。
しかし、Lotus Notesユーザーの増加とともに、メールの送受信数も増え、さらには添付メール容量が増大するなどにより、システムの能力不足もしだいに顕在化してきました。このころすでに独立子会社として運用管理サービスを行っていたベニックソリューションとしての取り組みも始まり、第2次統合とも言える新たなサーバーの導入が検討されます。そして、それに応えたのが2004年導入のIBM eServer® pSeries® 690(以下、p690)です。一方、サーバー運用としてホスティング・サービスにも取り組み、これにはIBM eServer BladeCenter® HS20で対応。オペレーションの効率化を図るための統合管理システムにはIBM Tivoli® Provisioning Managerを採用。現在、川崎重工業グループ20,000人のユーザーを支える情報基盤を運用管理しています。



お客様ニーズ ソリューション 導入効果

将来の展望 お客様情報 用語の説明

製品・技術情報

お客様ニーズ


サーバー統合と事業所基幹システムの統合にどう取り組むか

川崎重工業グループが「統合」をコンセプトに情報基盤づくりに取り組んできた理由としてあげられるのは、リソースの有効活用、運用コストの削減、さらには統一したソフトウェアによる運用の効率化などです。こうして、ホスト統合やサーバーの第1次統合、第2次統合が行なわれてきました。その間に、ユーザー数が飛躍的に増え、さらにインターネットの爆発的な普及などもありIT環境も大きく様変わりし、それに対応できるだけの情報基盤が求められるようになりました。
第1次統合で果たしたことについて、ベニックソリューションのソリューション本部 副本部長 柿塚信一氏は次のように話しています。
「1978年のホストの統合に関しては、IBM S/370で行ないました。リモート・サイトからのデータの入出力やバーチャル・マシン/カンバセーション・モニター・システム(VM/CMS)という会話型処理によるシステム開発、さらに各事業所のユーザーが共用できる大規模なオンライン・システムを採用するなど、統合化と仮想化によりホスト・システムの省力化はだいぶ進みました。オペレーターの人員も今では5分の1に減っています。
一方、オープン化とサーバーの統合化に関していえば、共通基盤としてのオープン化は1996年のLotus Notes導入とインターネットを導入したことから始まります。当初、Lotus Notesサーバーは各事業所に分散配置されていましたが、1998年にWANが高速化したのに伴い、センターのIBM RS/6000 SPに統合しました。
インターネットに関しては、当時活用していたのは技術研究所ぐらいで2000人規模対応のサーバーで充分と考え、特に冗長化も図りませんでしたが、サービスを開始してから1年もたたないうちに、利用者が3000人ぐらいに増加。能力向上が必要になり、統合サーバーを導入することになります。これらを私たちは『オフィス・オートメーション統一操作環境』という意味から『OA-COE』と呼んでいます。こうして、Lotus Notesサーバーもインターネット・サーバーも統一された操作環境のもと、センターに集中配置することになり、それぞれのサーバーの第1次統合が行なわれました」

「その時点でのLotus Notesサーバーの統合は、統合というよりは集約ということでした。CPU、メモリー、ディスクとも融通しあうということができなかったからです。そのために、リソース不足が起きました。特にメールの添付ファイルの容量が年毎に大きくなり、メール・サーバーのディスク容量不足が顕著になってきました。運用の手間もかかるようになりました。インターネットの方は、一つのサーバーの中にWebサーバー、メール・サーバー、DNSサーバーを共存させていましたので、一点障害で他のサービスにも影響が出てくることがありました」(柿塚氏)

また、川崎重工業の各事業所では自前でサーバーを準備し、それをデータセンターに預け、実際の運用は自分たちで行なうハウジングサービスを利用していましたが、これに対しても、実運用を含めたアウトソーシングのニーズが高まりつつありました。これにどう対応するかの課題も持ち上がってきました。


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ソリューション

統一したシステム環境をユーザーに提供

Lotus Notesサーバーでのリソース不足、インターネット・サーバーでの一点障害による他への影響。こうした問題をどう解決していくか。Lotus Notesサーバーについては、IBM eServer pSeries 690の導入によりリソースの最適化と障害対策を図り、インターネットについては障害の影響度をできるだけ少なくするために機能別にサーバーを分割するとともに、負荷を分散し、冗長化も図るなどの方策を立てました。
「p690は一つの筐体にいくつものCPUを取り付けられ、それらを論理的に分割して使うことができます。すなわち、カンパニー毎に区画を分割して、CPUとメモリーを割当てることができ、リソースの最適化を図れます。障害の影響度を最小限に抑えることも可能です。さらにStorage Area Network(以下、SAN)でつなぐ統合ディスク装置も導入しましたので、ディスク容量が不足しても柔軟に対応できるようになりました。インターネット・サーバーについては、Lotus Notesサーバーほど能力は必要ないので、コストパフォーマンスの観点からも統合化はせず、再度分割することで対応しましたが、一元管理が必要になるので統合監視システムを入れています」(柿塚氏)

そして、各事業所のシステムのアウトソーシングに関しては、どう対応するか。それを受けるベニックソリューションでは効率的なホストの運用、すなわちホスティング・サービスのためには統一した運用が必要と考えました。
また、事業所の基幹システムでは主に生産管理システムが稼働していて、各生産現場にとってシステムに障害が生じた場合、ビジネスに与えるインパクトは大きく、それだけに復旧が素早い可用性の高いものが要求されます。
そうしたところからベニックソリューションはブレード・サーバーに着目し、IBM eServer BladeCenter HS20を導入。同一仕様のブレード・サーバーを準備して各ユーザーが統一した環境でシステムを構築できるようにし、また予備のブレードを準備して、急なリソース不足や障害発生にも短期間で対応・復旧できるようにしました。

「IBMのブレード・サーバーを採用したのは、信頼性もさることながらSANのブートができることです。SANのディスクにつないでサーバーを立ち上げることができるので、予備のサーバーにすぐ切り替えることができるからです」(柿塚氏)
P690&P570サーバ構成図


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導入効果

高い可用性と統合システム管理を実現

「Lotus Notesに関しては、p690と統合ディスクの導入により、トラブルは飛躍的に減少しました。また、インターネットに関しては負荷分散や代替機につなぎ替えるコールド・スタンバイなどにより可用性が向上しました」(柿塚氏)

事業所のシステムに関して、同氏は次のように話しています。
「ブレード・サーバーではLinux®系とMicrosoft® Windows®系のマシンについてサービスをしていますが、AIX™系についてはIBM eServer p5 モデル570を導入して対応しています。これはホスト・コンセプトのサーバーと位置づけ、論理区画が可能なためVirtual I/OというI/O専用サーバーを設け、これには1CPUを割当て各サーバーのI/Oを一手に引き受けさせています。さらにデータベース用のサーバーとアプリケーション用のサーバーを設け、アプリケーション用は負荷が少ないので、1つのCPUを0.2単位に区切って使用しています。これによりシステム資源を効率よく、かつスムーズに拡張できるようになりました。また共有の予備エリアも設け、これによってホスト並みの高い可用性が実現できました。p5-570は主にオートバイ事業のBtoB、BtoCのシステムに使っています」

また、統合管理システムとしてIBM Tivoli Provisioning Managerを採用しているので、ブレード・サーバーにおいて急なリソースの追加や変更が発生したときにも自動的に対応でき、また障害発生を見逃すことなく、早期発見・対応も可能になりました。現在、川崎重工業では400台のサーバーを運用していますが、これらすべてをTivoliで一元管理しています。

「IBM Tivoli Provisioning Manager」管理画面イメージ


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将来の展望


さらなる管理コストの削減とサービス・レベルの向上を

今後の取り組みについて、柿塚氏は次のように話しています。
「統合化のコンセプトを維持したインフラ作りを行うとともに、メインフレーム・クラスの信頼性や運用性を目標とした取り組みを行っていきたいと考えています。各事業所には、まだサーバーが散在しています。これらを仮想化技術によって論理的に統合し、CPUやメモリー、ディスクなどのIT資源を効率的に利用して、もっと設備投資を抑えていきたいですね。そうなると、当然、統合的な運用管理システムの一層の充実化が必要になります。そのために、統合運用管理システムにサービス管理システムを組み込んだIT Infrastructure Library(ITIL)に基づく運用管理を実現して、管理コストの削減とサービス・レベルの向上も図っていきたいと考えています。統合化・仮想化技術などの進展により、その実現の可能性が飛躍的に高まったといえるでしょう」


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お客様情報

お客様名: ベニックソリューション株式会社
所在地: 〒650‐0038 兵庫県神戸市中央区西町35番地(三井日生神戸ビル内)
URL: http://www.benic.co.jp
概要: 航空宇宙からオートバイなど一般消費者向けにいたる多彩な製品を生産する川崎重工業のIT化に参画。この中で培ったソリューションやノウハウを活かし、ハードウェアを含めたソリューションをビジネス、エンジニアリング、ネットワーク分野に提供しています。
ベニックソリューション株式会社ロゴ

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用語の説明

仮想化  
コンピューター・システムを構成する資源を物理的構成によらず、柔軟に分割したり統合したりすること。サーバー仮想化やストレージ仮想化などの技術がある。
IT Infrastructure Library (ITIL)  
IT環境の管理・運用のための業界標準。世界的な支持を受け、ITサービス・マネジメントのベスト・プラクティスを集めたフレーム・ワークが出版されている。TivoliはITILが定義する運用プロセスを支援するツールとして幅広い運用管理機能を提供している。

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製品・技術情報

 ハードウェア:
IBM eServer pSeries 690 詳しくはこちら
IBM eServer p5 570 詳しくはこちら
IBM eServer BladeCenter HS20 詳しくはこちら
IBM TotalStorage 詳しくはこちら

 ソフトウェア:
IBM Lotus Notes/Domino 詳しくはこちら
IBM Tivoli Provisioning Manager 詳しくはこちら

 ソリューション:
IBM Virtualization Engine 詳しくはこちら
Autonomic Computing 詳しくはこちら

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本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。

IBM、IBMロゴ、AIX、BladeCenter、 eServer 、Lotus Notes、pSeries、RS/6000、Tivoli、TotalStorage、Virtualization EngineはIBM Corporationの商標。
Microsoft、WindowsはMicrosoft Corporationの米国およびその他の国における商標。
Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
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