日進工具株式会社(以下、日進工具)は、1954年に創業。金型形成で用いられる切削工具の製造、および販売を手がけ、数多くのハイテク関連企業に切削工具を提供しています。特にエンドミルにおいては径が50μm(50マイクロメートル:約0.05ミリ)という極小タイプも開発し、製品の小型化が進む日本のハイテク産業を支えるのに一役買っています。
同社では、創業50周年を迎える前に生産管理システムの見直しと整備を考え、IBM
iSeries siteパッケージを採用。日本IBMの全面的なバックアップにより、旧システムから新システムへのスムーズなデータ移管を実現し、原価や工程などの管理強化と、ERP化やデータ統合の推進を行いました。
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お客様ニーズ
生産管理システムを整備し、可用性を高めたい
日進工具は、創業50周年を機会に社内管理体制の整備を計画。同社、生産管理システム課の荒
光毅氏は、これまでの社内システムが抱えていた問題点を抽出し、24時間365日稼働の実現を目標に新たなシステムを模索しました。
それまでのシステムの課題点
- 本社システム、工場側システムともに、独自開発性が強い
これまでのシステムでは各人がめいめいに機能拡張や設定変更を行っていたため、同じデータを何度も入れなおす作業が発生することもあり、無駄が多かった
- データの管理と活用方法
データ管理の効率が悪く把握も難しいため、生産管理に役立つデータを活用しきれていない
- 週に一度システムに障害が発生
お客様に迷惑がかかるのはもちろん、システム管理者にも大きな負担がかかっていた
「それまではパソコンをベースにしたシステムを使っていたのですが、これらの課題点をカバーするには限界を感じていました。そこで、これを機会に可用性が高いシステムへの切り替えを検討することになりました」(荒氏)
ソリューション

システム図
iSeries Siteで生産管理システムの再構築を支援
生産関係のシステムには、ロットの把握、進行状況の確認、納期管理など、さまざまな機能が必要になります。
そこで日進工具はiSeries Siteパッケージを適用し、業務フローの洗い出しと見直しを開始。社内で考えた改善案と日本IBMの提案を融合させ、新しい生産管理システムを導入することにしました。
導入の方向性・前提条件
- iSeries Siteパッケージの仕組みを最大限活用
最小限のカスタマイズで、コストをかけずに高い効果を
- 業務自体の見直しを徹底させる
業務をパッケージ通りにすすめることで効率の良い業務形態へ
- 基礎データを収集する
データを管理、活用し、製品の製造効率と質を向上させる
「以前から高い可用性とセキュリティーの評判を聞いていたため、iSeriesの導入を決めました。今までのシステムとはまったく違うものになるので不安はありましたが、日本IBMの全面的なフォローもあり、1カ月半ほどで安定させることができました」(荒氏)
導入効果
管理の強化で業務効率を向上
iSiries Siteにより、生産管理システムを徹底的に改善。日進工具では、次の効果が現れたといいます。
生産管理
- 工程別の納期確認、急なロットの把握が可能になった
- 2?3カ月先の生産、出荷、利益の予想が立てられるようになった
- 在庫管理の精度が向上
- バーコードの採用で入力ミスを低減
- 事務処理の改善
ERP化・データ統合
- システム統合で、データの入力作業も1本化
- 各種データの精度を向上
- データの活用範囲を拡大
「生産本数は1.3倍に向上し、さらにシステムダウンが発生しなくなりました。以前のシステムでは週に1回は不安定になっていたため、大変助かっています。また、原価率の悪い場所が抽出しやすくなったため、業務改善の絞り込みもしやすくなりました」(荒 氏)
将来の展望
本社システムの改善と、効率向上を目指して
日進工具では今後の課題として、ERP化の推進と現行システムの継続的な改善を掲げています。
本社機能のERP化を促進
- 会計システムは2003年10月から新しいシステムと旧システムを並行して運用
- 販売管理システムは導入準備中
「工場の生産管理は順調に稼働をはじめました。今後は本社機能のERP化を進めるべく、会計システム、販売管理のシステム改善に取り組んでいます。さらに紙でのやり取りを減らすこと、蓄積されたデータを有効活用すること、入力ミスの軽減なども今後の課題として改善に努めています」(荒 氏)
お客様情報
用語の説明
・エンドミル
ドリルに似た切削用の工具。垂直方向にのみ動くドリルとは違い、水平方向にも動くことが可能なため複雑な金型を作るのに用いられます。
製品・技術情報
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