掲載日 2006年10月26日

東京情報大学 校舎東京情報大学は2600名強の学生が学ぶ情報学専門の大学です。日本IBMを交えた学内の情報教育システム定例会でスパムメール(迷惑メール)への対策が取り上げられたことから、教員100名のメールアドレスを対象として、IBM Eメール・セキュリティー管理サービス(以下、Eメール・セキュリティー管理サービス)のアンチスパムサービスが導入されました。
お客様ニーズ

東京情報大学
情報システム学科
助教授
アカデミック・イン
ターネットワーク
専門委員会委員長
井関 文一氏
メールアドレスは隠すより公開が原則。スパムを呼び込む、大学ならではの事情
「教員宛のスパムメールが急増し、個人ベースでは対応しきれなくなり、困っていました」と、同大学情報システム学科助教授で学内ネットワーク担当の井関文一氏。
教員の多くは、主に大学のメールアドレスを使っています。一方、コンピューターは、大学支給のもの、研究費で買ったもの、個人で購入したものとさまざまで、混在して同じネットワークにつながっています。もちろんウィルス対策は従来から徹底し、運用ルールの順守にも努めてきました。
「教員が利用するウィルス対策ソフトは、大学で用意した製品に統一しています。教員が個々に買ったコンピューターの場合、ウィルス対策ソフトは購入していたようですが、スパム専用の対策ソフトまでは準備できていませんでした」同大学情報ビジネス学科教授の青木俊昭氏はこう振り返ります。
また、大学統一のウィルス対策ソフトにもスパム対策機能がありましたが、どちらかと言えば付録的で機能は低いとの判断から、対策の柱にすえることは無理でした。
東京情報大学でスパムメールが問題視され始めたのは2005年秋頃からでした。翌年5月に急増し、業務に支障が出るまでになりましたが、直接的な原因は不明でした。そこには大学ならではの状況が考えられました。「教員はメールアドレスを隠すというポリシーではありません。大学の広報の意味もあり、ホームページにもごく普通に載せています。だからロボットに持っていかれやすい状況と言えるでしょう」(井関氏)
ソリューション

システム図
フリーソフト、外国製品いずれも導入断念。決め手は信頼関係とサポート体制
井関氏はすでに2005年初めからスパムメール対策の試行錯誤を始めていました。「スパムメール対策の機能を持つフリーのメーラーを使ったり、メールサーバーに入れるフィルターを検討したりしました」また学内に向けては、メールを受け取らない相手先を追加していくブラックリスト方式を提案。しかし、ブラックリスト掲載の相手からのメールも重要な内容かもしれない、届かないのは困るとの声もありました。
学生のアルバイトチームにスパム対策を担当させたこともありました。「ソフト作成や調査、パターンチェックなどを頼み、スパムのリストを作りましたが、敵は一枚も二枚も上手で、太刀打ちできませんでした」(井関氏)
教員が対策システムを作る案は、業務と並行しての作業となるため、時間的にも保守責任の面からも困難でした。さらに、教員からの紹介で2カ月ほど試した製品もありました。「コストパフォーマンスはよかったものの日本語対応に問題があり、全教員が無理なく使い続けるには難がありました。外国メーカー製で問題発生時の対応などにも不安が残り、導入は見送りました」(井関氏)
こうした検討作業を経て、Eメール・セキュリティー管理サービスのうち、「アンチスパムサービス」の試験導入が決定しました。定例会などを通じて築き上げられてきたこれまでの信頼関係も決め手となりました。
導入効果
試験導入を経てスパム削除の手間激減とアウトソーシングのメリットを実感
試験導入は2006年6月に開始。東京情報大学が期待したのは、製品の使いやすさ、柔軟性(スパムメールを学習する能力)、スパムの検出能力と、それらに見合う価格でした。
Eメール・セキュリティー管理サービスでは、追加のハードウェアやソフトウェアが不要で、設定もEメール・セキュリティー管理センターを介してメールを送受信するように変更するだけです。もちろん、ヘルプデスクのサポートも受けられます。試験導入中に発生した問題の解決および対策が可能で、前述の判断基準もほぼクリアできました。特に価格、サポート体制、スパム検出能力を高く評価した東京情報大学では、継続利用を学科会議で決定。2006年7月から正式にサービスインとなりました。
管理状況は定期的にレポートされます。東京情報大学の場合、メール総数に対するスパムメールの割合は50~60%※程度で推移しています。「スパムメールの処理に割く時間を短縮できたことが最大のメリットです。非常に助かる、と先生方からも好評です」(井関氏)
※出典:MessageLabs社の「Email Service Summary Report」(2006年5月~7月)より
将来の展望

東京情報大学
情報ビジネス学科
教授
情報サービスセン
ター・センター長
青木 俊昭氏
定期的なシステム更新で、大学という立場での技術導入を検討
東京情報大学はすでに今後の方向性も探り始めています。「教育システムは、定期的なシステム更新で予算を確保しています。次の更新の内容はまだ白紙ですが、スパムメール対策も一つの検討課題になるでしょう」(青木氏)現在は目立っていませんが、学生のメールアドレスでも、スパムメール対策が必要になると考えています。
一方、井関氏は「明らかなスパムメールではない、グレーゾーンのメールに対する学習機能が欲しいですね」と提言します。「技術的には受信メールのフィルターによる対応に限界を感じています。スパムメール撲滅の対策として、『Outbound Port 25 Blocking(OP25B)』に対応予定のプロバイダーもすでに出てきており、大学として送信メールへの対応が必要かを考え始めています」(井関氏)
研究・教育機関である大学だからこそ、時代の流れに乗りつつコストパフォーマンスのよい製品やサービスを求める姿勢は、今後も続きます。
お客様情報
学校法人東京農業大学により1988年に設立された「情報学」専門の大学で、「総合情報学部」に「情報システム学科」、「環境情報学科」、「情報ビジネス学科」、「情報文化学科」の4学科が設置されています。教育理念である「現代実学主義」を実現するため、徹底した情報教育を土台に、高い専門性が身に付くカリキュラムを設定。3年次からは、全員が希望テーマに応じて研究室に所属し、きめ細かな専門教育を受けられる「分野・研究室制」を採用しています。
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事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
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