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自分の役割を果たすだけでなくお客様にとって最適なものを追求する

コンサルタントとして思うこと

高井 宣行昨今、日本企業が海外企業に買収されることへの驚きは少なくなりました。また、ビジネスにおける海外依存度は飛躍的に高まっています。その結果、国内同業他社の動向や日本的商習慣にしか関心がないという企業は皆無になったようです。多くの企業は今、世界のトップグループと自社の差異の分析に力を注いでいます。経営指数などのベンチマークを、自社と海外企業との比較のために利用するようになってきているのです。

私は、フィナンシャル・マネジメントを担当していますが、プロジェクトをお手伝いする時は、経理の個々の業務だけを見ないように心がけています。お客様の会社全体に占める経理や財務会計業務の位置付けを見るようにしないと、最適化につながらないからです。

「会社を良くしたい」。お客様がコンサルティングを依頼される最終的な目標はこの一点につきます。しかし、業務改革を直接担当されている方でも、最初の段階では、「何をしたいのか」「目標をどこにおくのか」といった意識が希薄なことがあります。もちろん、コンサルタントと一緒に目標を定めることで効果が上がる場合もあります。課題を抱えている企業の多くは、経営の判断自体が間違っているわけではありません。判断の材料が間違っていることや、視点がおかしいケースが大半です。つまり、「会社の見える化」が上手くいっていないのです。コンサルタントが持つ国内外の事例や多様なノウハウは、さまざまなシナリオの提案につながります。しかし、最終決定の役割は、絶対にお客様自身のものだということを正しく理解していただいていると、業務改革がスムーズに運ぶのです。

同時に我々コンサルタントも、単にお客様の決定に基づいてシステムを稼働させることがゴールではなく、新しいシステムをどう活用していくかという点が重要であると考えています。お客様の継続的なビジネスの成長をEnd-to-Endのサービスで支援することで、真のバリューを提供できるのです。

最近のメモリアルプロジェクト

高井 宣行グローバルなSCMシステムを構築するために、販売、在庫管理、購買などの基幹系システムをSAPベースに全面的に移行されたお客様のプロジェクトでIBM側のリーダーを務めました。海外の販売・生産拠点が十数カ所もあるお客様ですから、システム構築も数社で分担することになり、総計で数百人規模の要員が参加する超大型プロジェクトとなりました。

ネットワークの構築やSAPのアドオン開発などは当社の担当ではなかったのですが、一部のアプリケーション開発に遅れが生じ、スケジュールに多大な影響を及ぼす事態となってしまいました。このような場合、「契約範囲ではない」と静観するのもビジネスとしてはある意味当然なのでしょうが、どの会社もプロジェクトの成功という同じ目標に向かっている仲間です。自らの役割を果たすだけでなく、お客様にとって最適なのは何かということを意識し、メンバー同士協力してプロジェクトの立て直しに全力を尽くしました。こうした経験を通じて、自社が担当している範囲だけでなく、プロジェクト全体を一つの仕組みとして俯瞰的に見る能力が養われたと感じています。

一緒に汗を流し、無事にサービスインを迎えることができたため、お客様との関係も素晴らしいものになりました。このプロジェクトは、昨年1月に主要なフェーズがサービスインしましたが、その後も引き続き、海外展開について担当させていただくことになりました。

専門分野

会計領域を中心とする業務改革、SAPシステム構築・導入、基幹業務系システム導入のプロジェクト・マネジメント

担当している業界・業種

組織としては、業界・業種に関わらずフィナンシャル・マネジメント(会計)サービスを提供。個人としては製造業(電気電子・機械など)の経験が多い

経歴

高井 宣行(たかい のぶゆき)
パートナー

外資系コンピュータメーカーに勤務後、1996年プライスウォーターハウスコンサルタント入社。IBMとの事業統合を経て現職。EAにて、フィナンシャル・マネジメント領域を担当。現在の会社では、ほぼ一貫してSAPをベースとする業務改革プロジェクトに従事。製造業を中心に、会計領域のみならずサプライチェーン領域を含む基幹業務・システム刷新プロジェクトのプロジェクト・マネージャーとして幅広いプロジェクト経験を所有。


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