京都府庁徹底したITガバナンスの下、行政に経営感覚を取り入れた統合財務システムを構築 掲載日 2007年9月28日
予算編成→執行→決算→評価 のPDCAサイクル管理を導入 猿渡副知事のリーダーシップの下で、統合財務システムの開発を担ったのは、財政、会計、財産管理など複数のセクションにまたがる少数精鋭のチームです。このプロジェクトのリーダーとしてシステム開発を主導した京都府 企画環境部 行政経営改革推進課 業務改革推進室 主幹 廣瀬 正人氏は、「予算、スケジュール、体制面で厳しい条件での開発でした。関係者でプロジェクトの目的を共有化することと、担当者別の作業項目や納期を明示し、週次の定例会や庁内イントラネットを活用した情報共有など、徹底した進捗管理を行いました。このことが、担当者の意識を変え、その潜在能力を引き出し、プロジェクト完遂に大きく寄与したと考えています」と語ります。 統合財務システムの構築に当たっては、ホストコンピューターによるレガシーシステムを廃止し、Webシステムの導入によるコストの削減に加え、業務プロセスの見直しによる意思決定、業務執行のスピードアップ、全庁的なIT推進施策との整合性確保などがポイントとなりました。その結果、財務会計業務全体にPDCAサイクルを導入し、予算策定の段階から事務事業評価に至るまで、一連の流れの中で成果を測ることを可能にする仕組みを確立できました。「要件定義や設計の段階では、IBMをはじめとするベンダー各社が一流の技術者を送り込んでくれたおかげで、随分助かりました」と廣瀬氏は語ります。
パッケージ・アプリケーションの採用で 開発効率化と業務標準化を実現 統合財務システムは、IBMのWebSphere® Application Server およびDB2®の導入により構築されたシステム共通基盤の上に、株式会社オーイーシー(以下、オーイーシー)が開発した市町村向けパッケージ・アプリケーション、eG-モデルを用いて開発されました。人口に違いはあっても、業務の種類を見れば都道府県と市町村の間に大きな違いはありません。また、過去に複数の採用事例があることでシステムの合理性が担保されているといえます。さらに、専用のシステムをゼロから開発することに比べて、必要なコンポーネントを選択してつなぎ合わせるSOA(サービス指向アーキテクチャー)的な構築により、期間とコストを大幅に圧縮できることがeG-モデルの採用理由となりました。 開発の初期段階から本番運用が始まっている現在まで、京都府庁にほぼ常駐して対応に当たったオーイーシー関西支社長 中島 孝則氏は、「データ量や処理件数の点で初めて経験する規模の開発で、かつサーバー数も最小限に抑えた構成にしましたので、期待されたパフォーマンスが実現できるのか不安もありました。しかしWebSphere Application Serverを基盤に持つことで期待以上の処理スピードを得ることができ、不安が一掃されました。またテストや実装の段階で、IBMの技術サポートを受けてDB2のチューニングを行い、無事に乗り切ることができました。アプリケーションのバグもほとんど無かったことも今回の成功要因の一つです。また、研修コンテンツや庁内イントラネットで提供されるFAQ等も、廣瀬氏のチームに所属する担当職員が中心となって手作りされたもので、府庁の担当者様自らが主体となって、企画・遂行された事前説明会や研修実施等の取組が、もう一つの成功要因だといえます」と語ります。
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