掲載日 2009年9月1日

四国電力株式会社
本店ビル四国電力株式会社(以下、四国電力)は香川県高松市に拠点を置く電力会社です。四国電力グループはエネルギーを中心に、人々の生活にかかわるさまざまなサービスを高品質で提供し、快適・安全・安心な暮らしの実現と地域の発展に貢献しています。中核となる電力事業では、四国にお住まいの約286万契約のお客様にサービスを提供するとともに、よんでんグループとして、Fiber to the Home(FTTH)による家庭向け情報通信サービス、生活サポートとしての介護サービスを提供し、「暮らしを支えるマルチユーティリティー・グループ」としてお客様とのふれあいを大切に地域に根ざした活動に取り組んでいます。
お客様ニーズ

四国電力株式会社
冨山 博文氏
お客様によりよいサービスを提供するため信頼性、可用性、セキュリティーをITの柱に
四国電力では、お客様へのよりよいサービスを目指しITサービスの柱に信頼性、可用性、セキュリティーを掲げています。特にお客様へのサービスに直接結びつく基幹系システムには IBM System z®をその中核としてご利用をいただいています。四国電力 情報通信本部 情報システム部 計画グループ リーダー 冨山 博文氏はシステムについて次のように語ります。
「電力会社は、お客様のライフラインとして最も重要な一つである電力を提供しています。これが停止すれば、お客様に大きなご迷惑をおかけすることになるため、システムを安全かつ安定に稼働させることは最も重要なポイントと考えています。電力の供給は当然のことながら、お客様との接点となる窓口サービス業務の継続性や利便性の向上のために、システムの可用性の維持と機能の改善は大切だと考えています。また、昨今はセキュリティーの観点から、お客様の個人情報や電力サービスの使用状況を管理する基幹系システムでは、常に細心の注意を払っています」
四国電力では可用性ならびに信頼性を評価し、基幹系システムに System z9® Enterprise Class(以下、 System z9 EC)、災害対策機にeServer™ zSeries® 890を採用、さらに発電所のアセット管理のSAPシステムのプラットフォームならびにグループウェアである IBM Lotus Notes/Dominoサーバー用にSystem z9 Business Class(以下、 System z9 BC)をそれぞれ採用しています。
ソリューション

システム図
サービスレベルの向上とコスト低減の両立を目指して
四国電力が目指したものは、システムのサービスレベルの向上を図りながら、コストを低減するというものでした。一見相反するこれらの目標をシステムの観点から検討を行い、最新のソフトウェア環境による新しいテクノロジーの活用と、保守に要する費用の低減を狙うものでした。
コスト低減の方法としては最新バージョンのソフトウェアへの移行を推進し、古いソフトウェアで発生する追加の延長保守料金を最小限にすることと、もう一つは、バージョンアップを定期的に行い、システムの保守に要するコストを削減するというものです。ソフトウェアのバージョンアップについて株式会社 STNet(以下、 STNet) プラットフォーム本部 プラットフォームサービス部 サーバ運用管理チーム 盛田 憲司氏は、次のように語ります。
「ソフトウェアのバージョンアップを定期的に実施することによって、手順の明確化を行うとともに、社内に経験の蓄積を進めています。過去にバージョンアップを経験したメンバーが、新しいメンバーに対して指導を行うことで、スキルトランスファーを行う場として活用しています。定期的なバージョンアップはバージョン間の非互換項目を減少させ、作業やテスト工数を減らすことにつながります。当社の試算では、必要に応じてバージョンアップのプロジェクト化を行うケースより、定期的なバージョンアップの方が、費用が安いという結果が得られています。移行に伴うリスクを低減し、安定したサービスの提供に結びついています」
STNet プラットフォーム本部 プラットフォームサービス部 サーバ運用管理チームの神野 俊裕氏は次のように語ります。「システムのバージョンアップの実作業は、四国電力の情報システムを熟知している STNetが担当することにより、短期間で高い品質で実現ができていると考えます。OS/390®V2.10、z/OS®V1.4、V1.7、V1.10とバージョンアップを重ねてきましたが、V1.10への移行は特に大きな問題もなく完了できました。これは過去の経験を生かすことができたからだと考えています。予防保守の観点では年に2回修正コードの適用を行い、システムの安定化と、次のバージョンアップに備えています。バージョンアップをまとめて実施するのではなく、こまめに実施することがポイントですね。今回は約6カ月の期間でバージョンアップを終えることができました」
導入効果

株式会社STNet
盛田 憲司氏
z/OSとSystem zの先進機能を活用し、コスト低減を実現
四国電力では最新のソフトウェア環境を整備することにより、z/OSとSystem zの新機能を用いてコストの低減を実現しています。ソフトウェア料金を使用量に応じて課金するワークロード使用料金(Workload License Charges:WLC)はソフトウェアに要する費用を30%以上低減しています。また別のプロジェクトで使用をしている SAP社のERPシステムでは DB2®の専用エンジンである System z Integrated Information Processor(zIIP)を採用し、プロセッサーの使用量をピーク時には 50%以上オフロードすることができ、ソフトウェア費用の低減を実現しています。災対環境に導入されたプロセッサーを災害発生時に使用可能にする Capacity Backup(CBU)も災害対策システムの低コスト化に貢献しています。四国電力の基幹系システムを支える System zについて冨山氏は次のように語ります。
「システムを検討する上で、可用性ならびに信頼性に関する魅力は、他のどのプラットフォームと比較しても IBM System zは抜群だと思います。昔はいわゆるメインフレームとして用途が限定されていましたが、Linux®がサポートされることにより、オープン系のシステムで稼働するアプリケーションのプラットフォームとして使用できるようになったのは魅力的です。スケーラビリティーの観点でも、分散系サーバーでは業務の伸びに伴う処理能力の増強に限界を感じることもありますが、System zでは資源の増強が容易であり、機器の入れ替えを行うことなく処理能力を強化することができます」
将来の展望

株式会社STNet
神野 俊裕氏
新しい変化に柔軟に対応できる基盤を提供し、さらなるお客様の満足を
四国電力では、環境の変化に柔軟に対応できる拡張性、柔軟性を持つインフラ基盤を構築しておくことが重要だと考えています。
「IBMの提唱するSmarter PlanetやDynamic Infrastructure®のコンセプトは、新たなサービスのお客様への速やかな提供を可能にする「サービス向上」、仮想化などにより生産性を向上する「コスト削減」、高い可用性やセキュリティーを実現する「リスク管理」につながるものであり、われわれの描く方向性に合致するものだと考えています。System zの堅牢でセキュアな環境を活用し、多様な要望に柔軟、迅速に対応できるインフラ基盤を整備し、お客様ならびに四電グループのユーザーに安心で安定したサービスをより低コストで提供することを目指していきたいと思います」(冨山氏)。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM、IBMロゴ、ibm.com、DB2、Domino、Dynamic Infrastructure、eServer、Lotus Notes、OS/390、Smarter Planet、System z、System z9、z/OSおよびzSeriesは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corp.の商標です。
LinuxはLinus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。
他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。
現時点での IBM の商標リストについては、
http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtmlをご覧ください。
