太田 寛をご紹介いたします。
コンサルタントとして思うこと
コンサルタントに求められるものは、知識だけではありません。リーダーシップや吸収力、情熱などさまざまなものが必要です。常にお客様を一歩も二歩もリードするためには、常に先を見据え、新しいことにも挑戦し続けなければならない、それを楽しいと思えることが大切でしょう。
最近、お客様のコンサルティング業界に対する目が一段と厳しくなってきたと感じています。お客様の担当者にとって、外部のコンサルタントが必要なプロジェクトというのは、十年、二十年に一度といった非常に大きな挑戦であるケースも少なくありません。IBMという会社のブランドで評価をいただける時代ではなくなっています。個人のスキル、例えば、IBMのグローバルな力をどのように引き出してマネージし、お客様にお届けできるか、がより強く求められています。
どのようにすれば、我々の価値をお客様にご理解いただき、ご提供することができるかということを考えることが大切です。コンサルティング会社が求められるサービスの範囲も拡大しています。単に、構想を立案し、レポートにまとめるだけでなく、それをお客様内のビジネスプロセスに組み込み、業務として実行されるところまで支援することが求められています。
かつて私は、航空会社のシステム部門に勤務していました。バブル崩壊後の不況下に、業績悪化を示すさまざまな財務指標が提供され、それを理解するために財務・会計分野の勉強を始めたことが、今につながっています。新しい分野、とりわけ興味をもった分野を吸収することはとても楽しかったですね。ITのバックグラウンドと吸収した財務・会計のスキルを生かし、現在の分野でコンサルティングを行っています。新たに吸収したことは必ず生きることを痛感しています。また、その一方でそれを存分にコンサルティングの現場で生かすことが肝要であることも実感しています。
最近のメモリアルプロジェクト
初めて大きなプロジェクトのリーダーを務めた、大手製造会社の経理業務再構築のプロジェクトは忘れられません。私たちは、経理業務プロセスの変革および経営管理指標の充実を目指すための構想立案から、それを具現化し、新たなシステムを導入するまでのプロジェクトを担当しました。また、そのプロジェクトは、同時に販売・物流などのロジスティクスの領域もスコープ内で、別のコンサルティング会社が担当していました。コンサルタントだけでも最大時には100人以上が参加する大きなプロジェクトでしたが、プロジェクトの初期の段階では、3社間に微妙な距離感が生まれ、その距離感がプロジェクト全体の進捗にブレーキをかける状態が続いてしまったのです。プロジェクト・ルームは3社とも同じ部屋だったのですが、シマが分離している状態でした。そんな時、お客様のリーダーから提案があったのです。「私と両コンサルティング会社のリーダーは、常に顔をつき合わせられるようにしよう」と。その後、プロジェクトの風通しが見違えるようによくなりました。大規模プロジェクトではそれぞれのコンサルタントの力を束ね、ベクトルを合わせるためのコミュニケーションが最重要であることを改めて痛感いたしました。
このところは、J-SOX(日本版企業改革法)対応の案件が目白押しです。多くのお客様は「期限があと1年と数カ月しかなく、残された時間は少ない」と焦っておられます。プロジェクトで得たノウハウに加え、IBM自身がUS-SOXを経験しており、また内部統制が充実している会社であるという我々自身の経験を存分に生かし、できるだけ多くの会社をご支援していきたいと考えております。
私自身、IBMという巨大な組織の力を把握しきれていない部分も多いと思っています。多様なエキスパート、リソース、スキル、アセットなどIBMの総合力を余すところなく提供するようなコンサルティングを行っていきたいですね。
専門分野
経理、会計業務のビジネスプロセスの変革、業績管理のスキーム構築、内部統制の強化、これらを支えるシステム導入コンサルティング
担当している業界・業種
医薬品業界、流通業、運輸業、消費財メーカーが中心だが、経理・財務という視点で広く業界を担当
経歴
太田 寛 (おおた ひろし)
大手航空会社情報システム部にて顧客管理システム構築やシステム・インフラ管理を担当。その後公認会計士二次試験に合格し、プライスウォーターハウスコンサルタント株式会社(現IBM ビジネスコンサルティング サービス)に入社。
監査業務を数社経験するとともに、流通業界を中心としたセグメント別利益管理のフレームワークの定義とシステム構築、医薬品業界を中心としたERPの導入コンサルティングを経た後、経理財務プロセスの変革、決算早期化、内部統制関連プロジェクトのコンサルティングを経験し、現在フィナンシャル・マネジメントのパートナーとして幅広い業界で活躍中。
