今日のビジネス環境では、企業は卓越したお客様体験で自社を競合他社と差別化し、お客様の離反を防ぐことが求められています。お客様とのやりとり(インタラクション)の開始から完了までを効率的かつ効果的に処理するために、ジェネシス(Genesys)とIBM はGenesys Customer Interaction Management (CIM) と IBM FileNet® Business Process Manager (BPM) を使った、フロントオフィスとバックオフィスを統合したカスタマー・サービス・ソリューションを提供します。
企業とお客様との間のインタラクションの多くは、複数のチャネルと複数の担当者(コンタクトセンターとバックオフィス)を通して個別に処理されていますが、通常は同一顧客からのサービスリクエストに関係しているものが多くあります。例えば、新規の抵当権の申し込み、保険金請求の申し込み、自動車サービスプランの変更などの業務においても、同一顧客に対して複数のインタラクションが行われています。これらのインタラクションを個別に処理していたのでは、以下のような多くの問題が発生する可能性があります。
- 顧客の不満 − 担当者(エージェント)はコールセンター業務のみを実行しているため、リクエストの状況について回答できない。
- 非効率 − コンタクトセンターの担当者(エージェント)が、本来バックオフィスが行うべき仕事の一部をさせられていることがある。
- 可視化(見える化)の欠如 − 担当者(エージェント)もバックオフィスの専門家も、インタラクションの可視化(見える化)が十分にできていない。
- 一貫性の欠如 − それぞれのチャネルが別々のリソースをもっているため、お客様が電話、電子メール、書類などでやり取りする際、異なる対応を受けることがある。
多くのお客様が企業に問い合わせした際に感じる問題として、以下のようなものがあります。
- セルフサービスまたはステータス自動配信機能の不足−簡単な問い合わせに対しても有人で対応しているため、リソース不足で繋がらないケースが多い。また、依頼している件がどうなっているかも、こちらから問い合わせしないと教えてくれない。
- 異なる担当者(エージェント)に何度も同じ情報を伝えなければならない−担当者が代わった時に、引継ぎがされていないため、毎回同じことを一から説明しなければならない。
- ボトルネックが問題解決までの時間を拡大している−上司の承認がないと処理が進まないため、上司が不在の場合、先に進まなくなり、時間がかかる。
- 処理方法がコミュニケーション手段によって異なっている−Webで見積りを取得した時と、電話で申込みをして見積りを取得した時とでは、条件や金額が異なっている。
- プロセスどおりに進めても、担当者(エージェント)がリクエストを処理するために必要な情報が揃わない−処理プロセスに従って必要な情報をお客様が提出しても、条件によっては情報が不足しているケースがある。
企業内部でも、ビジネス・プロセスの問題として認識している課題には、以下のようなものがあります。
- プロセスがドキュメント化されていない−対応する要員によって処理方法が異なる。
- 複数プロセスをまたがる複雑な統合−処理が複雑で、対応できる要員が限られる。
- ボトルネックが効率を妨げている−上司の承認待ちでその上司が不在の場合、代行者が決まっていないため、処理が止まる。
- プロセス変更が厄介−変更した場合の周辺処理への影響度が見えないため、メンテナンスが大変。
- パフォーマンスが限定的にしか可視化(見える化)されていない−企業全体の処理効率を確認したくても、数値化されない業務がある。
- KPIが未定義−企業として何を目標とし、現時点で何が問題であるかが明確化されない。
これらの課題を解決するためには、コンタクトセンターで利用されているルーティング・エンジンと、バックオフィスで利用されているビジネス・プロセス管理(BPM)ツールを統合させて、ビジネス・プロセス・ルーティングの仕組みを構築する必要があります。
過去においては、それぞれのインタラクションはプロセス処理において不連続に処理されていましたが、ビジネス・プロセス・ルーティングを使用することにより、それぞれのインタラクションが受けていた負荷は取り除かれます。インタラクション管理は、戦略的な優位性(例えば、プロアクティブ通知)に代わるでしょう。インタラクションの開始から完了まで流れるようなプロセスを実現します。
ビジネス・プロセス・ルーティングの活用が見込まれる業務としては、以下のようなものが考えられます。企業活動のほとんどは複数のタスクが連続したプロセスといえますので、業種に関わらず多くの分野での活用が見込まれます。
| 業種 | コンタクトセンター業務(例) | バックオフィス業務(例) |
|---|---|---|
| 銀行ローン申込み | ローン申込み受付 | ローン審査 |
| カード申込み | カード申込み受付 | 書類審査、カード発送処理 |
| 株式購入 | 取引受付 | 決済業務 |
| 保険申込み | 保険申込み受付 | 書類審査、入金処理、証券発送処理 |
| ISP申込み | ADSL申込み受付 | 書類審査、回線工事手配 |
| 通販申込み | 商品注文受付 | 受注処理、発送手配 |
| 旅行予約 | 予約受付 | ホテル手配、航空券手配 |
| 製品修理サービス | 故障受付 | 部品発送、修理手配 |
もう一つの重要な利点は、企業がピーク期間または低ボリューム期間に、タスク処理とリソース最適化を実現できる点です。バックオフィスを含めたグループ全体で、仕事のバランスを効率的にすることが可能になり、空いている従業員を最大に活用できます。
下記の図は、コンタクトセンターの典型的な1日のトラフィック分布です。この例では、コールセンターの1日のコール量を表します。コンタクトセンター共通の問題は、コール量が対応可能なスタッフを越えるピーク時にスタッフ不足になることと同様に、少ないコール量に比べてスタッフ過剰になることが1日のうちで何度か発生するということです。オレンジ色の領域は、担当者(エージェント)が空いていてキューにコールが溜まっていないことを表します。ブルーの領域は、待っているコール数がSLAを超えている時間帯を表します。
統合化されたインタラクション管理プラットフォームを使用することで、企業は低トラフィック期間を活用して担当者(エージェント)に別タイプの仕事であるタスクをアサインしたり、高トラフィック期間にはバックオフィスなど、別の担当者(エージェント)に転送するなど、ダイナミックかつ賢いストラテジーを構築することが可能になります。この例は、日次、週次、四半期毎、季節変動など、別の期間にも適用可能です。例えば、小売業の場合はクリスマスシーズンにより多くのトラフィックを受けるかもしれませんし、国税庁は納税締め切りの時により多くのトラフィックを受けるかもしれません。また、この分布はインタラクションのタイプによっても大幅に異なります。例えば電子メール量は週末明けの月曜日午前中に高くなるでしょう。

図1 : ビジネス・プロセス・ルーティング~リソースの最適化と有効活用
コンタクトセンターとバックオフィスを合わせた全体で、リソースの最適化と有効活用の実現が可能になります。
ジェネシス(Genesys)とFileNet連携による相乗効果と利点
- お客様に関連するプロセスのエンドツーエンドで統一された可視化(見える化)−Customer Service Chain Management
- インタラクションタイプ(電話、電子メール、チャット、FAX、郵便物)に関係なく一貫した顧客経験を提供することで、お客様満足度向上と関係維持を可能にします。
- お客様への通知を含めたコミュニケーションの統合が可能です。
- フロントオフィスであるコンタクトセンターとバックオフィス・プロセスの統合により、顧客サービスリクエストの処理スピードを向上します。
- フロントオフィス、バックオフィス、アウトソースされたリソースの統合が可能です。
- 運用コストを削減するため人的リソースを最適化し、管理します。
- フロントオフィス、バックオフィス、アウトソースの全リソースをまたがり、スタッフ過剰、スタッフ不足のバランスを取ることが可能です。
- インタラクションとワークを利用可能な最適リソース、ビジネス価値、顧客セグメント化を基にインテリジェントに割り振ることが可能です。
- 優先順位、コスト、最適なスキル一致を基に割り振ります。
- インタラクティブな音声通知と電子メール/SMSメッセージを生成します。
- 顧客インタラクションとビジネス・プロセスのワークロードを複数チーム間、および、複数企業間でバランスをとります。
- 単一またはユニバーサルキューを管理し、ビジネス・プロセスのスムーズな実施を確実にするために、全体の可視化(見える化)を提供します。
- 詳細レポートと分析が以下の単位で可能です。
メディア毎−電話、電子メール、チャット、ワークアイテムなど
ワーカー毎
タスクステップ毎−例:クレーム承認、クレーム検証など
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