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【E-4】
「組織で取り組むアジャイル~改善の鍵は現場にあり」
株式会社SRA 産業第三事業部 開発部
コンサルタントファシリテーター 野島 勇 様
本セッションでは、株式会社SRAにおけるアジャイル適用事例を紹介し、アジャイルを展開するための地盤づくりとして組織的に実施したレトロスペクティブ(“構造化された”ふりかえり)の概要と効果を解説した。
SRAにおいてアジャイル開発を適用したプロジェクトは、ネットワーク環境の管理用アプリケーション開発で、クライアントにFlex、サーバーにJavaを採用し、開発規模は約180人月(15名、1年)というもの。このプロジェクトの特徴は、要求リスク、技術リスクが共に高いことで、アジャイル開発手法としてスクラムを適用した。SRAでは、4週間のサイクルで動くソフトウェアを作りながら開発を進めた。
2007年12月にプロジェクトがスタートし、技術検証、プロトタイプ作成を行った後、スクラムを適用し、オンスケジュールで1次納品することができた。
SRAでは、バックログの一覧や目標・実績対比チャートによる進捗の見える化、ホワイトボードによる情報共有スペースの設置、デイリースクラム(15分/チーム日)やレトロスペクティブ(2時間/月)を実施し、問題の共有と解決を実践した(デイリースクラムとは日毎の進捗確認ミーティング、レトロスペクティブとはチーム活動を振り返り、改善すること)。
当プロジェクトでは、レトロスペクティブを4回開催し、1回当り2時間で、全員が参加。準備および司会は社内コンサルタントが担当した(すなわち、プロジェクト・チーム外の人間がリードして実施した)。事後にプロジェクト・メンバーに対してアンケートを実施したが、情報共有、コミュニケーション、チームワークの改善に効果があったことが示された。
レトロスペクティブを行うことによって、他者からのフィードバックと自己開示が促され、心理的な防衛規制が低下し、自信の強化、自由・安全という雰囲気の醸成につながる。やり遂げる意欲、試みへの積極性、他者との強調性、受け入れる柔軟性が芽生え、自己開示がアジャイルの地盤を築くようになるのだ。
本セッションでは、4回にわたるレトロスペクティブについて、そのシナリオ、会場レイアウト、時間配分、意見を集めるためのポイントやリードの仕方、改善策のアイディアの出し方などが詳しく具体的に紹介され、人から人へ体験を通して伝えることの重要性が示された。
アジャイル展開のためには、現場にアジャイルな開発手法を浸透させるとともに、レトロスペクティブによる意識変革の仕組みが大切であることを強調して、SRAにおけるアジャイル事例紹介を終了した。
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