いわゆる失われた10年において、選択と集中を断行し、競争力につながるイノベーションを続けた企業は、世界経済の拡大の波に乗り高いレベルの売上成長と収益性を実現しています。 最近、勝ち組企業に共通する新たな経営課題が見えてきた気がします。超一流と思われている企業が品質問題を起こしたり、欠品が続き巨額な機会損失を起こしたり。急激な成長を達成する過程では、組織や業務プロセスの複雑化・肥大化、投入される人・モノ・情報の多様化がつきものであり、企業が暗黙のうちに規定していた管理限界を超えてしまうようです。まだ余裕があるうちに、成長に耐えられる「企業システム」を再設計するか、プロセス・レベルでの選択と集中を考えるべきだろうと思います。 周回遅れとなった負け組み企業が逆転勝利するには、まだ通過できていない関門を突破することに尽きます・・・近道はありません。一刻も早く事業の選択と集中を断行し、選択したコア事業の競争力を高める改革に着手してください。 我々戦略コンサルタントは経営課題を定義し解決策を設計するプロフェッショナルですが、主体性を持って改革に取り組むクライアントがいてはじめて成果に繋がります。改革への情熱と行動力のあるマネジメントの皆様と仕事ができれば、コンサルタントのパフォーマンスは最大になるのだと思います。
2006年某月、ある国内企業がIBMとのアウトソーシング契約を延長しました。急激な成長と、それを達成するためのグローバル化を実現するためには、自社のコア機能を徹底的に絞り込んで内部リソースを集中させ、ノンコア機能は徹底的にアウトソーシングする必要があるという結論に達しました。 世の中ではアウトソーシング・サービスの良し悪しが議論になっています。私に言わせれば、アウトソーシングのQCDがいかに経営に貢献するかと考えるのは本末顛倒であり、企業として何がしたいからアウトソーサーに何を任せたいのか、という整理が先にあるべきです。 本プロジェクトでは、その考え方がCIOと一致し、新しいアウトソーシングのパラダイムを定義できたと思っています。結果として、アウトソーシング領域でもストレッチな改革目標を背負うことになりましたが、達成すれば経営への貢献はおのずと明確になるため、現場の士気も高揚しています。
製造、電力・ガス、メディア
松山 雅樹 (まつやま まさき) 戦略コンサルティングサービス、技術戦略コンサルティングサービス、パートナー。大手鉄鋼メーカー研究所、IT企画部門を経て、1998年プライスウォーターハウスコンサルタント株式会社に入社。IBMとの事業統合を経て現職。製造業、電力・ガス業界の企業を中心にさまざまな業種の企業に対して事業戦略、人材戦略、IT戦略などの分野のプロジェクトを実施。最近は、経営の観点からアウトソーシングを設計するプロジェクトを重点的に実施。
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