IBMでは、高度に数理的な最適化アルゴリズムと詳細なデジタル道路地図を持つ地理情報システムを組み合わせることで、コストやCO2視点で配送経路の最適化を支援するコンサルティングの仕組みを研究・開発し、CO2排出量の見える化及び物流の効率化に貢献しています。
概要
グリーン視点での輸配送の最適化とは
大量の物品が流通し消費される現代において、ロジスティクス(物流)の最適化は社会構造の効率化のための重要な課題となっています。また、CO2排出量に対する規制や社会の評価が年々厳しくなっており、ロジスティクス分野におけるCO2排出量の低減は今後必須となってくると考えられます。
【輸配送の最適化における主な検討ポイント】
拠点間輸送
物流拠点間での運送便による輸送
地域内輸送
物流拠点を中心とした地域の集荷・配送

【輸送費の削減】
- 幹線への荷物集約による運送便経路を効率化する
- 戻り便の有効活用による運送便経路を効率化する
【サービスレベルの向上】
- 物流拠点の処理能力オーバーによる遅延を回避する
【モーダルシフトの反映】
- コスト・CO2の視点で実現可能なモーダルシフトを考慮する
【CO2の把握・削減】
- 改正省エネ法に沿ってCO2排出量を計測する
- CO2排出量を最小化する

【輸送費の削減】
- トラックの積載率を高める
- 必要なトラック数を最小化する
- トラックの走行距離を縮める
- トラックの稼動時間を縮める
【CO2の把握・削減】
- 改正省エネ法に沿ってCO2排出量を計測する
- CO2排出量を最小化する
この分野の問題は、複雑な組み合わせを解く必要がある上に、昨今の景気変動の影響に伴う取り扱い物量の変動など考慮すべき事象も多く、さらにトラックの移動時間など地理的情報を必要とすることなどの困難さから、これまで実用的なシステムは多くありませんでした。また、国土交通省向けに報告するためのCO2排出量を計算する際には、輸送実績データを元に手計算を行うなど、手間のかかる業務運用になっているケースが見受けられます。
お客様が抱える課題と改革ポイント
お客様が抱える課題・問題点の一例
- 輸配送計画の立案時に時間帯別走行速度・時間枠・車種・CO2情報が考慮できない。
- 余裕を持った輸配送計画を立案しているため、目的地到着後に不必要な待機時間が発生しており、コスト・CO2が発生している。
- 荷主向けにCO2排出量を算出・報告するための仕組みが定まっていない。
- CO2排出が有償化された時に、サプライチェーン上のモノの動きで排出されるCO2が与えるインパクトの大きさがわからない。
- 無駄な航空便を使用しているため、コストやCO2がかかっている。
- モーダルシフトを進めたいが、サービスレベルを維持したままの輸送計画が作成できない。
改革ポイント
現実的な道路情報を反映した、正確な輸配送リードタイム、荷姿の違いを考慮した積載率を把握したうえで、積載効率の向上、車両数削減、輸配送距離縮小、CO2排出量最小化を目的とした輸配送計画を立案します。
ガイドラインで定められている車種別・積載率別・輸送トンキロ当り燃料使用量から燃料使用量・CO2排出量を計算します。
【改良トンキロ法に対応したCO2排出量の計算】

※ 経済産業省・国土交通省発行の「ロジスティクス分野におけるCO2排出量算定方法共同ガイドライン Ver. 3.0」より抜粋
輸配送最適化ソリューション
IBMでは、高度に数理的な最適化アルゴリズムと詳細なデジタル道路地図を持つ地理情報システムを組み合わせることで、コストやCO2視点で配送経路の最適化を支援する以下のコンサルティングの仕組みを研究・開発し、CO2排出量の見える化および物流の効率化に貢献しています。
Green VRP
物流拠点から集配送先への地域内配送について、拠点から出発するトラックのルートを、デジタル化された道路地図の情報を基に、配送・集荷・時間枠・車種といったさまざまな条件を反映しながら、CO2排出量を最小化する最適な輸配送ルートを短時間で計画。
Green MSTP
サービスレベルを維持したままでの総輸送コスト削減、CO2排出量削減を実現、トラックから鉄道へのモーダルシフト推進 、製品毎のカーボンフットプリントの算出に必要な、各ルートにおけるCO2排出量算出。
Oracle Transportation Management
グローバル一貫で輸送の計画やトラッキングなどを一元管理し、世界中の輸配送に伴うCO2排出量の把握およびCO2排出が最小となる輸送経路・計画の作成。
物流センサー利用によるリアルタイム輸送実績管理
車載センサーからのリアルタイムの位置情報を配送経路計画に反映することで、より正確な到着予定時間の通知とより正確なCO2排出量算出を実現する。