愛知県庁オープン化とITコスト削減へ向けて、Linux搭載のオープンメインフレームIBM System z9導入 掲載日 2006年6月6日
Linux on System zで、オープン化とサーバー統合を実現 全国の自治体では現在、システムのオープン化が推進されています。愛知県庁でも、スペース削減やコスト削減への取り組みと同時に、オープン化も大きな目標に掲げています。 今回、総務事務システムのデータベース・システムをSystem z9上のLinux に構築しましたが、Linuxを採用したことについて、同庁地域振興部情報企画課主事 上窪徹氏は次のように話しています。「官公庁はやはり、OSなどが特定メーカーに偏らないシステム環境のほうが望ましい。その意味で、今後のオープン化のIT基盤としては、最もオープンなLinuxが、最適だと考えました」 さらにIAサーバーではなくオープンメインフレームSystem z9を採用した理由について浅野氏は、「信頼性や拡張性という観点からも検討し、総務事務システムのデータベース・サーバーにLinux on System zを採用しました。もともとメインフレームはIAサーバーやUNIXサーバーと比べて格段にシステムが安定しています。System z9上でのオープン・システム構築は、統合によるスペース削減やコスト削減のメリットだけではなく、オープン・システムにもこの信頼性や拡張性が得られるということになるのです。これは、採用する上での重要な決定要因になりました。また、System z9は、メインフレームでありながらも早くからオープン化に対応しオープン・サーバーとしての実績もありますので、各自治体のオープン化の流れにも十分沿うものと考えます」 また、System z9のz/VM®を利用することでシングルシステム上に幾つものLinux区画を追加することができるのも、このシステムの特長。サーバーが必要になったときに数時間ほどでサーバーを追加することが可能であり、将来を見越した運用面でのこうしたメリットはSystem z9ならではです。
System z9への移行で、既存業務のパフォーマンスが格段に向上 自治体の強いオープン化推進の背景にはマスコミの「特定の大手コンピューター・メーカーにより納入されているメインフレームがシステムを系列化して顧客を囲い込み、高額な保守・改修費用を生むことになっているのでは?」といった報道の影響もあると言われています。 オープン化が時代の要請であることは間違いないとして、しかしオープン化を阻害しているのはメインフレームとの見方に草本氏は異議を唱えています。 「確かに各自治体において、メインフレームに対する風当たりは強くなっていますが、メインフレームそのものが悪いわけではない。他のベンダーが触ることのできない、メーカー独自のOSや言語で開発され囲い込まれたシステムが悪い、ということです。 もちろん、オープン化が可能な業務については、積極的にオープン化を進めたいと思っていますが、メインフレームはやはり、信頼性やセキュリティーも卓越していて、業務の中にはメインフレームにしかできないこともあります。実際、愛知県庁でも、給与や税務関係など個人情報を含んだ業務のようにシステムに信頼性や高いセキュリティーが求められるものも数多くあるのです。 これまでIBMメインフレームのz/OS®上で約50業務を処理してきましたが、長年の業務ノウハウや運用ノウハウが詰まり安定稼働しているこれら既存システムは、安易に再構築せずに、最新のメインフレーム・テクノロジーを活用して、より効率的に先進的に運用していきたいと思っています」愛知県庁では、今回のプロジェクトで、これらの既存業務もSystem z9へ移行しました。 「System z9への移行で、既存業務のパフォーマンスが格段にアップしました。これまで、2時間かかった業務の処理スピードは15分程度にまで短縮しています。しかも、CPU性能の向上に加えて、Workload License Charges(以下、WLC:ワークロード使用料金)を使っていることもあって、以前とほぼ同等のコストで実現しているのです。残業や休日出勤が減り、ユーザー部門からも高い評価を得ています」と話すのは上窪徹氏。 WLCはソフトウェアの使用量に応じたオンデマンドな料金体系。常時、高いCPU能力を必要とするジョブがあるわけではない同庁にとって、キャパシティー(4時間経過平均の使用量の最大値)に基づいた、この変動料金方式はコスト・パフォーマンスの向上に寄与しています。「IBMのメインフレーム・テクノロジーは、時代の要求に合わせて進化していることを実感しました」(上窪氏)
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