掲載日 2009年11月12日
マイポイント・ドット・コム株式会社(以下、マイポイント・ドット・コム)は、大日本印刷株式会社(以下、DNP)のグループ会社の一員として、インターネットを利用したポイントのロイヤリティー・サービスを提供しています。マイポイント・プログラムにより、登録会員と企業・ECサイトを広告、リサーチ、アフェリエイト提携の三つの接点で引き合わせ、インターネットだけでなく、リアルなプロモーションとも連動できる柔軟なサービスを展開しています。同社にとって、ポイントは、まさに会員と企業の“接点”。どれだけ心地よい接点をつくるかは、同社のミッションにもなっています。そして、この接点の場となっているのがMyPointサイトです。
今回、同社では会員サービスのより一層の質的向上を図るために、サイトをMyPoint 2.0からMyPoint 3.0へ全面リニューアル。会員データを収納し、そのキーとなるデータベースにも、新たなシステムが検討され、IBM DB2が同サイトで初めて採用されました。
目次
お客様ニーズ

オペレーションディ
ビジョン
村瀬 有人 氏
サービス追加に、もっとフレキシビリティーに対応できるデータベースを
従来のMyPoint 2.0がスタートしたのは2004年1月。MyPoint 2.0は、それまで米国マイポインツのASPサービスで事業展開していたシステムを日本に移設し、ローカライズしたものでした。その後、世の中の動きの変化とともにユーザー会員の興味の対象も変化し多様化してきました。マイポイント・ドット・コムでは、こうした変化をデータベースに反映させる必要があり、当然そこにはフレキシブルな対応が求められます。MyPoint 2.0におけるデータベースはリレーショナル型でした。しかし、通常のリレーショナル型での対応にはさまざまな問題が発生してきた、と今回のMyPoint 3.0構築の中心を担ったオペレーションディビジョン 村瀬 有人氏は話します。「2.0まではSunとORACLEの組み合わせでシステムを構築してきました。しかし、ORACLEのリレーショナルは、会員に新しい興味ジャンルが出てきた場合に、それを属性として追加する場合の柔軟性に課題がありました。フレキシビリティーとコストのバランスをどう取るかが今回のリニューアルの重要ポイントとなっていました。
ソリューション

システム図
オープンソースでのシステム構築に高い親和性を発揮したDB2
この課題に取り組み、問題点をクリアするためにマイポイント・ドット・コムがデータベースとして採用したのがDB2です。採用の背景には、同社のオープンソースに対するこだわりがあります。これまでも同社はメール配信などのサブシステム構築の開発言語としてオープンソースのRubyを活用していました。オープンソースを使う理由は、「システムを常に安定稼働させるためには、万が一問題が発生した場合に、開発者である自分たちがすぐに解決できることが重要で、そのためにはソースコードを把握できてブラックボックスがないオープンソースの方が好都合だからです」(村瀬氏)。
MyPoint 3.0の構築もオープンソースで行いたいという意向があり、それとDB2採用の関連について、開発責任者であるゼネラルマネージャー 石月 康雄氏は次のように話しています。「採用の決め手の一つになったのは、オープンソースに対するIBMの姿勢です。Rubyを公式にサポートしていたのはIBMだけですし、DB2との親和性も非常に高いということで検討に入れました」さらに、以前より同社のサブシステムを構築し続け、今回のシステム開発も手がけたアイベクス株式会社(以下、アイベクス)からの評価もあったことを石月氏は付け加えています。懸案だったフレキシビリティーについては、DB2がリレーショナル・データとXMLデータを統合的に扱えることで、これまで以上にスピーディーに対応できるとの見通しが立ち、サイト・リニューアル計画は実施に移ります。
リニューアルのプロジェクトは2008年4月にスタートし、開発が始まったのは7月。11月にプログラムが完成し、1カ月間のテストを経て、2009年1月23日に新サイトはオープンしました。「従来のシステムではできなかったことを、今回新しいシステムでは実装できました。開発は極めてスムーズに進行し、アイベクスとIBMには感謝しています」(村瀬氏)。
同社とアイベクスとの付き合いは、米国マイポインツ社のシステムをASPとして使っていた2003年にまでさかのぼります。「アイベクスはRuby開発のスキルの高さでは有名な会社であり、オープンソースを使いたいというわれわれの要望にスピーディーに応えてくれました。今回のサイト・リニューアルの開発現場も郡山のアイベクス・テクニカルセンターにあり、アイベクスには大変尽力いただき、プロジェクト成功の大きな要因になっています」(石月氏)。
その間、IBMのサポートの一つとして、IBMトロント研究所のDB2の製品責任者が来日して、DB2およびXMLに関してのプレゼンテーション、デモが行われたことも、プロジェクト進行の一助となったそうです。
導入効果

大日本印刷株式
会社
花邑 裕斗 氏
パフォーマンスが格段に向上し、大幅なコストダウンも実現
新しい属性や機能を追加する際のフレキシビリティーが格段に高まったことについて、DNP 情報コミュニケーション研究開発センター ユビキタスメディア研究所 花邑 裕斗氏は「サービス内容を、どんどんフレキシビリティーに変えなければいけないときに、従来のデータベース・システムでは難しいところがありましたが、新しい機能もスムーズに追加できるようになりました」と話します。パフォーマンスも大幅に向上し、ポイント発行レコードの計算で見た場合、MyPoint 2.0では12カ月分の計算を10秒かかっていたのが、MyPoint 3.0では18カ月分の計算を1秒で処理できるようになりました。サイトオープン前にDNPのパフォーマンステストを行った結果、大幅なパフォーマンスアップを確認することができたので安心してサイトのリニューアルオープンの日を迎えることができました。
村瀬氏は「Java、Sun、ORACLEの組み合わせからRuby、IBMブレードサーバー、DB2の組み合わせに移行し、トータルで大幅なコストダウンが実現できたのが大きな成果」と強調します。
将来の展望

ゼネラルマネージ
ャー
石月 康雄 氏
さらなるサービスの質の向上と差別化を
量の追求よりも、サービスの質の向上を目指しているのがマイポイント・ドット・コムです。「ポイントだけを核にしたロイヤリティー・プログラムだけではなく、さらなるサービスを企画して、そのためのシステムを構築していきたいと考えています」(石月氏)。さらに、親会社のDNPとのシナジー効果を求め、DNPグループ全体で意味のあるサービスを展開したいと同氏は続けます。こうしたことも含め、IBMへの期待を同氏は次のように話しています。「DB2も、これからバージョンアップして、いろいろな機能を追加していくと思いますが、そういった情報をなるべく早く教えていただきたい。そうすれば、早い段階でそれを生かした企画を立ち上げられ、差別化にもつながるのではないか。そういった意味でも、いろいろ密に情報交換をしていければと思います」
お客様情報
お客様名:
株式会社DNPソーシャルリンク(旧 マイポイント・ドット・コム株式会社)
所在地:
〒141-8001東京都品川区西五反田3-5-20 DNP五反田ビル
URL:
2010年11月、マイポイント・ドット・コム株式会社は、株式会社DNPソーシャルリンクに社名を変更しました。サイト(サービス)名もマイポイントからエルネに変更しました。
ビジネス・パートナー
企業名:
アイベクス株式会社
所在地:
〒101-0024東京都千代田区神田和泉町1-3-3 タイワビル
URL:
平成7年に設立され、セキュリティー・パッケージ事業、システム・インテグレーション事業、インターネット・サービス事業を展開しています。
製品・技術情報
ハードウェア
ソフトウェア
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
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