掲載日 2006年2月14日
株式会社モビット(以下、モビット)は、新たな業態の銀行系パーソナルローン会社として2000年に誕生しました。同社の基幹システムは、IBM製オープンメインフレーム・サーバー、IBM eServer® zSeries®により稼働されていますが、運用管理ツールやセキュリティーツールなどには他社製品が導入されていました。そこで、コスト削減とサポート体制の一本化をめざしたIBM製品への移行プロジェクトが立ち上がったのです。
他社製品からの置き換えのプロジェクトは着実に立ち上がりましたが、第4世代アプリケーション開発言語CA-Easytrieve Plus(コンピュータ・アソシエイツ社製品)だけは、そのまま残されていました。置き換えツールの互換性に不安があったためです。しかし、IBM Migration Utility for z/OS™(以下、Migration Utility)と、そのアドオンツールTurbo MU(ソフトプレックス社製品)の組み合わせにより、互換性も十分保たれることが確認されたため、最終的には置き換えが決定されたのです。
2005年9月、CA-Easytrieve PlusからMigration Utility+Turbo MUへの置き換えは完了しましたが、ユーザーからの不満の声はまったくありませんでした。それは使い勝手が以前とまったく変わらず、置き換えが大成功したという証拠でした。
お客様ニーズ

株式会社モビット
営業システム部
部長
曲師 英治氏
コストメリットを考えてIBM製品への置き換えを選択
モビットの基幹システムは、母体企業であるプロミス株式会社と同様、ハードウェアはIBM製品、ソフトウェア・ツールは他社製品という構成で組まれていました。しかしモビットは、創業からまだ日が浅いために、システムにかけるコストの削減が経営課題となっていたのです。
「このまま現在の開発ツールやユーティリティー・ツールを使い続けていくのと、IBM製ソフトウェアへの置き換え費用+ランニングコストを比較してみてどうだろうか? と試算をしたとき、IBM製品へ置き換えることでコストメリットが生まれるとの結論に達しました」と話すのは、同社営業システム部部長の曲師(まげし)英治氏です。
ソリューション
Migration Utility+Turbo MUへの置き換え作業を実施
2004年から2005年にかけて、基幹システム用ソフトウェアはIBM製品へと着実に移行されていきました。しかし、CA-Easytrieve Plusだけは手つかずでした。
「その理由としては、開発だけでなくテストツールや検証ツールとしても便利に使える言語のため、開発者たちが置き換えに難色を示すのではないか、と考えたからです。しかしそこにIBMから提案されたのが、CA-Easytrieve Plus言語ステートメントをCOBOL言語ステートメントに変換するツールMigration Utility+Turbo MUへの置き換えでした。Turbo MUがバージョンアップしたことで互換性がさらに高まり、使い勝手もほとんど変わらないという説明を受け、置き換えを決断したのです」(曲師氏)
Turbo MUは、COBOLコンバーターであるMigration Utilityを補完するソフトプレックス社製アドオンツールです。Migration Utilityの変換率と変換精度を飛躍的にアップさせるため、CA-Easytrieve Plus置き換えには必須のツールとなっています。
そこで、オープンメインフレーム・サーバーを追加で1台導入するのを契機に、2005年5月に置き換えが決定されました。そして、6月半ばから7月には移行プロジェクトを実行、9月には本番稼働といった早さで、Migration UtilityとTurbo MUへの置き換え作業が実施されたのです。
「互換性は確かに高かったのですが、実際に導入してテストしたときに非互換項目が約10項目発生しました。めったに使わないコーディングだったため影響は少ないものなのでしたが、代替手段の作成やTurbo MUのモディファイなどでソフトプレックスさんには迅速に対応していただきました」(曲師氏)
導入効果
ユーザーに置き換えを意識させない互換性の高さを実現
置き換え本数約300本、そのうち非互換項目を含んでいて修正を加えたのは50本強という結果となったこの移行プロジェクト。ユーザーは研修などを受けることなく、スムーズに移行が完了しました。「2時間程度の説明会を受けた程度です。マニュアルを用意するといったこともなく、置き換えたことはまったく感じさせなかったですね。ユーザーたちはまったく意識せずに使っているので、当初の目標を十分達成できたといえるのではないでしょうか」(曲師氏)
「気がついたら置き換わっていました」というユーザーの声に代表されるように、狙いどおりの結果を得ることができました。
それでは、Migration UtilityとTurbo MUへ置き換えることで、どんなメリットが発生したのでしょうか? 「まずはコスト削減が挙げられますが、IBM製品へと統一することでサポートの強化と即応性といったメリットも期待しています。モビットではシステムの保守運用をIBMへとアウトソーシングしているため、他社製品が入っているとそこが手薄になり対応も遅くなりがちです。しかし、IBM製品へと一元化することでこういったデメリットがなくなるのではないでしょうか」(曲師氏)
また、CA-Easytrieve Plusはバッチ用第4世代言語のため、COBOLと比較したときに約1/20のコーディングスピードと約3倍の生産性が得られます。Migration Utility+Turbo MUでは、そのスピードや生産性の高さを維持したままでCOBOLへの置き換えができるのもメリットといえるでしょう。
将来の展望
OSのバージョンアップなどを含めメインフレームを今後も活用
2004年から実行されていた他社製ソフトウェアの置き換えも2005年末を持って完了をみました。「すべてがIBM製品に置き換わったことで、今後はタイミングを逃さず小回りが効いた動きができるのではないでしょうか」(曲師氏)。
なお、Turbo MUは国内企業が開発しているツールなので、日本語での対応と迅速なサポート体制が組まれています。置き換えによるトータルソリューションの優位性が生まれたのです。
また、同社ではメインフレームOSのバージョンアップも検討中です。「弊社の業務、とくに勘定系の運用に関してはメインフレームがもっとも適していると考えています。金融業という立場からセキュリティー面での信頼性も重要視しています。また、運用管理という観点でもメインフレームは優れています。そのため、今後も将来にわたってメインフレームを活用していこうと考えており、z/OSのバージョンアップもその一環として行なう予定です」(曲師氏)
お客様情報
新しい金融サービスを提供するために、三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)とプロミスのコア・コンピタンス(中核的な事業競争力)を融合して、2000年に誕生したパーソナルローン会社。最新テクノロジーの活用により、最短10秒で自動審査を行うシステムの構築や、最短5分でカード受取のできるローン申込機を全国展開しているほか、全国の金融機関やコンビニエンスストアに提携ATM・CDネットワークなどを構築。現在では、銀行系パーソナルローン会社のリーディングカンパニーと評価されています。

製品・技術情報
ハードウェア
ソフトウェア
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事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM、IBMロゴ、 eServer 、zSeriesおよびz/OSはInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標です。
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