掲載日 2007年5月21日

日新火災海上保険
株式会社「お客様本位」を社是に掲げ、地域密着型の損害保険サービスを提供している日新火災海上保険株式会社(以下、日新火災)では、2005年秋に、地震や台風などの大規模災害時に迅速な保険金支払いを可能にする「自然災害損害サービスシステム」を稼働させ、お客様へのサービス向上を図りました。このシステムにより、Webブラウザーから容易にホスト・コンピューターの情報を活用できるようになり、お客様からの問い合わせに迅速に対応できるとともに、保険金支払いまでの期間を短縮できました。
お客様ニーズ

日新火災海上保険
株式会社
情報システム部
副部長
IT企画グループ
マネージャー
山本育生氏
エンドユーザーがホストの情報を利用できる仕組みを短期間で構築したい
台風や地震などの自然災害が発生した際には、特定の地域に被災者が集中し、損害保険会社が対応すべき業務は膨大になります。そのため、日新火災では、災害時には対象となる地域に対策本部を設置し、本社や他の地域、さらにOBなどの応援要員を集め、損害の把握や被災物件の調査、支払いといった作業を集中的に行う体制を作っています。
「被災したお客様は、本当に困っておられます。われわれとしては、お客様によりご満足いただけるよう、1日でも早く保険金の支払いを可能にしたいと考えていました」と語るのは、日新火災 情報システム部 副部長でIT企画グループ マネージャーの山本育生氏です。
従来は、災害が発生しお客様から問い合わせ等があった場合、対策本部では手作業で契約状況や進捗状況を確認していました。しかし、これではどうしても事務処理に時間がかかってしまい、お客様を待たせることになってしまいます。また、全体的な進捗状況を把握することも容易ではありません。
「災害が発生したときには、場合によっては、何千件もの案件を短期間に処理しなければなりません。そこで、ホスト・コンピューターの情報に対策本部のスタッフがアクセスできるようにしようと考えました。そうすれば、お客様からの問い合わせにもスムーズに対応できますし、保険金支払いまでの進捗管理も楽になります。また、全体の件数や金額など社内で必要となる情報も把握できます」(山本氏)
こうして日新火災が、「自然災害損害サービスシステム」の要件を本格的に詰め始めたのは、2005年の5月頃のことです。
「このシステムが活躍するのは、台風などの災害時ですから、その年の台風シーズンには稼働させたいと考えていました。稼働が遅れると、次のシーズンまで利用しないことになるわけですから、短期間で開発することが大きなポイントでした」(山本氏)
ソリューション

システム図
信頼性の高いIBM製品とSuperNetシリーズの組み合わせ
短期間での開発という大命題を可能にしたのが、株式会社システムコンサルタントのSuperNetシリーズ「FreeWay Server」と「WebQuery」です。
RDBアクセスツールのFreeWay Serverは、ホスト・コンピューターのデータをはじめさまざまなサーバーのデータをエンドユーザーが自由に活用できるようにするためのパッケージ・ソフトです。重要なお客様情報を保護するための、アクセス制御やログ管理などのセキュリティー機能も充実しています。
「FreeWay Serverは、以前から別のシステムでも利用していましたから、FreeWay Serverを使えばカスタマイズの期間を考えても、台風シーズンまでの短期間で開発できると判断しました」(山本氏)
一方の、「WebQuery」はFreeWayおよびWebSphereと連携して短期間にWebシステムを構築できるパッケージ・ソフトです。自然災害損害サービスシステムは、災害時にしか利用しない頻繁に利用することのないシステムです。スタッフが初めて使うというケースもでてくるため、Webアプリケーション化する必要があったのです。
「災害が発生すると、対策本部に、案件を迅速に処理するために多数のクライアント端末を準備しなければなりません。Webブラウザーを使うシステムにすることで、クライアントへのセットアップも不要になります。また、初めて使うスタッフでも説明なしで使えるわかりやすいシステムにする必要がありました」と、日新火災の関連会社である日新情報システム開発株式会社 システム開発2部 保険金システムグループ長の庄司哲也氏は語ります。
また、システムの中核となるデータベースにはIBM DB2 Universal Database™ 8.2を採用。開発をサポートした株式会社システムコンサルタント スーパーネット部 部長代理の朝日芳智氏は、DB2を評して「安定しておりスケーラビリティーも高い」と語ります。さらに、Webアプリケーション・サーバーにはIBM WebSphere®が、サーバーにはIBM System p5™ 520 が選ばれました。
導入効果

日新情報システム
開発株式会社
システム開発2部
保険金システム
グループ長
庄司哲也氏
災害時のお客様への対応を迅速に行うとともに業務効率向上を実現
開発にあたっては、短期間であったにもかかわらず、一部の社員の方々にも参加して細かな改良を加え、よりユーザーが使いやすいものにしていきました。
「日新火災の本社にエンドユーザー側の方に集まっていただき、実際に使っていただき多くの要望をいただきました。その要望に沿って改良を加えていきました」(朝日氏)
こうした改良を経て、2005年9月に基本部分の開発フェーズを終え、10月には実際に起こった災害で稼働させました。
「対策本部の責任者からは、『自分たちでいろいろな情報を見ることができて便利だ。お客様への対応がスピーディーに行える』と、良い評価をもらいました」(庄司氏)
例えば、お客様の方々に郵送する書類の宛名も、これまではアルバイトを雇い人海戦術で記入してものが、システムから出力できるようになりました。これだけをとってみても大幅な業務効率向上、コスト削減につながります。
「『お客様が被害を受けられた場合に、保険金を迅速に支払う』ことこそが、われわれの商品でありサービスです。自然災害損害サービスシステムは、業務効率向上にももちろん役立っていますが、当社の『お客様本位』の姿勢の一環でもあります。このシステムによって、支払いまでに必要な事務処理を効率化でき、お客様をお待たせすることが大幅に減ったことが最大の導入効果だと思っています」(山本氏)
将来の展望
DB2の信頼性を評価 他のシステムにも利用
自然災害損害サービスシステムに対しては、すでにいくつかの要望が出てきているそうです。
「例えば、地図連動機能を追加できないかという要望もあります。地図上にお客様の情報をプロットして、どの地域に被害が集中しているかを把握したいといった意見がありました。こうした要望には、技術的に対応可能な部分から順次取り組んでいく方針です」(庄司氏)
また、システムのパフォーマンスに関しても満足されているようです。
「DB2®を採用したのは今回が初めてでしたが、パフォーマンスには満足しています。今回の導入をきっかけとして、データベースはDB2をメインにすることになりました」(山本氏)
日新火災では、今後も、自然災害損害サービスシステムのような、ホストのデータをエンドユーザーが扱えるシステムを整えていきたいそうです。その際にも、IBM製品とSuperNetシリーズが、きっとお役に立つに違いありません。
お客様情報
1908年設立。主にリテール市場に軸足を置き、地域社会に密着した営業活動を行う損害保険会社。
2006年9月30日にミレアホールディングスと経営統合。「お客様本位のトップランナーの実現」に向けた新中期経営計画を2007年4月よりスタートさせた。
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ビジネス・パートナー
1968年に設立。「お客様の企業価値の向上」に貢献することをテーマにミドルウェア製品事業、SI事業、DB関連事業に取り組んでおります。
ミドルウェア製品事業は1992年に立上げ、現在スーパーネットシリーズとしてお客様から高い信頼と評価をいただいております。
スーパーネットシリーズは4500社を超える企業様がご利用されております。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM、IBMロゴ、DB2、WebSphere、System p5、及びAIXはInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標です。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
