掲載日 2007年3月16日

株式会社アドス 社屋XMLの専業ソフトウェア・メーカーである株式会社アドス(以下、アドス)は、1991年に有限会社からスタートし、少数精鋭のベンチャー企業として、独自開発のソフトウェア製品の提供や、XMLのトータル・ソリューションを提供しています。
アドスでは、お客様向けに提供されたソリューションxfy Enterprise Solutionを利用したXMLによるデータベースの構築の中で、pureXML™機能を搭載したDB2® 9を採用しています。またこのソリューションでは、株式会社ジャストシステムが提唱するxfyテクノロジーを活用。アドスのXMLコンサルテーションとアプリケーション、ジャストシステムのxfy Enterprise Solution、IBMのDB2 9を組み合わせ、製造業向けのソリューション開発パッケージとしての提供を予定しています。
お客様ニーズ

株式会社アドス
取締役
プロフェッショナル
サービス部長
伊藤 満氏
お客様の「どうしても」を実現するために
モックアップでニーズを掴む
「お客様の要望、困っている点などをうかがって、それに合わせたものを提供しています。その際、要望を盛り込んだモックアップを作ってご覧いただき、そこからニーズを掴んで独自のものに仕上げていくという手法を取っています。ソフトウェア業界全体の流れでもありますが、スピード勝負の時代なので、7割の出来のものでも取りあえず動くものを作ってお客様に見ていただき、そこでさらに要望を出していただいて形にしていくほうが、開発工程の出戻りも少なく、お客様にとっても理解しやすいと思っています」
こう語るのは、同社 取締役 プロフェッショナルサービス部長の伊藤 満氏です。
「2001年から、電子部品業界におけるXMLを使った電子部品の受発注データのやりとりを、インターネット上のEDI(Electronic Data Interchange:電子商取引)で行う RosettaNet プロジェクトにおいて、サーバーを開発、提供しました。その後、サーバーのユーザーでもある電子部品メーカーから在庫情報の可視化案件について相談を受けたのが、今回の開発のきっかけです。当初、業務パッケージ・ソフトを使う方法も考えられたのですが、xfy上で動くものを新しく開発しました。業務パッケージ・ソフトの長所は、業務の目的が明確なところですが、業務をパッケージに合わせる必要があるという面もあります。電子部品を扱う製造業においては、この方法は合わないと考えていました」(伊藤氏)
そこでxfyを使ったWebアプリケーションの開発をスタートさせた同社ですが、ここで課題となったのがデータベースでした。
「分かりやすい画面で使いたいということで、データをビューアーで見たりやりとりしたりする部分については、XML形式のデータが扱いやすくていいと考えていました。ただし、各製品のデータを調べるデータベースや在庫管理に関しては、もともと基幹系で使っているRDBがありました。これを残したまま、XMLのデータベースも扱える環境があればと考えていました」(伊藤氏)
ソリューション

システム図
リレーショナル・データでもXMLデータでも、シームレスに活用できるDB2 9で安心の環境を構築
そこでアドスが選択したのが、DB2 9です。pureXML機能を装備したDB2 9は、XMLデータとRDBデータ、両方を扱える、業界初のハイブリッド・データベースです。
「XML DBでもRDBでも、ユーザーが意識することなく、どちらでも違和感なく使えるのは非常によい点のひとつです」(伊藤氏)
導入の上で課題となったのが、膨大なデータ件数。18万件という非常に大きなトランザクションを、パフォーマンスの低下を招くことなく処理できるのか不安がありました。これをクリアするため、IBM東京イノベーションセンターを利用しました。
「3日間のテストで十分な手応えを感じることができました。またIBM東京イノベーションセンターのエンジニアの方々が非常に親身になってくださり、サポート体制について非常に感銘をうけました。ハードウェアを並べたテスト環境を提供しているベンダーはいくつもありますが、エンジニアによるアドバイスまでしてくださるところはなかなかありません。SQLについてといった細かなところからテスト方法まで、多くのアドバイスをいただきました。特にXMLに関する情報はまだまだ少ないので、このテスト自体が自分たちのスキルアップにもつながり、有難かったです」(伊藤氏)
導入効果
期間で運用効果を実感、
ユーザー自身が発見した、想定外の使い方も
XMLを使った開発をする上で、それまでXML DBを活用した先例がないことに不安がなかったわけではないと、伊藤氏は語ります。
「当時、xfyを利用したシステムとしては、ほぼ最初の事例になると言ってもいい状況でした。先行事例がないということは、リスクもあります。しかしながら、DB2 9を選択したことで、その不安を払拭し、開発に進むことができました。DB2 9はXML DBとRDBの両方のメリットを活かせるハイブリッド・データベースです。例えば、まずRDBだけで使い始め、RDBで運用しながらXMLの開発を進めることもできます。万一うまく行かなかった場合は、RDBの運用に戻せばよい訳です。このように、開発がデータのタイプによって縛られることなく、柔軟に対応できますので、開発を短時間に行うことができると考えました」
XMLを採用したことで、想定外の使い方をユーザー自身が始めたことも、システムの利用を後押ししています。
「xfyで動いている業務データがありますが、そのとき見ている画面を保存することができる機能があります。導入後、クライアント様のエンドユーザーの中で、保存した画面データをメールに添付して相手に送り、お互いにそのデータを見ながら電話で打ち合わせをする人が出てきました。保存したものはXMLのテキスト・データなので、こんなことも可能なのですが、そういった使い方は想定していなかったことと、またユーザー自身からそういう使い道が出てきたということは、非常に驚きました」(伊藤氏)
リアルタイムの画面なのか、過去の画面のキャプチャーなのかが分からなくならないように、すぐに画面にはタイム・スタンプを追加。さらにキャプチャー・データの背景には色を付けて、リアルタイムのものと簡単に区別ができるようにしました。古いものほど背景のグレーが濃くなったり、また3Dのグラフをドラッグでつかんで視点を変えたり、遊び心のあるインターフェースも、エンドユーザーの利用を促進する要素になっています。
「導入したクライアントからは、データのやりとりが活発に行われるようになったことでコミュニケーションが活性化、これまでなかった工場間の物流ルートが産まれるなど、物流の活性化にもつながったとの声が届いています」(伊藤氏)
将来の展望
IT投資の有効な活用のために、
ITを知らない人でも使えるツールを目指す
今後さらにXMLに対するノウハウを高めていきたいと、伊藤氏は語ります。
「多額の投資をしたシステムでも、実際には充分活用されていないものも多くあるのではないかと思っています。作り手として、そういうものは作りたくないという思いがあります。XMLの柔軟さを活かして、エンドユーザーの方に喜んで使っていただけるものを目指していきたいです。ITをまったく知らない人でも使えるものができれば、それが本望です。今回提供するXMLのソリューションが、よりよい製品に育っていくようにがんばっていきたいです」
お客様情報
株式会社アドスは1991年に設立。XML専業のソフトウェア・メーカーとしてB2BサーバーやXML統合開発環境などの製品開発、販売を中心とし、コンサルティングなどXMLを核としたソリューションの提供も行っています。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM、IBMロゴ、DB2、pureXMLは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、www.ibm.com/legal/copytrade.shtmlをご覧ください。
