概要
「IBM Cognos® 8 BIを導入して見せる化を実現してからは、分析レポート作成のための業務効率がかなり向上しました。結果、従来13名で担当していた作業を、今はたった2人で対応しています。」
電子デバイスカンパニー 事業企画室 経営管理課 課長 西村 光司 氏
市場変化に迅速に対応する仕組みが必要
高性能な技術を、より使いやすく。画像機器を中心に、高度なデジタル技術製品を提供するリコーは、顧客のオフィス環境の「ソリューションパートナー」を目指し業務改革を進めている。さまざまな製品を扱うリコーで、自社主力製品であるコピー機やプリンター、あるいはPCや各種携帯機器、AV機器などで利用される半導体デバイスを担当するのが、電子デバイスカンパニーだ。
現状、上記のような各種デジタル機器のモデル変更サイクルは極めて早い。そのため、経営環境は日々刻々変化し、生産や販売、開発の状況をリアルタイムに把握しないと変化に対応できない。
「コスト収益構造がどうなっているかを詳細に把握し、業務の効率化を行う。さらに、情報提供のスピードアップを図る。これらの実現で、強い財務体制を構築したいと考えました。」
電子デバイスカンパニー 事業企画室 経営管理課 課長の西村光司氏は、社内にはさまざまな情報が大量にあり、それを活用し変化に迅速に対応するには新たな仕組みが必要だったと言う。カンパニーの事業範囲が徐々に広がってきた経緯もあり、社内には35の基幹系システムがある。これらをSOA的に連携させ利用しているが、すべての情報を一元的に見ようとするとかなり大変だったのだ。
Excelベースの管理会計レポートからの脱却が急務
情報分析には、Microsoft Excelが使われていた。各基幹系システムからCSVファイルで情報抽出しExcelで集計、加工する。「分析作業は、Excelの達人じゃないとできなかった」と西村氏。さらに、Excelには集計データしかなく、問題を発見しても詳細データに遡り原因究明できない。また、Excel表は数字の羅列となりがちで、瞬時に状況を把握するのも難しかった。
また、情報公開にはLotus Notes® を利用し、Excelファイルを配布していた。この方法ではファイル名で目的のレポートを探すこととなり、ファイルを開かないと内容が確認できない。さらに、各種レポートの完成には早くても1カ月かかり、問題が発覚してもすでに1カ月遅れで対策のアクションを起こせなかったのだ。
そして、Excelではレポートを作る人の意志が入ることも問題だった。無意識のうちに作成者の都合の良い面が強調され、逆に都合の悪い面が隠れてしまう。日本版SOX法への対応ではこれは問題であり、恣意性を排除する必要もあった。

IBM Cognos 8 BIのダッシュボードを活用し見せる化を実現する
これら不都合な状況を早急に解消したい、それをなるべく人手をかけずに実現したい。そう考えた西村氏は、グループ会社のITサービスプロバイダ リコーテクノシステムズに相談する。新たな仕組みの条件として、経営者にも分かりやすいダッシュボードの提供、Webベースでの情報公開、グラフなどを駆使した理しやすい環境、経営者層でも容易に利用できる簡便さ、ドリルダウンなど対話的な分析環境という5つの条件が提示される。これにより「見える化から見せる化を実現したかった」と西村氏。
これら条件すべてを克復できる解決策として提案されたのが、IBM Cognos 8 BIだった。リコーテクノシステムズ NS事業本部 SI事業部 RG-IT/S 推進部 ソリューション推進3グループ 新規ソリューション・BIチーム チームリーダーの団 尚彦氏は、IBM Cognos 8 BIならば見せる化が実現できると判断した。
「見せ方のポリシーを決め、使う人に応じた見せ方を実現することで見せる化を実現できると考えました。旧来使っていたIBM Cognos Reportnet® は使い方をユーザーに任せるものでしたが、IBM Cognos 8 BIはダッシュボードを活用し利用者ごとの環境を提供できます。」(団氏)
西村氏には実現したい理想像はあったが、具体的にどう作ってほしいかがすべて明確になっていたわけではない。IBM Cognos 8 BIなら、まずはプロトタイプを構築し、あとは対話しながら徐々に完成度を高めていける。また、今回のシステムは単発的なものではない。生産する製品が変われば、情報の見方も変えなければならない。IBM Cognos 8 BIであれば、工数をかけずに分析視点を柔軟に変えられる。
リコーテクノシステムズ NS事業本部 SI事業部 RG-IT/S推進部ソリューション推進3グループの古川 靖氏は、「IBM Cognos 8 BIには、独自のポータル機能があり、開発なしで使いやすい画面がすぐに構築できる」と言う。また、さまざまなデータベースのサポートも、素早い構築に大きく貢献したとのことだ。
IBM Cognos 8 BIは、運用の手間も極めて少ない。システムの運用管理を担当しているリコーテクノシステムズ ITソリューション本部第3ソリューションセンター 関西SI部 4グループの今中基博氏は「IBM Cognos 8 BIは、最も手のかからないアプリケーションの1つ」と言う。ユーザーから使い方に関する問い合わせもほとんどなく、日常的な作業はユーザーIDの設定くらい。これもリコー全社で採用するシングルサインオンの仕組みと連携し、ほとんど手間はかからない。
リコーテクノシステムズ株式会社 NS事業本部 SI事業部
RG-IT/S 推進部 ソリューション推進 3グループ
新規ソリューション・BIチーム チームリーダー
団 尚彦 氏
リコーテクノシステムズ株式会社 NS事業本部 SI事業部
RG-IT/S 推進部 ソリューション推進 3グループ
古川 靖 氏
リコーテクノシステムズ株式会社 ITソリューション本部
第3ソリューションセンター 関西SI部 4グループ
今中 基博 氏
業務効率が向上しレポートの作成が迅速化
導入されたIBM Cognos 8 BIは、事業企画室のスタッフが管理会計レポートの作成に活用している。導入以前に比べ作業時間は大幅に短縮され、従来1ヶ月以上かかっていたものが約2週間で終了する。経理データさえ確定できれば、分析環境自体は1週間以内で提供可能だ。また作業効率も大幅に向上し、分析レポートを作成する作業担当者は13名から2名に削減。削減したリソースは、社内の別分野で有効活用されている。
作成されたIBM Cognos 8 BIの分析環境は、ポータル画面で経営ダッシュボードとして提供されている。直感的で簡単に使えるインターフェースをもっているので、経営層自ら業績管理のためにドリルダウンなどを用いた分析も行えるようになった。
今後は、IBM Cognos 8のスコアカード機能の活用も視野に入っている。「CO2排出量などの環境系の指標なども取り入れていきたい」と西村氏。また、日本版SOX法対応の1つとして、ログ管理での利用も検討されている。現状、膨大な量のログが収集されており、手作業や目視で管理するのは難しい。なるべく自動化を行い、不正アクセスがあった際に自動でアラートする仕組みの構築や、監査用レポートにも活用できそうだと考えられている。
さらに、予算の分野でもIBM Cognos製品の活用が検討されている。「予算策定の精度を向上させ、迅速に予算を組み立てるのにIBM Cognosが活用できる」と西村氏。今後もIBM Cognos製品の適用範囲が、さらに広がりを見せそうだ。
お客様情報
画像機器を中心に、高度なデジタル技術を製品に投入し、ネットワーク対応のオフィス機器へと事業領域を拡大、お客様のオフィス環境の“ソリューションパートナー”として業務改革を進めています。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM,IBMロゴ,ibm.com,CognosはInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
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