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コンサルタントとして思うこと
人事部門や人事情報システムに対する会社の期待は、この十数年のうちに大きく変わりました。給与計算ができていればいいという時代の人事部門には正確性が必要な仕事しか求められませんでしたが、昨今では経営を支援する機能が強く求められています。企業における人事部の位置づけが、手を動かす部門から頭を使う部門へとシフトしたとも言えます。例えば、一口に人事情報といっても、育成や評価のプロセスには数値に収まらない多様な情報が必要とされます。
人事コンサルタントになる以前の私は、事業会社の人事部に在籍していました。そこで、自社の人事情報システムの構築に携わったことは今の私にとって大きな財産になっています。自分たちの業務を日々改善していくことが仕事でしたから。システムを使う立場から作る立場に変わりましたが、人事の現場で実務に就いていたということが、同じ経験を持つ者のアドバイスとして、お客様への説得力に大きく結びついていると思います。
使う立場と作る立場の最も大きな違いは、効果とコストのバランスに対する考え方です。「予算があればここまでできるのに」と思うことや、「バランスをとってなんとか最適な着地点を探る」といった悩みは使う立場の時にはありませんでした。難しいことですが、最もやりがいのある点とも言えるでしょう。しかし本質的には人事情報システムはあくまでも"ツール"です。システムを構築することが目的ではなく、トータルに人事部門を変革することこそが重要なのです。
最近のメモリアルプロジェクト
私のポリシーは「現場でお客様と一緒になって汗をかく」ということです。昨年、担当したプロジェクトでは、本当にお客様が納得されるまで、時間を忘れてとことん議論することができました。企業にとって重要な情報を扱う人事部に配属されるとジョブ・ローテーションから外れるケースが多く、特に日本企業の人事部は生え抜きの社員が大勢を占めています。このため、どうしても、従来の経験や価値観に縛られてしまうことが多いのです。古い価値観にこだわっていては改革はできない、ということに気づけば大きく変わることができる。このプロジェクトは、まさにその好例でした。
コンサルタントとして一歩ひいた立場にいては、お客様と一体になることは困難です。お客様の実務の現場にまで踏み込んで、「何が問題なのか」「何に悩んでいるのか」を共有することで、「お客様と一緒に改革を進めている」という実感を強く持つことができるプロジェクトでした。
専門分野
人事領域における業務改革、SAP導入プロジェクトマネジメント
担当している業界・業種
業界・業種を問わず、広く人事領域に関するプロジェクトを担当
経歴
吉岡 淳也 (よしおか じゅんや)
バリュー・デリバリー・センター(VDC)にてヒューマン・キャピタル・マネジメントを担当、マネージング・コンサルタント。
事業会社において人事部に在籍。その後、SIサービス会社を経て、2002年PwCコンサルティング株式会社に入社。IBMとの事業統合を経て現職。
大手製薬会社での基幹システム構築プロジェクトで人事モジュールを担当した後、製造業・公益事業・広告代理店などの企業において人事システム構築、人事業務改革などのプロジェクトを実施。人事領域において構想策定からシステム構築まで一貫したプロジェクト経験を有する。
