本文へジャンプ

第10回:iSeries Site生産管理(その2)

今回は、iSeries Site生産管理の実績入力・進捗管理、原価の内容について説明します。まず実績入力について説明しましょう。実績入力とは、指示に対する実績の登録のことです。つまり、1. 購買受入、2. 作業報告・外注受入、3. 出庫実績、4. 支給実績となります。それぞれ、1. 購買発注、2. 製造指示、3. 出庫指示、4. 支給指示に対応して報告されるものです。

1. 購買受入

購買とは、一般的に原材料を他社から購入することを指します。購買によって調達された原材料は購買品と呼ばれます。
外注(加工)品と購買品の区別は、このiSeries Site生産管理では、部品・原材料を支給するかどうかで定義しています。支給しない場合、製品、部品も購買品とし、支給する場合は外注(加工)品としています。外注(加工)品の受入については、後述しますが、購買品が納入されたことを報告することを購買受入としています。

1. 柔軟な仕入計上機能
iSeries Site生産管理では、柔軟かつさまざまな受入形態にあわせた購買受入が可能です。発注時に採番された発注番号(購買オーダーNo.と呼ぶ)を入力することで受入を行います。
購買オーダーNo.により受入を行うことで誤入力を防ぐことはもちろん、注残管理を行うこともできます。
また、納品時点での同時仕入計上である購買在庫受入や納品検収後に別途仕入計上する購買在庫受入(別途仕入)があり仕入計上のタイミングに合わせて運用することができます。さらに、有検無検(検査をするかどうか。検査をする場合、在庫計上と仕入計上は検査後行う)に対応した購買検査受入も用意してあります。
その上、受給品(得意先より原材料等の支給を受け組立てまたは加工して納める場合)や緊急時の注文なし等の予定外の受入も、未発注在庫受入にて処理できます。(画面1参照)

画面1
【画面1】

2. 受入時の調整
注文通りに納入されれば何の問題もありません。しかし、発注数通りに納入されない時もあります。というより、よくありがちといってもいいかもしれません。
iSeries Site生産管理では、このような分納や発注数に満たないけれどもその注文は終わり(打ち切り)といったことも購買受入にて完納というフラグを操作していただくだけで対応できます。具体的には、完納フラグをブランクにすればまだ注残扱い、「1」を入力すれば発注数未満の納入数でも、その注文は完了扱いとなり注残から消えます。
単価や受入倉庫の訂正も受入時点で行えます。さかのぼって、発注データを訂正する必要もありません。
このように発注時点の予定が変わってもiSeries Site生産管理では、柔軟に対応することができます。(画面2参照)

画面2
【画面2】

2. 作業報告・外注受入

作業報告の目的は、作業実績の把握と現在の進捗状況を管理し、遅れ等に適切な処置を行えるようにすることです。進捗状況の把握については進捗管理で説明します。
iSeries Site生産管理では、2種類の製造指示があります。社内製造(内製)と社外製造(外製)です。内製の実績報告は、作業報告。外製の実績報告は外注受入で報告します。
 内製か外製かは、工順マスターと呼ばれる製作品の工程手順を表したマスターにて定義され原則それに基づいて指示が行われます。

1. 作業報告
iSeries Site生産管理では社内および社外の製造指示に対して工程別に作業指示No.が採番されます。内製の報告は工程進捗という機能で、完成数・不良数・実段取時間・実作業時間・実作業区の入力ができます。これらについては計画時の変更に対しても柔軟に対応できるよう報告時に訂正することもできます。もちろん、分納報告も購買受入同様可能です。(画面3参照)
さらに、iSeries Site生産管理では、予定外の工程の作業報告にも対応できるよう作業実績入力という機能も用意してあります。

画面3
【画面3】

2. 外注受入
iSeries Site生産管理では、外製(外注先)に対しても社内と同様に作業指示No.が採番されています。該当の指示No.を入力することにより外注受入を行います。外注先に対しては、社内作業と異なり外注加工費として支払が発生する事になります。外注加工費は、数量と時間の2種類の単価設定が用意してあり、外注加工費を計算することができます。
購買受入同様、有検無検や仕入計上のタイミングを変えることや分納についても処理が可能です。(画面4参照)

画面4
【画面4】

3. 運用しながら管理基準を上げる
完成数の報告は最初からキチンとすることは簡単なことですが、作業時間を報告させることは最初は難しいことが多いようです。もちろん、日報形式であれば報告し易いですが、工程別の報告となると別です。iSeries Site生産管理では、完成数は必須入力ですが、実作業時間は任意入力となっています。第1段階は完成数のみの入力を行い、良品率(工程歩留)を把握する。次の段階で実作業時間を入力し、生産性をとらえたり、原価計算に結び付けるなどの段階的な運用も可能となっています。

3. 出庫実績

iSeries Site生産管理では、構成品目である資材の出庫方法を2種類用意してあります。通常出庫とバックフラッシュです。通常出庫は、資材を工程に払出す時、実際の出庫数を報告する機能です。もうひとつのバックフラッシュは親品目の完成報告をもとにみなしで出庫する機能です。通常出庫かバックフラッシュかといった出庫方法は、品目別に設定できます。

1. 通常出庫
通常出庫の場合には、個別に払出処理を行います。払い出しの方法には、1品目ずつ個別に行う「個別構成品出庫エントリー」にて、出庫指示No.を指定して報告します。また、構成品目全てを処理することができる「オーダー別全構成出庫エントリー」にて、親品目のオーダーNo.を指定し完成数に合わせて、まとめて出庫処理をする事も可能です。

2. バックフラッシュ(みなし出庫)
品目マスターにてバックフラッシュで設定した構成品目については、親品目の完成に合わせて構成品目の払出処理を行います。バックフラッシュにて出庫する場合にも上記「オーダー別全構成出庫エントリー」と同様に、構成マスターに設定されている構成歩留員数をもとに理論的な出庫数量が計算されますので、みなしで出庫することもできます。

4. 支給実績

1. 支給の対応
iSeries Site生産管理では、支給品の登録を構成マスターに設定します。支給の形態としては、個別支給・まとめ支給・外注先調達品(自社からは支給せずに外注先自身で調達する)の3つが可能です。有償無償の対応も可能であり、有償の場合は未収金の管理ができます。

2. 個別支給について
iSeries Site生産管理では、「支給依頼作成(個別支給)」処理を行う事で、支給指示のデータが自動的に作成されます。個別支給であれば無償も有償もこのタイミングで作成されます。支給実績の入力は該当の支給指示No.を指定して実績数を入力する事になります。

3. まとめ支給について
iSeries Site生産管理では、2つの方法でまとめ支給処理を行うことができます。1つは外注先の在庫数を考慮しながら、まとめ支給品の支給予定を作成する「支給依頼作成(まとめ支給)」。もう一つは、いくつかの個別支給をまとめて支給する「まとめ支給依頼作成」です。このようiSeries Site生産管理ではさまざまな支給形態にあわせた「まとめ支給」が可能です。

次に進捗管理の機能についての説明を行います。iSeries Site生産管理では、前回にも記述した様に手配方式が4種類(MRP・リピート製番・個別製番・個別オーダー)あり、また対象とする業種も多岐にわたるため、作業進捗もさまざまな角度から照会する事が可能になっています。製番手配・MRP手配での作業に対する進捗照会、作業区および工程からの進捗照会・不良・納期遅れに対する照会などが、進捗管理のための機能として用意されています。(画面5参照)

画面5
【画面5】

1. 製番単位での進捗照会
製番で手配されたオーダーは、製番単位での進捗照会が可能です。「今、どの製番がどの作業区でどの工程を行っているか」、「遅れているならばどこが原因なのか」、「予定よりも早まっているものはないのか」、「多く作りすぎているものはないのか」といった情報を判断しやすい画面で照会できます。

2. オーダー単位での進捗照会
 MRP手配のオーダーは品目別またはオーダー別に進捗を管理します。

3. 異常値の早期確認
進捗管理では、進捗状況の異常値をいち早く察知して、それに対して早急に対策を立て、実行することが必要です。iSeries Site生産管理では納期遅れの状況と完成良品の不足を随時照会できる機能も提供しています。

最後に原価管理について概略を説明します。
iSeries Site生産管理の原価計算では標準原価での原価計算機能を提供しています。実際原価計算には基本的には対応しておりませんので、実際原価計算を行うのであれば、今後説明予定の「iSeries Site生産管理(プレミア)」の機能をご参照下さい。

1. 作業区の賃率の算出
原価積上に使用する作業区ごとの賃率は、直接システムに入力する事もできるし、期間別予算情報をもとにシステムで算出する事もできます。予算情報は、iSeries Site経理を導入済の場合、予算情報サブシステムから取り込むことも可能です。

2. 原価の費目設定
原価費目の設定は10種類まで可能になっております。各費目では、直接費か間接費か(直間区分)を設定し、直接費の場合には計算区分を設定します。計算区分は下記1?4までの設定が可能です。

計算区分1:

購入品受入で更新される原価費目
(例:材料費)

計算区分2:

外注工程受入で更新される原価費目
(例:外注費)

計算区分3:

作業報告で更新される原価費目
(例:社内労務費)

計算区分4:

原価調整ファイルに直接入力する原価
費目

3. 4つのモードでの原価積上
原価積上は、標準・実勢・実際・シミュレーションの4つのモードで行うことができます。それぞれのモードは独立して処理できますので、各モードでの賃率や原価調整ファイルの設定を変更して、原価積上処理を実行することができます。実際モードでは実際に発生した経費をもとに賃率を算出し直したり、シミュレーションモードで一時的に工順マスターの設定を内製から、外注に変更して原価積上処理を行っても、期首に設定した標準モードの原価に影響を与えることはありません。

4. 個別製番実際原価の算出
個別製番手配品については実際原価の把握が可能です。在庫取引データや工程進捗データなどの実績情報から、実際の材料出庫数・仕入単価・外注金額・作業時間などを確定し、原価積上を行うことが可能です。

以上、iSeries Site 生産管理の実績入力・進捗管理、原価の内容について説明しました。
次回は、「iSeries Site 販売管理(プレミア)」について説明する予定です。