Linux on System zで、オープン化とサーバー統合を実現
全国の自治体では現在、システムのオープン化が推進されています。愛知県庁でも、スペース削減やコスト削減への取り組みと同時に、オープン化も大きな目標に掲げています。
今回、総務事務システムのデータベース・システムをSystem z9上のLinux に構築しましたが、Linuxを採用したことについて、同庁地域振興部情報企画課主事 上窪徹氏は次のように話しています。「官公庁はやはり、OSなどが特定メーカーに偏らないシステム環境のほうが望ましい。その意味で、今後のオープン化のIT基盤としては、最もオープンなLinuxが、最適だと考えました」
さらにIAサーバーではなくオープンメインフレームSystem z9を採用した理由について浅野氏は、「信頼性や拡張性という観点からも検討し、総務事務システムのデータベース・サーバーにLinux on System zを採用しました。もともとメインフレームはIAサーバーやUNIXサーバーと比べて格段にシステムが安定しています。System z9上でのオープン・システム構築は、統合によるスペース削減やコスト削減のメリットだけではなく、オープン・システムにもこの信頼性や拡張性が得られるということになるのです。これは、採用する上での重要な決定要因になりました。また、System z9は、メインフレームでありながらも早くからオープン化に対応しオープン・サーバーとしての実績もありますので、各自治体のオープン化の流れにも十分沿うものと考えます」
また、System z9のz/VM®を利用することでシングルシステム上に幾つものLinux区画を追加することができるのも、このシステムの特長。サーバーが必要になったときに数時間ほどでサーバーを追加することが可能であり、将来を見越した運用面でのこうしたメリットはSystem z9ならではです。
本格的な庁内IT改革へ、着々進む基盤づくり
2007年から情報企画課では、本格的な庁内ITシステムの調査を始める予定です。そのプランについて草本氏は次のように話します。
「いわば“ITの棚卸”のようなことを行い、5年から10年という長期的な計画を立てて、全体最適化と経費縮減をしていきたいと考えています。どのような体制で取り組むのかはまだ決めていませんが、目先にとらわれた施策ではなく、コストと提供できるサービスのバランスをトータルに見ていきたい。長期利用に対する製品保証があることも、要件となるでしょう。また、今回初めてLinuxを使うことになったわけですが、Linux on System zという新しいシステム環境を各課でも積極的に活用してもらいたいと考えています」
メインフレーム資産の有効活用と分散系サーバーの統合、それによる大幅なコスト削減などを視野に入れた2007年以降から本格的に始まる愛知県庁のIT改革。今回のSystem z9の導入をその第一歩として、基盤づくりは着々と進んでいます。