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System i で構築するカスタマー・リレーションシップ・マネジメント

7.CRMの実践例

CRM成功のポイント

今回はこれらのポイントを実際に実現している例をみてみましょう。

まずはインターネット技術の活用により、中小企業を中心に文具などのオフィス用品を翌日までに届ける仕組みを実現することで注目を集めているA社をみてみましょう。

受注の翌日に商品を届けるといったサービス内容が、特に文具卸の出入りが少ない中小企業のニーズに合っていた事はもちろんですが、最も大きい成功理由は、A社が情報技術を駆使し徹底的に顧客の満足度を追求していったことです。

例えば、受注規模にかかわらず素早く商品を客先に届けるために、FAXやインターネット技術を活用することで受注時間の短縮を実現しました。又、最新の機器を物流センター内に導入する事で、受注してから約1時間30分で出荷できる体制を可能としました。

そして、創業以来毎年売上高を倍増させているもう一つの要因は、顧客データや販売データを分析することで、最適な商品の価格設定や品揃えをおこなっていることです。数十ギガバイトにも上る膨大な販売データを蓄積し、それらをマイニングすることにより、価格をいくら下げると売上げ全体にどのような影響を与えるのかを商品ごとに分析し、顧客の満足を維持しながらも自社に利益をもたらす最適な価格設定をおこなっているのです。

又、顧客の購買履歴を分析することで、ある商品を購入した顧客がその後どのような傾向をたどるかといったパターンを導き出し、次なるビジネスに確実に結び付けるための販売促進活動を実践することで、着実に売上げを伸ばしています。更にWebを利用して注文をおこなっている顧客については、その顧客と同じ購買パターンを もった別の顧客と比較し、一方の顧客が購入しているにもかかわらずもう一方がまだ購入していない商品を抽出することで、その顧客が求めているであろう商品の案内をWeb画面の隅に表示する形で宣伝をおこなうなど、蓄積されたデータの最大限の活用と、最新技術の組み合わせにより「個」を量産するマーケティング活動を展開しています。

このA社以外にも、CRMに取り組むことによって飛躍的にビジネスを伸ばしている企業は、業種を問わず増えてきています。



ここで重要なのは、インターネットやコールセンターによる体制がCRMを実現したのではないということです。一番大切なのは、顧客や販売データを活用することで「なじみ客」との関係を強化し、そしてその「なじみ客」に対してどのような価値を提供し、そこからどのような利益を得ようとしているのかを明確に把握し、企業として実践していくことです。





次回はいよいよ最終回です。これまでのまとめも含め、なぜ今CRMなのかについて、もう一度触れてみたいと思います。