掲載日 2008年2月26日
「オフィスのショーケース化」をポリシーに最新ITの実践から顧客価値を創出
JBCCホールディングス株式会社の傘下で、日本アイ・ビー・エムのソリューション・プロバイダーとして、情報ソリューション事業を全国展開する日本ビジネスコンピューター株式会社(以下、JBCC)。1964年の創業以来、コンサルティングから企画、構築、導入、運用、保守、マネジメント・サービスに至るまで、高品質なサービスをフルスコープで提供し続けてきました。すべての活動において顧客ニーズにどこまでもセンシティブであろうとする姿勢は、同社が「オフィスのショーケース化」と表現するポリシーにも象徴されています。これは、お客様により良いソリューションを提供するために、最新ITを真っ先に自社の業務に取り込み、その経験とノウハウを活かそうという発想です。
2004年から2007年にかけて、先進の仮想化技術を採用した大規模なインフラ統合に踏み切ったのも、自社のIT基盤を強化するとともに、同じ課題を抱える企業のモデルケースとなることを目指したからです。中でも、同社の統合環境において重要な役割を果たしているのが、IBM System Storage™ SANボリューム・コントローラー(以下、SVC)です。従来のストレージ環境を一変するその先進機能に、多くの顧客価値を見出しています。
お客様ニーズ

日本ビジネス
コンピューター株式会社
先進技術ソリューション
コンピテンシーセンター
(SLCC) 主査
土屋 康夫 氏
全国68拠点に分散する情報系サーバーを
どう統合するかが腕の見せどころ
JBCCでは、ソリューションを提供する立場である前に、自らも同じ時代を生き抜くユーザー企業であることを重視しています。しかも机上の空論ではなく、実践を通じて体験し評価したことを目に見える形で伝えるという、徹底したスタイルが同社の強み。社内に開設したソリューション・コンピテンシー・センター(SLCC)での検証や業務での実運用を経て、最新のソリューションをショーケース化し、お客様への提案につなげるというアプローチです。先進技術 SLCC主査の土屋康夫氏は、「SLCCは実運用レベルへの展開を支える重要な役割を担っています。社内システムとして動いているものは、そのままお客様にご提案できることを意味します」と語ります。さらに、先進技術 IT技術 LinuxセンターのGM浜口昌也氏が続けます。
「自分たちと同じように困っているお客様に対して、自分たちが理解できないものを提案しても、うまくいくはずがありません。解決策がいろいろある中で、当社は実際にこうやっていますよとお見せすることで、身近に感じていただくのが狙いです」。全国68拠点に分散する約300台もの情報系サーバーの管理に、統制上の限界を感じ始めていた同社が、統合化への動きを一気に加速させた理由もここにあります。
「統合計画をあたためていたところに、個人情報保護法への対応が急務となりました。各拠点の情報だけでなく運用担当者の統制が難しい状態では、中央の管理者が疲弊してしまいます。表向きは法対応でしたが、統合により社内クレームの電話を減らし、メンタル面のリスクを排除してあげたいとの思いもありました」(浜口氏)
ソリューション

日本ビジネス
コンピューター株式会社
先進技術 IT技術
Linuxセンター GM
浜口 昌也 氏
増え続けるデータへの対応を強化すべく
SVCによるストレージの仮想化を選択
2004年、サーバー統合に着手した同社は、全国の約300台ものサーバーをIBM BladeCenter® で4台に集約。しかし、ここで新たな課題に直面しました。
「以前は100台のうち1台が壊れても99台は動いていたわけです。集約したことでカバーする範囲が広がり、一部のリスクが全体に影響する可能性が高まってしまう。これが逆にプレッシャーとなり、管理者が以前にも増して神経質にならざるを得ない状況が見えてきました」と浜口氏は振り返ります。
一方で、データの保管場所の問題も浮上。東京、横浜、名古屋、大阪の4拠点に配置されたストレージはサーバーごとにアサインされており、それぞれに未使用領域を抱えながらも筺体を超えて利用できないことが、ビジネス環境の変化や増え続けるデータへの迅速な対応を困難にしていたのです。また、事業継続や災害対策の観点から、全データが社内に存在するリスクを指摘する声も高まり、さらなるIT投資を決断。IBM BladeCenterとVMwareを組み合わせた仮想化で全サーバーを1台に統合し、ストレージも含めてデータセンターに移行するという第2次統合計画に踏み切りました。これは、二重化をコンセプトとした災害対策システムの構築までを視野に入れたプロジェクトでした。
同社は、前回の反省点を活かすべく、サーバーの仮想化と同時にストレージの仮想化を実現。ここに採用されたのが、SAN環境下の複数のディスク・システムを仮想化するSVCです。「SLCCの検証環境を通じて、運用が劇的に変わることを実感していたので、迷わず導入しました。サーバーよりストレージの仮想化を先に決めていたほどです」と浜口氏。同社の思惑どおり、SVCは、本番環境で真価を発揮することになります。
導入効果

日本ビジネス
コンピューター株式会社
先進技術テクニカル
エキスパート
高浜 祐二 氏
ユーザーに運用を意識させることなく
ストレージ資源の最適配置を実現
統合による最大の効果は、SVC下に置いた3台のストレージ間で自由にリソースを融通できる柔軟性の高さだといいます。物理的なディスク・システムに依存しないストレージ環境を構築できるため、既存の投資を無駄にすることなく有効活用できるのも魅力です。先進技術 テクニカルエキスパートの高浜祐二氏は、次のように語ります。
「最初は個々のサーバー環境に対して以前と同程度のリソースを割り当てていたのですが、実はそんなに必要でないことも分かってきました。要らないなと思ったら、どんどんシェイプアップして最適化できる。ストレージを仮想統合することで、初めて利用状況が可視化され、無駄を排除できるようになりました」
スピードが要求されるサーバーに高速なストレージを割り当てたり、参照頻度が低いデータをより低速でコストが安いストレージに移したりなど、リソースの再配置も容易です。こうした一連の運用はサーバーを止めることなくリモートで行えるため、必要に応じてすぐに環境を用意でき、しかもユーザーに運用を意識させません。従来は、その都度ハードウェアを手配し、休日や夜間にサーバーを止めて作業していたことを考えれば、大きな違いと言えるでしょう。また、IBM BladeCenterとストレージの組み合わせによるSANブート構成の実現も、故障率の低下はもちろん、迅速な障害復旧への自信につながっています。
「ストレージは地味ですが非常に大事です。サーバーの仮想化よりも、むしろストレージの仮想化のほうが、コスト・メリットに直結するかもしれません」(浜口氏)
さらに、予想外の効果もありました。
「驚いたのは、SVCによるディスクのパフォーマンス向上です。1,000人規模のユーザーが使っているはずなのに、ディスクがまるで動いていないかのようにストレスなく運用できているのです。仕組みを分析してみて、SVCを介することによるキャッシュ・ヒット効果だと分かりました」(高浜氏)
「運用の負荷やリスクが減るということは、それ以上にユーザーのリスクが減るということ」と浜口氏が強調するとおり、統合後、ユーザーからのクレームは激減。いまだにデータセンターへの移行の事実を知らないユーザーも多いといいます。

システムの概要図を拡大する
将来の展望
市場を牽引する新たなチャレンジはオートノミック・コンピューティングへ
変化に対応する俊敏性と柔軟性を手にした今、「これまでは“水道の蛇口のようにひねれば出てくると思わないでください”と言っていたのが、今は“水道の蛇口のようにひねれば出てきます”と言える」と自信を覗かせる浜口氏。仮想化による統合の先に見据えるのは、オートノミック・コンピューティングの世界。市場が高い関心を寄せる情報ライフサイクル管理(ILM)の実現もその一つです。さらなる運用の効率化とTCOの削減に向けて、同社はすでに前進を始めています。チャレンジを無駄遣いに終わらせるのではなく、確実に自社の成功へ、そしてお客様の成功へとつなげていく努力は、今後も多くの企業に還元されていくことでしょう。
製品・技術情報
ハードウェア
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すべての場合において同等の効果が得られることを意味するものではありません。お客様の環境、その他の要因によって異なります。
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