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コンサルタントとして思うこと
成長のために必須であること、そして成功企業の共通点として、技術をイノベーションのドライバーとして活用することの重要性が広く認識されています。その一方で、多くのCEOがイノベーションの実践に苦労しています。
IBMは「イノベーション = インベンション(技術シーズ) + インサイト(経営移転に向けた洞察)」であると定義しています。過去においては、ごく少数の天才のひらめきによって「製品」に関わるインベンションが行われ、それに基づいて閉じた世界でイノベーションの大半が実現されてきました。一方、技術は凄まじい勢いで進歩するとともに、Web 2.0に代表されるように、その適用範囲とオープン性が拡大しています。この変化により、多数のインベンションの種(先進技術)が活用できる状態になってきました。また、「製品・サービス」のイノベーションだけでなく、「ビジネスモデル」や「オペレーション(仕事のやり方)」に関わるイノベーションも企業にとって同程度に重要であることが、一般に認知されるようになりました。
私はこの状況をとらえ、次のように考えました。「インベンションの種の選定とインサイトの実施を体系的に行う仕組みを作れば、特にビジネスモデル視点でのイノベーションを大きく促進することができる。これにより、多くのCEOの悩みの解決に貢献できるはずである」。この信念に基づいて、私自身のIT戦略立案の経験と仲間たちとの協業により、BVT(Business Value from Technology)という方法論を創り上げ展開しています。
最近のメモリアルプロジェクト
BVTは、「先進技術を活用したらビジネスをどのように変えることができ、それによってどのような競争優位を実現できるか」という視点で新しいビジネスモデルを策定し、その結果として新たなビジネス価値の創造を目指すものです。そのために、ケイパビリティー・マップ(CM)というものを作成します。CMは、先進技術の持つケイパビリティー(新しい技術により「できるようになること」)に着目し、これをビジネス・ケイパビリティー(ビジネス視点で「実現したいこと」)と結びつける仕組みです。この作業を体系的に行うために、CM作成方法論と技術マップ(TM)を作成しました。詳細は割愛しますが、TMはCM作成時に必要な情報を提供するという観点で各種技術の特徴を記述しており、大変ユニークなものです。
メディア業界では、デジタル化の進展によりDVDなどの物販からコンテンツのネットワーク配信に販売方式が移りつつあります。この業界のクライアントに対してBVTを活用し、コンテンツの効率的な配信と顧客インティマシーの強化を同時に実現するビジネスモデルを、Web 2.0的な考え方に基づいて策定しました。Web 2.0は先進技術の中でも特に大きな流れであり、幅広い業界に適用可能であると考えています。
専門とする経営テーマ
BVT(Business Value from Technology)、IT戦略、業務改革、グローバリゼーション 技術戦略コンサルティング
得意な業界・業種
製造(特に自動車および電機・電子)、流通
経歴
黒田 明裕 (くろだ あきひろ)
戦略コンサルティングサービス、技術戦略コンサルティングサービスのリーダー、パートナー。
IBM東京基礎研究所におけるパーソナル・コンピューティング技術の研究・開発を経て、1997年コンサルティング事業部に異動。
製造業、流通業のお客様を中心に、様々なIT戦略および業務改革プロジェクトを実施。2000年から2年間US IBMに赴任し、ITを活用したグローバリゼーションに関わる各種プロジェクトを実施。2003年よりIBM ビジネスコンサルティング サービス株式会社 自動車産業事業部にて、お客様担当パートナーおよび事業部長を歴任。2007年1月より現職。IT戦略の中でも、特にテクノロジーを活用したビジネスイノベーションを得意としている。
