掲載日 2011年9月6日

「ホワイトクラウド
デスクトップサー
ビス」のイメージ

クラウドサービス
開発本部
ビジネス開発室
室長
立田 雅人氏
社内のクラウド化実績に裏打ちされた「ホワイトクラウド デスクトップサービス」
東日本大震災の発生以降、災害時における事業継続計画(BCP)の確立とオフィスの節電対策が大きな課題になっています。この課題への対応を支援するため、2011年6月から「ホワイトクラウド デスクトップサービス」を特別価格で提供しているのが、ソフトバンクテレコム株式会社(以下、ソフトバンクテレコム)です。
「ホワイトクラウド デスクトップサービス」とは企業内のPCのデスクトップを仮想化し、クラウドで提供するサービス。ノートPCやデスクトップPC、シンクライアント、スマートフォン、タブレット型端末等さまざまなデバイスからネットワーク経由で、自分のデスクトップにアクセスできるようにします。これによって時間や場所にとらわれることなく、仕事を行うことが可能になるのです。
「『ホワイトクラウド』はクラウドのデパート的な存在であり、大きく3つの柱に支えられています」とクラウドサービス開発本部 ビジネス開発室 室長 立田 雅人氏は言います。その柱とは、共生型ビジネスモデルの実現、ITだけではなくビジネスソリューションも一緒に提供すること、そして事前に自ら検証した上でサービス化することだと説明します。「デスクトップサービスもこの3つの柱に支えられています。サービスのリリースに先立ち、社内でもデスクトップのクラウド化を行っているのです」。
デスクトップのクラウド化に向けた取り組みが同社で始まったのは2010年4月。2010年6月には社内PC6500台のうち、2000台分をクラウド化しています。ここで大規模な実機検証を行った上で、2010年10月に「ホワイトクラウド デスクトップサービス」の提供を開始しています。
その後、2011年2月までに残りの社内PCをクラウド化。さらに2011年6月には、ソフトバンクグループ通信会社の残り3社(ソフトバンクBB株式会社、ソフトバンクモバイル株式会社、株式会社ウィルコム)でもPCのクラウド化を実現しています。「この他のソフトバンクグループ通信3社(以下、グループ企業)も含めると、クラウド化したPCの台数は約2万台に上ります。これは世界的に見ても最大級の規模だと思います」(立田氏)。
目次
お客様ニーズ

情報システム本部
ITサービス統括部
サービスデリバリ部
部長
諸岡 みどり氏
安全なマルチテナントの実現が必須条件。運用管理性の高さやコスト削減も重視
ソフトバンクテレコムがデスクトップのクラウド化に踏み切った最大の目的は、社内PCの老朽化によって増大していたメンテナンス費用の削減でした。情報システム本部 ITサービス統括部 サービスデリバリ部 部長の諸岡 みどり氏は「2005年に6500台のノートPCを一気に導入したのですが、2009年には1900台が故障し、かなりの額の修理費がかかっていました」と振り返ります。またヘルプデスクの人的負担や、PCへのパッチ適用等に費やされていたユーザーの時間も大きなコスト要因になっていたと説明します。
その一方で、クラウドサービス開発本部 クラウド開発統括部 クラウド開発部 DaaS開発グループ グループリーダーの竹内 俊雄氏は「社内の経験を社外向けサービスにつなげていくことも、当初から視野に入っていました」と説明します。ここで最も重視されたのは、マルチテナントに対応したストレージ機能の実装です。集約された設備で複数の顧客に対応したサービスを実現するには、ストレージ領域を顧客毎に切り分けた上で、これらをセキュアな形で提供することが必須条件になるからです。
運用管理性の向上も重要な課題になりました。今回のプロジェクトでは社内だけで約6000台、グループ企業まで含めると約2万台分の仮想デスクトップを用意しなければなりません。これを短時間かつ少ない人員で行うことが求められたのです。
ソリューション

クラウドサービス
開発本部
クラウド開発統括部
クラウド開発部
DaaS開発グループ
グループリーダー
竹内 俊雄氏
N3400とSystem xの組み合わせで要求に対応。1万4000台分のクラウド化もわずか2カ月で実現
これらの要求に応えたのがIBMの提案でした。その内容は、IBM System x3550 M3(以下、x3550)とIBM System Storage N3400(以下、N3400)を組み合わせて、クラウド基盤を構築するというものです。
「採用の決め手はサーバーとストレージ、VMwareを、オール・イン・ワンでIBMが構築・保守できる点でした」と竹内氏。これらすべてを一括して保守できるベンダーは、他にはなかったと説明します。
その一方でN3400の機能にも魅力を感じたと語ります。中でも、セキュアなマルチテナントを可能にするマルチストア機能、仮想デスクトップの展開を迅速化できるFlexCloneテクノロジー、ストレージ消費量を抑制できるシン・プロビジョニング機能を、特に高く評価したと説明します。
さらに、x3550も他社製品と比較して故障率の低い、優れたサーバーだと指摘します。「x3550とN3400の組み合わせなら、高いコスト・パフォーマンスと運用管理性の向上、非常に安定した稼働を実現できます」。
使用量に応じた課金でIBM System xを提供する「System x Temporary Capacity on Demand(XOD)」の提案も、大きな評価ポイントになりました。またこれに加え、IBM IGFが提供するオペレーショナル・リースも、固定資産を増やすことなくシステムを構築できる手法として歓迎されています。
システム構成は、x3550が監視用も含めて480台導入され、これで社内とグループ会社の約2万台の仮想デスクトップをサポートしています。N3400は44台導入され、合計で約900TBをRAID6で提供しています。ストレージの構成はシステム領域用とユーザー領域用に分けられており、システム領域はNFS、ユーザー領域はCIFSでマウントされるようになっています。N3400のシン・プロビジョニング機能と重複削減機能を活用することで、ストレージ使用量の節約も可能になりました。「特にシステム領域では効果が高く、使用量が半分程度になっています」と竹内氏は説明します。
「当初のプランでは、グループ会社の1万4000台分は時間をかけて段階的にクラウド化する予定でしたが、東日本大震災の発生を受け、2011年4月に急遽、一気に展開する方針へと変更しました」と諸岡氏。展開が完了したのはそのわずか2カ月後、通常では考えられない奇跡的ともいえる短期導入だったといいます。「IBMのスピーディーな対応には本当に驚かされました」。
この短期導入には、N3400のFlexCloneも大きな貢献を果たしています。「社内に2000台分展開したときにはFlexCloneを使わなかったのですが、1000台分の仮想デスクトップを作るのに1週間かかりました。FlexCloneを使えばこれが1日に短縮されます。大規模な展開では不可欠な機能です」(竹内氏)。
導入効果
年間100億円を超えるコスト削減効果。震災発生時も業務継続が可能に
約2万台分のデスクトップをクラウド化したことで、メンテナンスの負担は大幅に軽減されました。端末側にディスクがなくなったため、故障率が大幅に低下したのです。端末が故障した場合でも、端末を交換するだけですぐに業務を再開できます。ヘルプデスクへの問い合わせも、端末1000台あたり月間300件から30件へと、10分の1にまで減少しました。サーバーの稼働が極めて安定していることも、メンテナンス負担軽減に貢献しています。「これらの効果だけでTCOが10%削減されています」(諸岡氏)。
ユーザーの負担も軽くなりました。以前はPCへのパッチ適用やウィルス対策ソフトウェアのデータ更新がPC側で定期的に実行されており、その間はユーザーが待たされていましたが、今ではサーバー側で処理を行うためユーザーの待ち時間はありません。「この時間をグループ全体で積み上げると、年間100億円以上のコスト削減効果が見込めるはずです」と立田氏は説明します。
利便性も向上しています。まず起動時間が短くなりました。以前はPCの起動に15~30分かかっており、スリープ状態からの復帰にも時間がかかっていましたが、今では数秒で使える状態になります。利用場所の制約もありません。デスクトップ型のシンクライアントはもちろんのこと、自宅のPCやスマートフォン、タブレット型端末等から、いつでもインターネットや3G回線経由で自分のデスクトップにアクセスできるのです。
このような特徴は、東日本大震災のときにも大きな効果を発揮しました。社内のクラウド化は2011年2月20日に完了していたため、3月11日の直後に交通機関が止まったときも、自宅で仕事を続けることが可能になっていたのです。「これは大きなインパクトがありました」と立田氏。急遽グループ会社への展開を行うことになったのも、このときの効果が評価されたからだといいます。
将来の展望
約8000台のコールセンターPCも今後段階的にクラウド化
すでに社内とグループ会社への展開は完了していますが、コールセンターでは一部の海外拠点を除き、まだデスクトップのクラウド化は行われていません。コールセンターには約8000台のPCがありますが、今後はこれらも段階的にクラウド化していく計画です。
その一方で「ホワイトクラウド デスクトップサービス」のビジネス展開も積極的に進められています。
「2011年6月に開始したキャンペーンでは、1万台分のキャパシティーをご用意しています」と立田氏。このキャンペーンは企業の節電対策支援という社会貢献を目的としたもので、利益はほとんどないと説明します。「ノートPCからシンクライアントに移行するだけで、オフィスの消費電力を7割近く削減できます。この機会にぜひご活用いただきたいと思います」。
お客様の声
ソフトバンクテレコム株式会社 情報システム本部 ITサービス統括部 サービスデリバリ部 部長 諸岡 みどり氏
「通常では考えられない、まさに奇跡的といえる短期導入です。IBMのスピーディーな対応には本当に驚かされました」
ソフトバンクテレコム株式会社 クラウドサービス開発本部 ビジネス開発室 室長 立田 雅人氏
「ユーザーの待ち時間も大幅に短縮されました。この時間をグループ全体で積み上げれば、年間100億円以上のコスト削減効果が見込めるはずです」
ソフトバンクテレコム株式会社 クラウドサービス開発本部 クラウド開発統括部 クラウド開発部 DaaS開発グループ グループリーダー 竹内 俊雄氏
「採用の決め手はサーバーとストレージ、VMwareを、オール・イン・ワンでIBMが構築・保守できる点でした。x3550とN3400の組み合わせなら、高いコスト・パフォーマンスと運用管理性の向上、非常に安定した稼働を実現できます」
お客様情報
お客様名:
ソフトバンクテレコム株式会社
所在地:
〒105-7316東京都港区東新橋1-9-1東京汐留ビルディング
URL:
1984年10月、旧日本テレコム株式会社として設立。2004年7月にソフトバンクグループ傘下に入り、2006年10月にソフトバンクテレコムへと社名変更しました。「お客様にもっとも選ばれるビジネスソリューション」を目指し、法人向け/個人向けの両市場で多岐にわたる情報通信サービスを提供。20年以上の実績に基づく高品質で安定性の高い通信基盤の上で、顧客の課題解決や新しいワークスタイル、ライフスタイルの創造を目指した挑戦を続けています。
製品・技術情報
ハードウェア
参考資料
- お客様導入事例 ソフトバンクテレコム株式会社(980KB)この事例のPDFがダウンロードできます。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM、IBMロゴ、ibm.com、System Storage、およびSystem xは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点でのIBMの商標リストについては、www.ibm.com/legal/copytrade.shtml(US)をご覧ください。
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