掲載日 2008年11月10日

社屋風景広島市に本社をおく復建調査設計株式会社(以下、復建調査設計)は、建設系コンサルタントとして中国地方での知名度が高いのはもちろん、羽田空港沖の埋め立ての調査や地盤沈下の計測などの分野において関東でも広くその名を知られています。同社では、競争が激しい建設業界で勝ち抜くために、ブレードサーバーIBM BladeCenter® およびアプリケーション基盤のIBM WebSphere® ソフトウェア、リアルコム株式会社(以下、リアルコム)の「HAKONE」により、Knowledge Management(ナレッジマネージメント:以下、KM)システムを刷新しました。
お客様ニーズ

経営企画本部
IT室長
亀田雄二氏
“人”が中心のナレッジ共有で
業務効率を最大限に改善
復建調査設計は、建設コンサルタント、地質調査および測量の三つの分野を柱に事業を展開しています。これまでの実績に基づき、競争力のある付加価値の高い事業を展開している同社ですが、建築業界の競争はさらに激化しており、より競争力の高いビジネスモデルを確立することが急務となっていました。
そこで同社は、収益力のある持続的な成長のための次世代ビジネスモデルを、いかに最新のテクノロジを活用することで実現するかを模索します。復建調査設計の経営企画本部 IT室長の亀田雄二氏は、次のように語っています。
「最大の課題は、会社の財産でもある“人”が持っているナレッジをいかに有効に活用して、業務効率を改善するかということでした。そこで、IBMビジネスコンサルティングサービス(IBCS)の協力のもと、業務効率改善のためのプロジェクトを立ち上げました。プロジェクトでは、現場の担当者に集まってもらいヒアリングを行った結果、ナレッジの共有が重要であるという結論に達しました」
そこで、社員一人ひとりが持つ知識を共有するために復建調査設計では、KMシステムを再構築することを決定します。再構築にあたり、まず課題となったのは必要な情報が分散し各担当者のもとに埋もれてしまっているために、同じような資料を何度も作成するという無駄が発生していることでした。
ソリューション

システム構成図
「HAKONE」の採用により
コミュニティーベースのKMを実現
復建調査設計における情報共有のためのシステム構築は、今回で3代目になります。まず、1995年にLotus Notes® を導入することで、メール、文書管理、ワークフローなどを実現し、次にファイルサーバーを導入することで業務のファイル共有を実現しました。そして今回、コミュニティーをベースとした KMシステムを実現することを目的に、HAKONEを採用することを決定しました。
HAKONEを導入した新しいKMシステムは、人がもつ知識や資格、経験などを共有する「Know-Who」データベースを中核に、技術情報を共有する「ライブラリー」、問題解決のための問い合わせの場となる「Q&A」、共同作業の場を提供する「プロジェクト」の四つの機能で構成されています。
KMシステムの構築にあたり、いくつかの製品を検証しましたが、検索機能やコミュニティーの持ち方などが評価され、HAKONEの採用が決まりました。HAKONEの採用について亀田氏は、次のように語ります。
「検索機能やコミュニティーの考え方が優れている点、建設会社への導入実績などを評価してHAKONEの採用を決定しました。また、HAKONEに必要なことからIBM WebSphereソフトウェアも導入しています」
一方、ハードウェアに関しては、すでにハウジングを行うことが決定しておりラックをコンパクトにまとめる必要があることからIBM BladeCenterを採用しました。当初は、アプリケーションサーバー用、データベースサーバー用および予備として3枚のブレードを導入し、その後業務支援アプリ用、Webメール用など、さらに3枚のブレードが追加導入されています。
IBM BladeCenterは、ラックの集積率が高まるのはもちろん、障害が発生した場合の対応が容易なことなども採用を決まった理由の一つでした。亀田氏は、「今後、既存のサーバーをリプレイスする場合には、すべてブレードに移行していく計画です」と話しています。
導入効果
4カ月でコミュニティーを立ち上げ。
技術情報の容易な検索で業務を効率化
復建調査設計では、2007年7月にHAKONEを導入、11月よりコミュニティーを立ち上げて約半年間、道路部門でパイロット運用を実施しました。その後、2008年5月より総合計画部門や構造計画部門なども含めて本格的に稼働。現在では、ほとんどの部門で新しいKMシステムが利用されています。HAKONEの導入について亀田氏は、次のように語ります。
「導入期間が4カ月しかなかったのは最大の懸念事項でした。しかし、11月に仮のコミュニティーを立ち上げるまでの期間にトレーニングとしての説明会を3回開催し、各部門の担当者と密な打ち合わせを行ったのが結果的には短期導入の成功を後押しすることになり良かったと思っています。すでに、複数の部門にまたがる業務でHAKONEが活用され効果を上げています」
HAKONEを導入した効果は、これまでどこに保存されているか分からなかった技術情報やライブラリーの情報がナレッジとして容易に検索できるようになったこと。各部門で利用状況に差はあるものの、積極的に情報を登録する利用者も増え、情報の“見える化”を促進しています。
亀田氏はまた、次のように話します。「コミュニティーの効果として、誰かが有効な技術情報を登録すると、それに対するフィードバックがあるほか、Q&Aでも誰かが質問をすると、ちゃんと答えてくれる人が育ってきたのでコミュニケーションが活性化し、業務効率も向上しています」
一方、システム管理者の観点からも、技術情報の保管場所や検索方法などの問い合わせが減少し、運用が非常に楽になったことが高く評価されています。
将来の展望
役職や部門を越えた情報活用を加速。
暗黙知をいかに登録できるかが鍵に
今後のHAKONEに関しては、ライブラリーやQ&Aなどの機能のより一層の利用拡大を目指しています。亀田氏は、次のように語ります。「役職や部門を越えていかに情報の配信をコントロールしていくかが重要です。また、関連企業との情報共有をいかに実現するかが今後の課題の一つでしたが、この課題に関してもHAKONEに基づいて解決していきたいと考えています」
また、Know-Who機能に関して、今後社内のエキスパートにいかに登録してもらうかを検討していくほか、現在20人程度が利用しているブログ機能に関して、より広い分野で、より手軽に活用してもらえる仕組みをいかに実現するかを模索していく計画です。
亀田氏は、「まだHAKONEに登録されていない暗黙知が社内にかなりあるのですが、こうした情報をいかにHAKONEに登録してもらえるかがポイントになります。そのための取り組みや機能強化を今後も推進していきたいと考えています」と話しています。
一方、全社的なデータ統合を目的に、ブレードサーバーとERPパッケージの組み合わせによる基幹システムの刷新や、セキュリティーの国際規格であるInformation Security Management System(ISMS)認証の取得も計画しています。
お客様情報
戦後の広島の復興を目的とした社団法人を母体に、1946年12月に設立された建設コンサルタント。復興に向けた建築のための調査と設計を行うという会社の目的が、そのまま社名に表されています。土木事業に関するコンサルタントや施工管理業務、地質・土質の調査、試験、計測および解析、海洋の測量、空中写真による測量など、建設に関する幅広い事業を展開しています。
ビジネス・パートナー
「人中心」というコンセプトを取り込んだ包括的な情報共有基盤(人中心のECM)の提供によりワークスタイルの変革をグローバルに展開することを目的に、企業向けパッケージソフトウェアの開発/導入やソリューション/コンサルティングサービスなどを提供しています。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM,IBMロゴ, BladeCenter, Lotus Notes および WebSphere はInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
UNIXはThe Open Groupの米国およびその他の国における登録商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれの各社の商標。
