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より優れたバックアップの構築

System zで重複データ削除ソリューションを実装するためのビジネス・ケース

IBM Systems magazine 2010年1月、2月より 著者:Tom Meehan

世界のデジタル化がますます進み、企業に蓄積するデータ量は飛躍的に増加しています。データがどこにあるかを問わず、すべてのデータは相互に接続され、重要なコンポーネントは連携させなければならないことを企業は今認識し始めています。ITチームの最終的なゴールは、可用性の維持、迅速なリカバリーの確保、ストレージ量の削減を実現しながら、データを保護することです。困難な課題ではありますが、適切なハードウェアとソフトウェアを組み合わせることで解決できる課題でもあります。

z/OS®メインフレームで管理される「テープ」へのスムーズかつ一貫性のあるポイント・イン・タイム・バックアップを、量が増え続けるSystem z®上のLinux®のデータを保護するための最も望ましいソリューションとして考えているお客様がたくさんいらっしゃいます。しかしながら、メインフレーム・バックアップ・サーバーでローカルのハードウェア複製テクノロジーを活用している場合、重複データ削除といったまったく新しいテクノロジーを採用することが、お客様の企業のデータ・ストレージ、可用性、リカバリー、セキュリティーの目標を達成するためのより優れた選択肢になります。このようなソリューションがお客様のデータ・センターのバックアップ方法をどのように改善できるのかを検討していきましょう。

集中管理

バックアップ・プロセスをz/OSサーバーに集中化することが、回復力を備えたSystem z 上のLinuxのデータ保護ソリューションへの鍵となります。多くのサーバーを、場合によっては地理的に分散したサーバーを、個別に一斉にバックアップ処理の管理をしようとせずに、z/OSのバックアップ・サーバーに統合すれば、お客様のスタッフは数多く存在するSystem z 上のLinuxサーバーや分散したエンタープライズ・サーバーのバックアップを1台のメインフレーム・サーバーで行えるので、無駄な時間、リソース、スタッフを削減できます。効果的なセキュリティー・ソリューションによって、バックアップだけではなく、スケジューリング、トラッキング、監査も集中化できます。

仮想的な細分性

ボリューム・レベルでのリカバリーは、災害復旧において最も高速かつ最も適切なソリューションとなります。フルボリューム・リストアは、稼働中のシステムを妨げることなく並行して行われ、特定のファイル・データのリカバリーをサポートできます。しかしながら、ファイル・レベルの細分性を備えたバックアップは、特定のアプリケーション・データを保護するためのより適したソリューションとなります。

理想的なバックアップ・ソリューションでは、仮想化の際に、変更されたデータのみを選択し、仮想的なフルボリュームのバックアップを合成して作成しながら、個別のファイル・リカバリーをサポートします。

回復力

System z メインフレームは、高く評価された高信頼性、一貫性のある運用整合性、優れたレポート機能、強力なセキュリティー機能を備えています。メインフレームの回復力とデータ保護機能を活用することで、アプリケーションはその拡張性、柔軟性、効率性、高いパフォーマンスを活かして、安全にバックアップ・データを転送できます。

LANフリー転送

System z 上のLinuxやエンタープライズのオープン・システムからメインフレーム・バックアップ・サーバーにデータを転送するために利用できる転送方法は次の方法あります。物理的なTCP/IP通信リンクを介したネットワーク転送、仮想的なTCP/IPネットワーク・ゲートウェイを介したLANフリー転送、ストレージ・コントローラーをベースにしたデータ転送を行うLANフリー転送です。各転送モデルの利点と考慮事項の詳細な比較については、表1をご覧ください。

表1:データ転送の方法
方法 利点 考慮事項
ネットワークに依存した物理リンク System z メインフレームのエンタープライズ・データ保護ソリューション バックアップ・データは物理的な通信ネットワークを介して転送されるので、ネットワーク混雑を招き、System z のTCP/IP CPUリソースを多く消費します。ネットワークの容量によって全体的なバックアップ速度が制限されます。
ネットワークに依存しない仮想リンク LANを使用しない、仮想的なリンクを介した転送(ハイパーソケット・ソリューション)は、「ネットワークに依存しない物理リンク」と同様の利点を提供する上に、物理的なネットワークの容量によって全体的なバックアップ速度が制限されなくなります。データは、大きな容量で仮想的なSystem z のハイパーソケットを介して、z/OSバックアップ・サーバーに直接転送されるので、全体的なネットワーク・トラフィックを低減できます。 ハイパーソケット・ソリューションで可能になるものは、既にSystem z 上のLinuxでアクセスできるストレージに存在するデータに限ります。Linuxサーバーとz/OSイメージは、同一のSystem z マシン内に存在する必要があります。ハイパーソケットのデータ転送も、System z のTCP/IP CPUリソースを消費します。
ネットワークに依存しないストレージ・コントローラーによるクロスプラットフォーム・アクセス 他の方法の利点に加えて、このソリューションによるバックアップ・データ転送は、TCP/IP CPUリソースを消費しません。データはファイバー・チャネルとFICON®チャネルを介してz/OSバックアップ・サーバーに直接転送されます。バックアップ・データ速度はFICONチャネル速度と等しくなります。ストレージ・コントローラーのチャネル容量によってのみ、全体的なバックアップ速度が制限されます。 クロスプラットフォーム・アクセス機能を持つストレージ・コントローラーは、入手できるベンダー数が限定されています。今後、この機能を提供できるベンダーを増やすことで、ハードウェア・ベンダーの囲い込みをできるだけ避けるようにできます。

ストレージの効率性

現在、ITチームは多くの課題を抱えています。前述のとおり、最も重大な課題の1つに、データの飛躍的増加があります。このようなデータを保持するディスク・ボリュームの数と容量も増加する一方です。重複データ削除は、魅力的な新しいテクノロジーであり、企業がアクティブなデータを保護するために複製しなければならないデータ量を削減することができます。オープン・システムとメインフレームのデータの大幅な削減という重複データ削除の検証結果が、お客様によって今実証されています。

よく知られているISVのz/OSメインフレームのデータ保護ソリューションを備えたあるお客様は、約5TBのz/OSデータと41台のオープン・システム・サーバーに係わる4TBのエンタープライズ・データを管理しています。このお客様によると、平均的な重複データ削除率は20対1となったそうです。これは、重複データ削除の装置に保存されたバックアップ・データ量が、従来テープに書き込まれていた量の約5%に過ぎないことを表しています。

お客様はハードウェアのデータ重複データ削除機能をシームレスに活用するz/OSメインフレームのデータ保護ソリューションを実装することで、複製データの量を削減し、System z 上のLinuxと一般的なエンタープライズ・ストレージを保護できます。重複データ削除機能によってデータ・ストレージがどのように最適化されるのかを視覚的に確認するには、図2をご覧下さい。

最終的なゴール

System z 上のLinuxとエンタープライズのデータを保護するための最適なソリューションは、データ可用性の維持、データの迅速なリカバリーの確保、ストレージ必要量の削減を実現することで、データ・センターに関するITチームの最終的なゴールを満たすという共通の目的を掲げています。ローカルのハードウェア複製テクノロジーの活用、スケジューリングとトラッキングと監査の集中化、プラットフォームの種類を問わない、ネットワークに依存しない、z/OSメインフレームのテープやディスクとの高速なフルボリュームおよびファイル・レベルのデータ転送、データの重複データ削除機能のシームレスな活用、これらのすべてを実現するz/OSメインフレームのデータ保護ソリューションこそが、お客様が採るべき最善の策となるのです。

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