株式会社日本総合研究所DBサーバー12台をIBM System p 2台に移行し統合を実現 掲載日 2007年12月27日
OSをAIXに、サーバーをIBM System pに移行 新システムの構成は、サーバーがIBM System p5™ 570。搭載OSはAIX 5L™ V5.3。これまで12台あった他社製のDBサーバー・システムを2台のSystem pに移行し、統合化を図りました。仮想化テクノロジーとOSにより実装されるロジカル・パーティショニング(LPAR)は1筐体あたり5コアで、計10コア。CPU数は計24個(従来システムでは50個)という構成になっています。 移行作業は、どのように行われたのか。日本総研 第二開発部門システム開発三部 部長代理 増尾 敦氏は次のように話します。 「基本的には業務単位でフェーズ1、2、3に区切って行われ、さらに現行システムで限界がきたもの、すなわちデータ量を処理しきれなくなった古いシステムから順に交換していきました」 さらに同氏は、他社製サーバーからのシステム移行だっただけに、多くの困難を覚悟したと語ります。 「移行対象の業務システムは数十種類もあり、既存の開発案件を中断させることなく移行を推進する必要があります。また、対象システムにはWEB系等のミッションクリティカルなものが含まれ、データ量は数十テラバイトもあります。このようなシステムのOSをAIXに変えるのは、国内でもほとんど前例がなく、大変な苦労が予想されました。実際大変だったのですが、IBMの技術的サポートには大いに助けられました。また、AIXのパフォーマンスが優れていたから、乗り越えられた部分もあるのではないでしょうか」 同氏はさらにこう続けます。「人的なリソースの点でもIBMからは非常にいい支援をいただきました。毎週のようにミーティングを開き、実際の推進のときにはわれわれのメンバーの一員のように取り組んでもらいました。このような人的なパワーも大きかったと思います」 日本総研 第二開発部門システム開発三部 部長代理 村中 大氏は移行作業を、こう実感しています。 「プロジェクト立ち上げ当初は、移行による修正のボリュームがまだ見えていませんでした。しかし、フェーズ1の3月本番稼働で、ある程度の調査結果を得ることができましたので、それをベースにフェーズ2、3を推進していくことができました。言語の違いによる新たな修正なども発生しましたが、IBMの協力をいただきながら、追加調査を推進し、当初は想定していなかったシェル部分やコマンドを書き換えていく作業を完了することができました」 こうして、新システムへの移行はフェーズごとに順調に行われ、2007年3月に1回目のサービスインを迎え、2回目は7月、9月の3回目で移行は完了しました。
業務運用面での高速処理やCPUの 有効活用を実現 新システム導入後、業務運用面で一番に好反応を示したのは、ユーザーであるカード会社でした。このカード会社では、お客様を例えば男性・女性というように分類し、細かくセグメントされたお客様ごとにワンツーワンでe-メール・メッセージを送るサービスをしています。ところが、お客様をどのセグメントに抽出するかの処理に、かつては2週間くらいかかり、カード会社からは「もっと速くならないか」という要望がありました。新システム導入後は、それが2分の1にまで減りました。日本総研ではカード会社から「2週間では情報が古くなってしまうが、大変よくなった」という声をいただいています。 そして、カード会社など金融システムに求められるのは、なんといっても信頼性です。この点に関して村中氏は「3月サービスインのフェーズ1の業務が稼働して、まだ1年も経過していませんが、OSの可用性はこれまで以上に向上し、極めて順調に安定稼働しています」と話しています。 システム運用面での効果では、仮想化によるCPU資源の有効活用が図れることが大きい、と増尾氏は次のように話します。 「クレジットカードの場合は、締め日があってその日に請求処理がグンと伸びてピークを迎えます。従来のシステムでは、そのピークに合わせて請求専用のCPUを用意していたわけですが、そうすると余分なCPUが出てくる。平準化などはとうていできないと考えていました。しかし、今のシステムなら請求がピークを迎えても、延滞処理用のCPUはピークではないので、そのCPUパワーを請求用に使うことができます。オープン系でここまでできるというのは圧倒的にすごいですね」 さらに、System pは、必要に応じて柔軟にプロセッサーやメモリーを追加できる「キャパシティー・オン・デマンド」に対応しており、このシステムに日本総研では大きな期待を寄せています。 システム管理面では、これまではサーバーごとに管理者を配置していましたが、統合化によって1カ所で管理が行えるようになりました。日本総研では、システム共通のインフラの基盤チームをつくりたいという意向が前々からあり、「今回の案件で結果的にそうした体制もできました」と村中氏は話しています。
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