2007年5月にリリースされたIBM Power 570(発表時の製品名はIBM SystemTM p 570)の誕生とほぼ同じ時期に、最初のお声かけをいただき、何回かのお打ち合わせを経て、2007年の7月にシステム提案をさせていただきました。その後、ベンチマーク・テストなどを行いながらシステム要件の詳細を検討し、9月にはほぼ仕様がかたまりました。11月に正式な導入決定のご連絡をいただいてからは、サーバールームへの設置、ストレージやネットワーク、アプリケーションのインストールもスムーズに進行し、2007年の年末には、すべての導入作業が完了、2008年の新年を新システムで迎えました。正式決定から本番稼働まで約2カ月のスピード導入でした。
2008年1月から稼働をはじめ、約5カ月が経過しましたが、既にさまざまな導入効果を実感いただいています。主幹研究員の青木氏は、「まず、驚いたのは、やはりその処理スピードの違いでした。旧システムで1週間かかっていたジョブが、新システムでは1日半くらいで終わってしまいます。例えば、先にお見せした火炎の温度分布解析では、旧システムですと約1カ月の時間を要していましたが、新しいシステムでは、約1週間で解析結果を手にすることができるようになりました。これにより、研究開発にかかる全体の時間が劇的に短縮化できると同時に、これまでは、簡略化していた解析を、より細かなレベルまで行うことができるようになります。つまり、シミュレーションによって求められたデータが実験データに近づき、場合によっては、実験では測定に手間のかかる詳細なデータまでを得ることが可能になるということです。より正確な情報を把握することが可能になり、ひいては研究の精度が向上することになります。これまで、実験とシミュレーションは相互補完的に行ってきましたが、将来的にはコンピューターによるシミュレーションや計算が実験の何倍ものスピード、何倍もの精度で行われるようになり、実験では多大な労力を要する微細な現象の把握も可能になっていくと思います。わたしたち研究者にとって、これは画期的なことだと言えます」と、感想をお話しいただきました。 拡大図