WebSphere Process Serverは、既存のITリソースを簡素化するための独自の統合フレームワークを提供します。一般的に、ビジネス上の需要に応じてIT資産が増えていくと、複雑さが増し、管理の必要性が高まります。WebSphere Process Serverは、基盤IT機能のオーケストレーション、メディエーション、接続、マッピング、実行などに役立つ単一共通モデルを備えた、SOAインフラストラクチャーを提供します。つまりWebSphere Process Serverの目的は、既存のIT資産を「再利用可能なサービス」として生かしながら、従来の統合の方法論が持つ複雑さを解消し、ビジネス・プロセスを単純に統合できるようにすることなのです。主要ビジネス・プロセスを標準化、自動化、統合し、それらのプロセスのパフォーマンスを管理することで、ビジネスの柔軟性は大きな力を発揮します。
企業が抱える最大の課題の1つは、機敏性を備え、ビジネス・プロセスにオンデマンドで対応できるようにすることです。統合に対する従来の方法論とは異なり、WebSphere Process Serverでは、ビジネス上の需要に動的に対応して、さまざまなビジネス状況に適応できます。ビジネス・ルール、ビジネス・ステート・マシン、インターフェース・マッチピングなど、充実した機能群がそれを可能にしているからです。オープン・スタンダード・ベースのサービス・アーキテクチャーが備わっているため、お客様はビジネス・プロセスへの影響を最小限に抑えながら、基盤IT資産を変更できます。ビジネス資産を「高度に最適化された効果的なプロセス」に変えるこのようなオーケストレーションは、工場のプロセス自動化を必要としている場合であっても、あるいは保険請求処理や支払い処理、効率的なサプライ・チェーン運営、最新業界規制の順守などを必要としている場合であっても、ビジネス目標の達成に役立つことでしょう。
WebSphere Process Server V6.2の新機能
WebSphere Process Serverはビジネス・ユーザーを支援することを目的に設計されたもので、重要なプロセス情報にリアルタイムでアクセスできるようになります。また、プロセスと対話し、ビジネス状況の変化に応じてランタイム・プロセスの実行状況に影響を与えることも可能になります。
- WebSphere Process Server V6.1.2では、共通のBusiness Space powered by WebSphereユーザー・インターフェースを備えたビジネス・ユーザー向け作業リスト/タスク管理が、新機能として拡張されています。例えば、関連するビジネス・プロセスやタスク履歴情報(ヒューマン・ワークフロー・ダイアグラムからの情報)を表示できるほか、ビジネス・ユーザーが自身のBusiness Spaceからステータスを作成、表示、修正、検証したり、サブタスクを取り消したりすることも可能です。
- プロセス・アクティビティーとそれに関連するデータをビジネス・ユーザーが1つの定義済み単位としてまとめ、ランタイム・プロセスを柔軟に管理できるようになります。アクティビティーのスキップ、アクティビティー間での前進/後退、さらにはアクティビティーの追加などを通じて、実行中のプロセス・インスタンス内部のステップ・フローをBusiness Space内から変更できます。
- 日常のビジネス・オペレーションに基づいてカレンダー・イベント情報を追加、更新、削除して変更内容を反映することができる、ビジネス・ユーザー向けの新規Timetable Managerウィジェットが、Business Space内に用意されています。Business Space内のセキュリティー・ウィジェットを使って構成したビジネス・カレンダーに、ロール・ベースのアクセスを設定できます。
アプリケーション・デプロイメントのプロセスを簡素化し、デプロイメント環境内の成果物を制御し、稼動中のアプリケーションの操作や管理のためのユーザーの生産性を向上する、強力な機能拡張が提供されます。
- 実行可能プロセス・モデルを WebSphere Business Modeler から直接デプロイすることが可能です。
- モジュールのバージョン管理のほか、モジュール対応のサービス・バージョン管理を可能にする拡張機能が付属しています(SCA バインディングのみ)。
- ランタイム環境でBusiness Spaceウィジェットを使用して、タイムテーブル情報へのロール・ベース・アクセスを構成できます。
- SOAインフラストラクチャーのデプロイメントを成功させるための重要要因であるWebSphere Process Serverのインストールと構成が、より容易になります。
- バインディング間の障害サポートに一貫性があり(WebSphere Integration Developer内の各種ツールを含む)、全コンポーネントにわたって統一的な障害イベント管理(メディエーションを含む)が行われるため、シンプルな問題判別が実現します。
- Business Space内のビジネス管理ウィジェットによって、管理者がシステムの正常性をモニターできます。
- 既存のバスを探索して日常オペレーションをサポートするエンド・ユーザーに合わせて、新規ブラウザー・ビューが調整されるので、Service Integration Busの管理が容易になります。
ビジネス・プロセス・ソリューションの開発、テスト、デプロイメント、実行をより迅速かつ効果的に行うための機能拡張が提供されます。
- 配列に対する本格サポートや、JAX-WSおよびJAXB2をベースとするJavaサービスを検出する機能など、新たなユース・ケースを手軽にサポートできる機能拡張が施されています。
- WebSphere Integration Developerで構成された全バインディングにわたって、そのまま使えるデータ・ハンドラーがサポートされています。
- ビジネス・コンテキスト情報にアクセスし、そのコンテキストをプログラム的に全バインディング・タイプに波及させ、かつコンテキストのネスティングも維持できるので、より柔軟でインテリジェントなプロセス・ソリューションが構築可能になります。
- プロセスのステップごとにEXIT条件を定義し、ナビゲーションによる到達時にアクティビティーの自動スキップが行われるようにするための、必要条件を指定することができます。これについては、プロセスのステップを実行開始する段階、終了する段階、および終了する段階でチェックできます。
- パブリッシュの応答時間とメッセージング・エンジンの開始時間が改善されます。
プロセス・ソリューションの範囲が拡大されます。
- ポリシーに基づく新たな接続が可能になるため、管理者がポリシー・ベースでサービス・メディエーションを構成することができます。
- Webサービス標準に対するサポートが強化されます。
- サービス・メディエーション機能が強化されます。
プラットフォームの整合性と並行性
- WebSphere Application Server V6.1がサポートされています。
- IBM z/OSおよび z/OS.e 1.9以降に対するサポートが zFSも含めて追加されているため、WebSphere Process Serverを z/OSの最新リリース上で実行し、z/OSのネイティブ機能を利用することができます。
- IBM IMS V10がサポートされているため、最新IMSリリースに搭載された強力なデータベース/トランザクション処理機能を、WebSphere Process Serverソリューションで利用できます。
- Windows Vistaを非実稼働環境のランタイム・プラットフォームとしてサポートされているため、WebSphere Process ServerをMicrosoftの最新バージョンのサーバー・オペレーティング・システム上で実行するという開発/テスト・シナリオが可能です。
- 米国政府によるFederal Desktop Core Configuration(FDCC)で定義されているセキュリティー設定に準拠しています。

