IBM

株式会社 ポイント

必要な機能を必要なときに,ユーザー主導で進める経営情報システムのオンデマンド再構築


掲載日 2006年3月7日

店舗写真

 
ローリーズファーム、グローバルワークなどのブランドを広く全国展開しているカジュアルウェア専門店チェーンの株式会社ポイント(以下、ポイント)は、1993年以降、IBM AS/400®による基幹システムの構築を進めてきました。帽子1点でも毎日発送する、アパレル業界では類を見ない当日配送システムを始めとして、既存の枠組みにとらわれないシステムを追求しています。AS/400による基幹販売管理システムを軸に、各種業務システム、物流システム、コミュニケーションシステムなどが連携して稼働しています。2006年3月にはIBM WebSphere® Business Integrationがサービスイン、同社の経営情報システム構築を支えています。



お客様ニーズ ソリューション 導入効果

将来の展望 お客様情報 用語の説明

製品・技術情報

お客様ニーズ


経営情報システムに必須な、店舗情報の整備と一元管理

今まで使っていたバックエンドのシステムは変更せず、管理の手間が増えるサーバーは増やさず、必要なシステムを自分で構築し、経営戦略に直結させたい。こうした“譲れない条件”を示しながら、同社情報システム室 執行役員 情報システム室長の渡辺 裕幸氏は、次のように語ります。
「1993年にAS/400を導入しました。今のマシンは三代目で改修しながら使っています。もちろん、AS/400だけでもさまざまな問題を解決できますが、やはりそれだけでは足らなくなってきたなと実感していました。少し前にもMicrosoft®Excelとクライアントアクセスによって基幹システムにデータを流す仕組みを作りました。とにかく、画面入力とデータ連携については、絶えず色々な方法を模索していました」
このときIBMから提案されたWebSphere Business Integrationによるデータ連携の仕組みと、ウイングアーク テクノロジーズ株式会社のStraForm-Xという製品が、渡辺氏のニーズにピッタリと当てはまりました。
「AS/400のテキストベース・自社フォーマットの画面では、もう回らない状態になっていたのです。また、連携の必要性は今後ますます高まっていくのに、個別に作っていていいものかと悩んでいました」(渡辺氏)

こうして始まったのが、「デベロッパー家賃精算システム」の構築でした。AS/400の既存システムにも店舗マスターはあったものの、各部署に住所録やWebフォルダーなどの形で点在・二重入力されている状況を改善したいと、渡辺氏は考えました。
「現在300店舗ほどがいろいろな商業施設に入っていますが、その情報はあまり整理されていませんでした。経営情報システムを作り上げていくには、店舗情報をしっかり整備し、一元管理することが必須になってきたのです。それにはやはり使い慣れているAS/400でやっていこうと、デベロッパー家賃精算システムから始めました」(渡辺氏)しかし、各デベロッパー(大家さん)からあがってくる請求伝票はバラバラで、固定家賃もあれば、一定の売上を超えると変動するタイプもありました。「個々の項目を、当社の既存システムの画面に合わせて入力していました。例えば場所を変換したり、勘定科目の名称を揃えたり、複数の勘定科目をまとめて入力していました。店舗では入力しないので、業務部の売掛担当者がひとりで5日間に一度の割合で、一日かかりっきりの状態でした」(渡辺氏)

既存のシステム資産の利用、品質と将来性を考慮した標準技術に基づく製品の導入、さまざまな変化に柔軟かつ迅速に対応するサービスの疎結合という、三つの柱に基づく経営情報システムの再構築が検討されました。ポイントの問題解決にはService Oriented Architecture(SOA)コンセプトに基づくソリューションが最適でした。


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ソリューション

WebSphere Business IntegrationとWebSphere DataStageが既存データを連携

ポイントの経営情報システム再構築は、「デベロッパー家賃精算システム」の他にも将来的なブランドや事業部の増加など、さまざまな変化にも対応できるシステムをめざしていました。しかし、当初は簡単なパッケージ導入で済むと見込んでいましたが、「パッケージを入れるために他のコストがかさむ結果になったことと、現場の問題をできるだけ早く解解決するという最重要課題に不安が残ったことから、結局導入は見合わせました」(渡辺氏)

デベロッパーからの請求書に合わせた形式で、誰でもどこからでも簡単に入力できるWeb入力画面を容易に作成したい。このニーズは、StraForm-Xの採用でクリア。フォームとデータが完全に分離され、柔軟な画面変更が可能で、Webフォームから入力されたデータをXMLファイルとして格納できることが、採用の決め手でした。入力データは、Enterprise Service BusエンジンとしてのWebSphere Business Integrationを経て変換され、IBM eServer® xSeries®上の仕訳ファイルや、IBM eServer® iSeries®上の基幹システム、経理システムといった既存システムに渡されます。さらに、IBM WebSphere DataStage®の採用によって、既存の経営情報システムへのデータ橋渡しも可能となりました。

渡辺氏がパッケージ採用を含めて模索していたのは2005年5月ごろ。その後、複数製品の比較検討を経て、実際のシステム構築に着手したのが11月ごろであるにもかかわらず、StraForm-Xを使ったデータ取り込みのトライアンドエラーも無事に乗り越え、2006年3月には既存システムとの並行稼働と、短期間でのサービスインとなりました。
システム図


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導入効果

デベロッパー家賃情報がどこからでも入力可能に

「デベロッパー家賃精算システム」のカットオーバーは2006年3月1日、そこから実際に既存システムとの並行稼働が始まります。「これを使うと5分だった入力時間が1分になるといったことでなく、やろうと思いつつできなかったことが実現したという感じです。今まで入力していた社員から手が離れ、入力インターフェースの管理など、質の違う業務を任せられるようになります。今までコストをかけられなかったような各部署の業務システムも、オフィシャルにきちんと管理していく突破口にできたらと思います」(渡辺氏) 「店舗のいろいろな情報をいろいろな部署から入力しても一元管理できる仕組みを、今期中に作っていきたい。追加などの要望は必ずくるでしょうが、このシステムなら柔軟に対応できると確信しています」(渡辺氏)


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将来の展望


柔軟かつ迅速に対応できるSOAソリューションに期待

さらに、ポイントの「デベロッパー家賃精算システム」の成功と横展開の先にあるのは、店舗やブランドといった情報を多角的に把握し、アクションに結びつけるための損益管理や、経営情報システムの充実です。 「例えば家賃にしても、特に、売上が変わると家賃が変わる変動家賃は一般経費にも影響を与え、予算管理上も注目すべき経費です。だからこれをまず精算などの業務に利用。その先は、変動費シミュレーションのエンジンとして使うことも考えています」(渡辺氏)
Excelなどによるシミュレーションは今までにも個別・非公式で実施していましたが、全社的オフィシャルなものはありませんでした。今回の「デベロッパー家賃精算システム」の成功は、シミュレーションシステムや他のマスターの同期化・集中管理といった、今まで手をつけられなかった業務への足がかりとなっています。

トップダウンで、システムに対し積極的な投資を続けているポイント。会社の意向としてはSAPのようなERPを導入する選択肢もあるようですが、「ツールがどうこうよりも、当社ではこんなことをしたいというニーズが顕著化するので、じゃあ、今ならどれ?と考えます。データベースは今後もやはりAS/400をコアに使っていきたいですね」と、店長として現場の経験がある渡辺氏は話します。

この他にもポイントでは、Lotus® Notes®と電子メールを活用した生産地・中国でのタグ付け納品システムなどを導入しています。2005年3月には、100社程度ある取引先との間で、専用伝票によるWeb EDI発注サービスを開始しました。Webと自動FAXの割合も、現在の半々から今期中にオールWebへと目標設定。発注情報自体も、素材、期間、数量などの現バージョンに加えて、パターン画などを付加していくことになるようです。これは、ポイントが、自社で作らずいろいろなブランドから仕入れる「品揃え型」から、「Specialty store retailer of Private label Apparel(SPA)型」という、素材の調達から企画、開発、製造、物流、販売、在庫管理、店舗企画に至るまでの全工程を自前で持って管理するスタイルに変化したためです。各工程でサービスを確立しそれを連携させていくというSOAにより、こうした変化も吸収できます。また、各サービス、業務システム、経営情報システムが経営戦略システムにもつながり、経営判断のさらなるスピードアップに貢献できる可能性を秘めています。
「生産シミュレーションはすでに手がけていますが、モノを作るとなると、たとえデザイナーはいなくても、絵型、素材といった情報に対応できる入力画面や、生産部門からの発注の分納管理などが必要。このあたりはAS/400だけでは難しいのですが、やはり既存システムを生かしつつ必要な機能を追加するというスタンスで、製品・サービスを選んでいきます」(渡辺氏)

自らもファッションメーカーとして、消費者ニーズに合わせたオンデマンド経営を進めるポイント。やりたいことをどんどん構築するSOAの精神で、プロジェクトがプロジェクトを呼び、サービスがサービスを作り出していく、理想的なシステム再構築が今後も進められることでしょう。


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お客様情報

お客様名: 株式会社 ポイント
所在地: 〒104-0028 東京都中央区八重洲2丁目7番2号八重洲三井ビル10F
URL: http://www.point.co.jp/
概要: 1953年の会社設立以来、紳士服、婦人服そして子ども服と、カジュアルウェア専門店チェーンとして順調に売上を伸ばし、2004年2月には東証一部に上場も果たしたアパレルメーカーです。現在では9つのブランドで300店舗以上を展開、クオリティ・デザイン・プライスで納得できる洋服を、「ワクワクする普段のおしゃれ着」として提案しています。

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用語の説明

SOA  
「Service Oriented Architecture」(サービス指向アーキテクチャー)の略。ビジネス的に意味のある単位で切り出したシステムの機能を“サービス”と呼びます。“サービス”は、業界標準の結合技術を使って他の“サービス”と組み合わせ、連携することができます。例えば「在庫管理」、「与信処理」、「配送処理」といった単位で業務プロセスを切り出し、“サービス”として稼働させておくことで、それらを組み合わせて「販売管理システム」、「受注システム」、「生産管理システム」といったシステムを構築することができます。こうしたシステム設計へのアプローチがSOAです。

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製品・技術情報

 ハードウェア:
IBM eServer iSeries 詳しくはこちら
IBM eServer xSeries 詳しくはこちら

 ソフトウェア:
IBM WebSphere Business Integration 詳しくはこちら
IBM WebSphere DataStage 詳しくはこちら
StraForm-X 詳しくはこちら

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本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。

IBM、IBMロゴ、AS/400、DataStage、 eServer 、iSeries、Lotus、Lotus Notes、WebSphere、xSeriesはIBM Corporationの商標。
MicrosoftはMicrosoft Corporationの米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
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