進展し続けるインターネットの高速化とサービスの拡大化。このような状況にあって、株式会社ぷららネットワークス(以下、ぷららネットワークス)は、インターネット・サービス・プロバイダーとして、従来のISP事業を主体に、IP電話や映像配信にも事業範囲を広げ、ブロードバンド・サービス・プロバイダーへと、さらに大きく飛躍しようとしています。
主力事業の一つであるインターネット接続サービスにおいても、年々会員が増え、2006年12月末時点でその数は約228万人。その中で、ホームページ上で掲示板やチャット、アンケートを設置するユーザーも増加してきました。こうしたサービスを実現するためにはWeb Common Gateway Interface(CGI)システムが欠かせませんが、ユーザーの増加に対応していくとともに、サービス品質のより一層の向上を図るため、同社ではその基盤であるサーバー・システムの改革に乗り出しました。
これまでのWeb CGIシステムはサーバーを増設しても負荷が増大するばかりで、効率の面でも問題となっていました。そして、これを解決するために同社が着目したのがIBMの仮想化技術によるサーバー統合と、それを実現していくIBM System p5™ 550Q(以下、p5-550Q)でした。
p5-550Qのサービスインは2006年11月。導入までのテスト・検証で得られたデータに基づいて算出すると、今回のサーバー統合による新システム移行により、今後Web CGIシステムの年間総コストは、約45%も削減できる計算となります。
「データセンターのスペースが節約でき運用費用もかなり抑えることができます。サーバー台数の大幅削減、それに伴うソフトウェア・ライセンスやメンテナンスにかかる費用も削減でき、システムの年間総コストは約45%も削減できる見込みです。サーバーには発熱がつきものですが、2台に集約できるので、それも抑えられ、電力量もかなり削減できます。従来と比較してサーバーの総消費電力は約80%削減できそうです。それと、リソースの分配という観点でのメリットも大きいですね。ある論理区画の負荷が増大しても、余裕のある区画からシステム資源を自動的に再配置してもらえる。これは定量的に表すことのできないメリットですが、見えない部分での効果の差は大きく、運用の効率に関しては今後あきらかになってくることだと思います」(安達氏)消費電力量に関しては、地域環境の観点からも削減が求められていますが、今回の大幅な電力量削減はこうした動きにも貢献できるのでは、と同氏は話しています。
当然ながら、上級レベルのユーザーにも、より安定した動作環境を提供できるようになり、「これまで、長時間サービスが止まるというケースがなかったわけではないですが、System p5の高い信頼性でそうした障害も起きにくくなると期待しています」(安達氏)
また、今回のp5-550Qで特長的なことはOSにSUSE LINUX Enterprise Server 9 for POWERを採用し、サーバー統合を行っていること。ぷららネットワークスでは、従来IA/Linux上でシステムを構築してきましたが、Linuxのスキルを活用しながらSystem p5のメリットも享受することが可能となっています。
「Linuxのカーネルがバージョンアップして2.6になりましたので、より安定感が出てきたと思います。さらにPOWERプロセッサー上で2.6を稼働させるメリットは大きいですね。基幹業務システムのほうにも、もっとLinuxを活用できたらとも考えています」(島田氏)