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“CRMには正解がない”だからこそ、今あえて「Work Together」

コンサルタントとして思うこと

石垣 真の写真1 「コンサルタントの言うとおりにやったら会社は潰れる」—とあるお客様が笑いながらおっしゃった一言です。
このお客様は、10年来さまざまなプロジェクトでお付き合いさせて頂いている日本を代表するエレクトロニクス・メーカーの国内のセールス&マーケティングを統括する会社で、弊社に限らずさまざまなコンサルタントとお付き合いがあり、いわばコンサルタントの使い方を熟知しておられる統括職の方です。そして、現在もとても難しいお題のプロジェクトを、我々を信頼してご一緒させていただいているという背景から、このお言葉を我々なりに真摯に受け止め、解釈すると、「コンサルタントは先生ではない」、「自分たちと一緒に悩み、考え、わが事・わが会社の事の様に、寝る間を惜しんででもプロフェッショナルとして成果を出し続けることが必要」という意味であると考えています。この一見当たり前のことが、実は昨今の厳しいビジネス環境においてもなお、お客様に選ばれ、残っていくコンサルタントとしての必要な姿勢であると改めて実感しています。

我々コンサルタントは、さまざまな領域でお客様企業をご支援しています。
私の専門は、いわゆるCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)という領域ですが、コストをいくら削減とか在庫日数を何日に短縮とかいったような明確な定量目標を掲げてグローバルスタンダードやベスト・プラクティス的な業務プロセスのやり方がある程度ある会計領域やサプライチェーン領域と異なり、CRMはお客様企業の先の顧客(エンドカスタマー)や競合他社を含めたマーケット、そして自社の製品・サービスやチャネル(販路)などによって成功に至る方法は千差万別であり、また一度構築した仕組み・仕掛け(戦略・プロセス・組織・システム)を、変化の激しいマーケットに応じて常に見直し、進化させていかなければなりません。誤解を恐れずに言えば、「CRMに正解はない」のです。

そうした観点で、先ほどのお客様のお言葉を考えると、まさに「お客様と一緒に悩み、考え、わが事・わが会社の事の様に、寝る間を惜しんででもプロフェッショナルとして成果を出し続けること」の意味が見えてくると考えています。

私たちはIBMという組織に属するコンサルタントです。私たちの名刺には「IBM」というロゴが印刷されており、ともすれば「システムを入れに来た人たち」と見られがちなこともあります。しかし言うまでもなくシステムはツールでしかなく、お客様の目指す姿を実現するために人手でやるよりも何倍も効率よく、早く実現させるための道具でしかありません。我々自身も一旦システム導入のプロジェクトに入ると、目先の要件をどう実現するかという近視眼的な視点に陥りがちですが、その前に何を目的・目標にして、目指すべき姿はどこで、そこにどう至ろうとしているのかがまずあって、そのためにシステムをどう活用しようとしているのか、換言すれば、「そのシステムはお客様にとってどんな意味を持つか?」という視点を常に持ち続けることが重要であり、自分のやっていることがそうした視点で正しいのかを自問自答を繰り返しながら、お客様と共に成功を分かち合い、成長していきたいと考える今日この頃です。

だからこそ、使い古された言葉であっても、今あえて「Work Together」の気持ちを持ち、お客様と共に歩んでいくことが大切なのだと考えています。

最近のメモリアルプロジェクト

石垣 真の写真2 コンサルタントとして過去かかわらせて頂いたすべてのプロジェクトがメモリアルであることは言うまでもありませんが、上記の「Work Together」に関連して自身の心に非常に残っているものとして、少し前の話ですが以下のプロジェクトが挙げられます。

それは、某エレクトロニクス・メーカーのお客様のPCのグローバルECプラットフォーム構築プロジェクトで、システム構築自体は別のベンダーさんがご担当され、我々はお客様側の立場でPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)的にプロジェクト管理全般のご支援をしました。
このグローバルECプラットフォームは、単に複数国を跨るECプラットフォームではなく、直営店舗の在庫コントロールや物流拠点への在庫転送指示、各国販社のERPシステムへの会計に必要な情報連携など、デマンドとサプライのコントロールをコンパクトなひとつのプラットフォームで実現させたもので、我々はお客様のアイディアを伺いながら議論にも積極的に参加し、実現イメージを整理しながら具体的なコンセプト固めから支援しました。

プロジェクトが構築フェーズに移ってもそのコンセプトを実現するための詳細仕様の議論に連日連夜参加してお客様側の“要求定義”としての仕様ドキュメントをまとめ、またプロジェクト管理のフレームワークを提供することで、お客様に「我々以上に作ろうとしているシステムの仕様や進捗・課題の状況を把握している」と評価され、ついにはお客様プロジェクト・マネージャーがサービスイン時に最初の導入先である香港に出向かれる際に、「日本側の開発現場(当時100名を越えていました)はあなたに任せる。急いで判断しなければならないものは判断してもらって構わない。あなたの判断を信用しています」と言って頂きました。

その後なんとか無事サービスインを向かえ、約1年後にお客様保養所での慰安旅行にゲストとして招待された際に、複数のお客様メンバーから「一緒に修羅場をくぐり抜けた戦友だよね」と言って頂いた事が、今でも誇りであり、強く印象に残っています。

専門とする経営テーマ

得意な業界・業種

製造業、流通業、サービス業、官公庁など公共分野、通信・メディア・公益、金融業

経歴

石垣 真(いしがき まこと)
マネージング・コンサルタント

大手システムインテグレーターにてリサーチャー、新規事業開発、金融顧客の担当営業など経験後、プライス・ウォーターハウス・クーパース コンサルタント(IBMビジネスコンサルティング サービスを経て、現日本IBM)に入社。顧客戦略・チャネル戦略立案支援、法人営業改革・コールセンター改革などの戦略・業務コンサルティングから、CRMパッケージの導入コンサルティング、システム監査などのプロジェクトに主にプロジェクト・マネージャー、アドバイザーとして従事。 1998年~1999年は「電子商取引実証推進協議会(ECOM)」のビジネス・プロセス・ワーキング・グループ・メンバーとしても活動。

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