掲載日 2009年11月27日

学校法人片柳学園
東京工科大学
八王子キャンパス学校法人片柳学園 東京工科大学(以下、東京工科大学)コンピュータサイエンス学部は、クラウド環境でプログラミング実習講座を提供する「授業クラウド」を開発し運用しています。「授業クラウド」を短期開発するために、チームメンバーのコラボレーションを促進するIBM Rational Team Concertが採用されました。
目次
お客様ニーズ

コンピュータサイ
エンス学部
田胡 和哉 教授
学生自身が開発、運用、参加する授業クラウド
東京工科大学は「実学主義」を掲げて教育環境を整え続けています。同校コンピュータサイエンス学部の「授業クラウド」も、この実学主義を元に構築され運用されています。授業クラウドは、IBM BladeCenter上のIBM WebSphere sMash Developer Editionをベースにした、プログラミング実習講座を提供するクラウド環境です。受講者である学生は、Webブラウザを用意するだけで、プログラミングを実習でき、作成したアプリケーションをテストでき、自由に講師に質問できます。また、講師は、受講生の実習状況をいつでも確認したり管理したりできます。さらに、クラウド環境であるため、受講生や講師は授業クラウドの存在を意識する必要がありません。
東京工科大学コンピュータサイエンス学部の田胡和哉教授は、授業クラウドを構築し運用する目的を次のように話します。「クラウドがコンピューター技術の一つの方向性を示していることは間違いありません。さらにここでは、単にソフトウェアを購入してクラウドを構築するのではなく、自分たちで開発し、自分たちで運用し、自分たちが参加し、自分たちの役に立つものを作ることが、授業クラウドの一つの目的です。また、ITに関する直接的な技術を学んだり、プログラムを作ったりすることも大事ですが、これからはITをいかにサービスとして人に提供するかという部分でのスキルや方法も大切です。学生が自分でサービスを企画して構築し、それを利用することで、サービスを提供するということがどのようなものかを自ら学べます。つまり、サービスの利用者にも提供者にもなることを学生自身に体験してもらうことがとても重要だと思っています」
ソリューション

画面キャプチ
ャー
負担なくチーム運用するためにIBM Rational Team Concertを選択
授業クラウドの開発では、将来のIT 技術者の育成の促進を目的とした、学生のITスキル向上支援プログラムである「IBMアカデミック・イニシアティブ」が利用され、IBMは、ソフトウェア・ライセンスの提供、クラウド環境構築のノウハウの提供、開発の支援などを実施しました。また、今回の授業クラウドの開発プロジェクト「Lcloud」には、田胡教授とコンピュータサイエンス学部の学生に加えて、IBM社員がチームに参加しました。田胡教授は、メンバーが分散し、頻繁に会って作業することが難しいことから、強力なIT支援によってプロジェクトを進める必要があると考えました。この課題は、IBM Rational Team Concertを選ぶことで解決されました。IBM Rational Team Concertは、個人とチームが最高のパフォーマンスを発揮できるようにコラボレーションを促進するための開発環境です。
「チームでのプロジェクト運用を支援するソフトウェアには、メンバーが分散しているプロジェクトチームを数多くきちんと支援してきた実績を持つ企業が作り、チームとはどのようなものかという哲学を持っていることが必要だと考え、IBM Rational Team Concertを選びました。オープンソースのツールを使うこともできましたが、少ない労力で学生がきちんと使えるかという点で難しいのではないかと考えました。また、オープンソースは、気楽に使えるというものでなく、問題があればソースコードを読んで自分で直して使いなさいというものです。今回のプロジェクトチームを管理するツールとしては、少し荷が重いと思いました」(田胡教授)。
IBM Rational Team Concertによるプロジェクト管理は、インストールの問題もなく、短時間で運用を開始できました。東京工科大学コンピュータサイエンス学部4年生の伊藤優作氏は、次のように話します。「製品をインストールするだけでしたので、導入はとても簡単に終わりました。オープンソースで同じような環境を構築するのはとても大変ですので、インストールした直後に使い始められたことはとても助かりました。また、Webブラウザ上でメンバーを登録してチームを作り、チームの状況も簡単に把握できるようになりました」
導入効果

安藤良太氏(左)
佐藤 優作 氏
アジャイル開発手法とIBM Rational Team Concertでプロジェクトを短期間に完了
授業クラウドの開発は、2009年5月から数カ月間という短期間で行われました。また、開発自体もアジャイル開発手法による三つのスプリントに分かれたものでした。このときの状況を田胡教授は次のように話します。「通常、大学内で行われるプロジェクト管理のレベルは、スケジュールも役割分担もせいぜいホワイトボードに書き出して管理する程度です。このやり方は、顔を突き合わせて行うのであれば問題ないのですが、今回のように大学外の方との共同作業であったり、比較的短い期間でやろうとすると破綻してしまいます。IBM Rational Team Concertを使うことで、問題点がすべて一覧され、スケジュールもすぐに反映されて表示されたため、予定どおりにプロジェクトを進めることができました」
田胡教授が話されるように、通常の大学の研究室で行われるプロジェクトに比べて、授業クラウドの開発はスケジュールも役割分担もきちんと管理されたものでした。このようなプロジェクト管理の経験を、参加したコンピュータサイエンス学部4年生の安藤良太氏は次のように貴重なものととらえています。「自分のやらなければならないことが期間とともに一覧されるため、これから何をしなければならないかがわかりやすかったです。最初のうちはプレッシャーに感じることもありましたが、自分がやらなければならないことがまとまって表示される点は役に立ちました」
IBM Rational Team Concertは、授業クラウドの教材制作にも使われました。「プログラミングを実習するために、いつまでにサンプルを作る、いつまでに資料を作る、どのようなことを教え何を見送るかをいつまでに決める、このようなことをIBM Rational Team Concertで管理しています。教材制作であっても、このような内容はソフトウェア開発とほとんど違いがありません」(田胡教授)。
将来の展望
知識の伝達を支援するサービスを目指す
授業クラウドによるプログラミング実習は、2009年9月にパイロット運用を開始しています。また、2010年度からは、600人にも及ぶコンピュータサイエンス学部の3年生が授業クラウドを利用し始める予定です。田胡教授は、サービスの適用範囲をさらに広げるとともに、内容自体も改良を続けていこうと考えています。「授業クラウドで行っているようなことを総合化していくと、最終的には教える内容はITである必要がなくなり、人から人への知識の伝達を支援するサービスに集約されると思います。知財や知識が価値になる時代では、いかに早く知識を関係者の間に伝達できたり共有できたりするかが決定的な重要性を持ちます。このため、それを機械化したり支援したりするサービスをいまわたしたちは作り始めているのだと思っています」(田胡教授)。
お客様情報
お客様名:
学校法人片柳学園 東京工科大学
所在地:
〒192-0982 東京都八王子市片倉町1404-1
URL:
東京工科大学は、1986年の開学以来「実学主義」を掲げ、先端分野を学べる教育環境を整えています。同校のコンピュータサイエンス学部は、メディア学部や応用生物学部とともに八王子キャンパスにあり、情報や通信に関する技術を核にし、コンピューターの原理や基礎からインターネット上のビジネスまで、多様で幅広い学問分野の学びを提供しています。また、同大学は、2010年4月より蒲田キャンパスも加え、総合大学化への準備を進めています。
製品・技術情報
ハードウェア
ソフトウェア
参考資料
- お客様導入事例 学校法人片柳学園 東京工科大学(605KB)この事例のPDFがダウンロードできます。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM、IBMロゴ、ibm.com、BladeCenter、Rational Team Concert、およびWebSphereは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点でのIBMの商標リストについては、www.ibm.com/legal/copytrade.shtml(US)をご覧ください。
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