IBM

株式会社日本総合研究所

DBサーバー12台をIBM System p 2台に移行し統合を実現


掲載日 2007年12月27日

株式会社日本総合研究所東京本社の写真

東京本社
株式会社日本総合研究所(以下、日本総研)はシステムインテグレーション、コンサルティング、シンクタンク機能を併せ持つ、三井住友フィナンシャルグループの総合情報サービス企業です。特にシステムインテグレーション部門は、グループ企業のIT業務を担い、グループ全体のインフラシステムを支え、銀行はもとよりカード、リースといった金融業務を手掛ける企業に対してもITソリューションを提供しています。
今回、IBMのシステムを新たに導入したのはグループの銀行系カード会社。そして、そのシステム構築の開発・設計から導入・運用までを統括したのが日本総研でした。同カード会社は、日本で初めて国際VISAブランドのカード発行を始めた業界のリーダー的存在ともいえる会社です。日本総研では、長年にわたり同カード会社のホスト基幹系業務システムおよびオープン系周辺システムの開発・運営に携わり、各システムは業界において最先端かつ最大級の規模を誇っています。
同カード会社の会員は年々増加し、またサービスが多様化し、より一層のきめ細かさや、スピードが求められるようになったことから、オープン系周辺システムの種類および規模は増加の一途をたどりさまざまな課題が発生していました。こうした課題に対するソリューションとして日本総研がまず着手したのが、DBサーバーの統合です。その実現のために、同社はIBMのUNIX®系OSであるAIX®とIBM System p™を採用しました。



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製品・技術情報

お客様ニーズ


増加するDBサーバーの統合化をどう図るか

これまで同カード会社では、会員数の増加に伴い、順次システム増強という形で対応。その結果サーバーが増加し、総台数は数百台にも及び、主要DBサーバーだけでも12台を数えるに至りました。これだけの台数を維持管理していくことが大変なのは言うまでもありませんが、顧客サービスという観点からすれば、増強をストップさせるわけにもいきません。このようなジレンマにあって、日本総研には早急な対応策が求められました。
この状況を解決するために、日本総研のシステム企画・開発部門の提案メンバーは次のように検討を実施したと話します。
「サーバーの台数が増え、ライセンス料や維持管理が大変になってきました。なんとかしなければいけないということで、これまで使用してきたサーバー製品にはこだわらず、いろいろなシステム・ベンダーから提案をいただき比較検討会を開きました。特に、昨今の流れである仮想化には注目していたので、各社の仮想化の技術を比較したところ、IBMの仮想化テクノロジーなら今回のサーバー統合にはかなりの効果が期待できるのではと判断しました」
こうして、日本総研ではカード会社のDBサーバー統合を、IBMの仮想化テクノロジーを軸に進めていくことに決めました。IBMを選択した理由として提案メンバーが挙げたのは、やはりIBMの仮想化テクノロジーが他ベンダーと比較して機能面で進んでいたこと、CPUのパワーも優れており、統合効果が高いことなどです。もともと他社製サーバーで稼働していたシステムゆえ、IBMへの移行はそう容易ではないはずです。それでも、「IBMの仮想化を導入するメリットが勝った。IBMの仮想化には一日の長があった」と、提案の取り纏めを行なったメンバーは話しています。


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ソリューション

OSをAIXに、サーバーをIBM System pに移行

新システムの構成は、サーバーがIBM System p5™ 570。搭載OSはAIX 5L™ V5.3。これまで12台あった他社製のDBサーバー・システムを2台のSystem pに移行し、統合化を図りました。仮想化テクノロジーとOSにより実装されるロジカル・パーティショニング(LPAR)は1筐体あたり5コアで、計10コア。CPU数は計24個(従来システムでは50個)という構成になっています。
移行作業は、どのように行われたのか。日本総研 第二開発部門システム開発三部 部長代理 増尾 敦氏は次のように話します。
「基本的には業務単位でフェーズ1、2、3に区切って行われ、さらに現行システムで限界がきたもの、すなわちデータ量を処理しきれなくなった古いシステムから順に交換していきました」
さらに同氏は、他社製サーバーからのシステム移行だっただけに、多くの困難を覚悟したと語ります。
「移行対象の業務システムは数十種類もあり、既存の開発案件を中断させることなく移行を推進する必要があります。また、対象システムにはWEB系等のミッションクリティカルなものが含まれ、データ量は数十テラバイトもあります。このようなシステムのOSをAIXに変えるのは、国内でもほとんど前例がなく、大変な苦労が予想されました。実際大変だったのですが、IBMの技術的サポートには大いに助けられました。また、AIXのパフォーマンスが優れていたから、乗り越えられた部分もあるのではないでしょうか」 同氏はさらにこう続けます。「人的なリソースの点でもIBMからは非常にいい支援をいただきました。毎週のようにミーティングを開き、実際の推進のときにはわれわれのメンバーの一員のように取り組んでもらいました。このような人的なパワーも大きかったと思います」
日本総研 第二開発部門システム開発三部 部長代理 村中 大氏は移行作業を、こう実感しています。
「プロジェクト立ち上げ当初は、移行による修正のボリュームがまだ見えていませんでした。しかし、フェーズ1の3月本番稼働で、ある程度の調査結果を得ることができましたので、それをベースにフェーズ2、3を推進していくことができました。言語の違いによる新たな修正なども発生しましたが、IBMの協力をいただきながら、追加調査を推進し、当初は想定していなかったシェル部分やコマンドを書き換えていく作業を完了することができました」
こうして、新システムへの移行はフェーズごとに順調に行われ、2007年3月に1回目のサービスインを迎え、2回目は7月、9月の3回目で移行は完了しました。
システム図


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導入効果

業務運用面での高速処理やCPUの
有効活用を実現


新システム導入後、業務運用面で一番に好反応を示したのは、ユーザーであるカード会社でした。このカード会社では、お客様を例えば男性・女性というように分類し、細かくセグメントされたお客様ごとにワンツーワンでe-メール・メッセージを送るサービスをしています。ところが、お客様をどのセグメントに抽出するかの処理に、かつては2週間くらいかかり、カード会社からは「もっと速くならないか」という要望がありました。新システム導入後は、それが2分の1にまで減りました。日本総研ではカード会社から「2週間では情報が古くなってしまうが、大変よくなった」という声をいただいています。
そして、カード会社など金融システムに求められるのは、なんといっても信頼性です。この点に関して村中氏は「3月サービスインのフェーズ1の業務が稼働して、まだ1年も経過していませんが、OSの可用性はこれまで以上に向上し、極めて順調に安定稼働しています」と話しています。
システム運用面での効果では、仮想化によるCPU資源の有効活用が図れることが大きい、と増尾氏は次のように話します。
「クレジットカードの場合は、締め日があってその日に請求処理がグンと伸びてピークを迎えます。従来のシステムでは、そのピークに合わせて請求専用のCPUを用意していたわけですが、そうすると余分なCPUが出てくる。平準化などはとうていできないと考えていました。しかし、今のシステムなら請求がピークを迎えても、延滞処理用のCPUはピークではないので、そのCPUパワーを請求用に使うことができます。オープン系でここまでできるというのは圧倒的にすごいですね」  さらに、System pは、必要に応じて柔軟にプロセッサーやメモリーを追加できる「キャパシティー・オン・デマンド」に対応しており、このシステムに日本総研では大きな期待を寄せています。
システム管理面では、これまではサーバーごとに管理者を配置していましたが、統合化によって1カ所で管理が行えるようになりました。日本総研では、システム共通のインフラの基盤チームをつくりたいという意向が前々からあり、「今回の案件で結果的にそうした体制もできました」と村中氏は話しています。


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将来の展望


IBM系ホスト・コンピューターとの統合を構想

今回のシステムを導入したカード会社のホスト・コンピューターはIBM System z™です。将来的には、今回開発したカードシステムをはじめとするさまざまなオープン系のシステムとホスト・コンピューターとの統合も図りたいと考えています。
日本総研 第二開発部門システム開発第三部 部長 岡田幸宏氏は以下のように抱負を語っています。
「そのためには、IBMともいろいろ相談させてもらい、知恵を借りて進めていかなければなりません。まだ、ホストとは大きな互換性はありませんが、思想やノウハウは同じIBM製品として、近いものがあると思います」
この構想が実現化するのは、そう遠い将来のことではないかもしれません。そして日本総研が築いたインフラが、増え続けるカード会社の会員、変化し続ける金融ビジネス環境に柔軟に対応できるシステムを支え続けます。


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お客様情報

お客様名: 株式会社日本総合研究所 東京本社
所在地: 〒102-0082東京都千代田区一番町16番
URL: http://www.jri.co.jp/
概要: 三井住友フィナンシャルグループの「グループIT企業」として、銀行をはじめカード、リース、信販などの 金融システムに関する中核業務を担っています。

株式会社日本総合研究所 ロゴ


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お客様名: 株式会社日本総合研究所 大阪本社
所在地: 〒550-0013大阪府大阪市西区新町1-5-8

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用語の説明

キャパシティー・オン・デマンド  
事前に予備のプロセッサーやメモリーをサーバーに搭載しておき、必要に応じてシステムを停止させることなく速やかにユーザー自身でプロセッサーやメモリーを追加できる機能のこと。そのため、初期投資を抑えながら急激なトランザクションの増加にも備えることができる。

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製品・技術情報

 ハードウェア:
IBM System p5 570 詳しくはこちら

 ソフトウェア:
AIX 5L V5.3 詳しくはこちら

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本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。

IBM,IBMロゴ, AIX,AIX 5L,System p,System p5,System zはInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
UNIXはThe Open Groupの米国およびその他の国における登録商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれの各社の商標。
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