IBM i環境構築時に役立つ情報として、IBM iでの電源オン/オフ、ジョブのスケジュールの設定方法について説明します。これらは、IBM i OSの標準機能で使用できます。
システムのシャットダウンと再始動のスケジュール
IBM iでは、電源オン/オフが設定時刻に自動的に行われるようにスケジューリングすることが可能です。定期的にシャットダウンおよび始動のスケジュールを設定し、また、休日や臨時休業など、通常のスケジュールが変更される特殊な場合もその変更に合わせて時刻を指定することもできます。
ユーザーにシャットダウンが近づいていることを示すアラートを出し、その後ユーザーが作業を終えてサインオフできるように、事前定義された時間待機するスケジュールを定義することも可能です。設定手順を以下に示します。
1.「電源オンおよび電源オフ・タスク(POWER)」メニューの表示
GO POWERと入力し、ENTERを押します。

2.電源オンおよび電源オフ・スケジュールの変更(設定)
(1)電源オンおよび電源オフ・タスク(POWER)」メニューからオプション2(電源オンおよび電源オフ・スケジュールの変更)を選択します。

(2)「電源オン/オフ・スケジュールの変更」画面で、F10(電源オン/オフのデフォルトの変更)を押します。

(3)「週の最初の日」フィールドにスケジュールを開始する曜日の数値を入力します。
(4)「メッセージを送ってから電源オフまでの分数」フィールドに、電源オフの何分前にシステムがユーザーにシャットダウンが近づいていることを示すメッセージを送るかを指定します。システムから電源オフ・メッセージが送られた場合、そのメッセージへの応答によって、スケジュール済みの電源オフの時刻を30分から3時間までの範囲内で遅らせることができます。システムは、指定された時間だけ待ってから電源をオフにします。そのときに再度電源オフを遅らせることはできません。
(5)たとえば、日曜日を週の最初の日とし、土曜日の午後7時30分にシステムをオフにし、日曜日の午前8時にシステムをオンにしたいとします。この場合、「週の最初の日」フィールドに1(1=日曜日)を選択し、日曜日と土曜日の横の「省略時電源オン」と「省略時電源オフ」の欄にその時刻を入力します。

(6)Enter キーを2回押すと、変更した時刻が「電源オン/オフ・スケジュールの変更」画面に表示されます。

3.電源オンおよび電源オフ・スケジュールを単一イベントについてのみ変更(設定)
通常のスケジュールは調整せずに、一度限りのシャットダウンおよび始動のスケジュールを設定できます。たとえば、2月2日水曜日の社内旅行のために、その日の始動およびシャットダウン時刻を変更したいとすれば、次のように設定します。
(1)「電源オンおよび電源オフ・タスク(POWER)」メニューからオプション2(電源オンおよび電源オフ・スケジュールの変更)を選択します。
(2)2月2日水曜日、午後2時30分にシステムの電源をオフにする場合、「電源オフ」欄に14:30:00と入力します。
(3)日付と時刻の横の「記述」欄に「社内旅行につきクローズ」と入力して、変更の理由を示し、ENTERを押します。
(4)2月3日木曜日、午前5時30分にシステムの電源オンを指定する場合、電源オンの欄に05:30:00と入力し、ENTERを押します。

別の日付で始まるスケジュールを表示するには、どの日付からのリストが見たいのかをリストの開始位置のフィールドに入力して、ENTERキーを押してください。指定した日付以降のスケジュール情報が表示されます。
システムのシャットダウンと再始動のスケジュールの考慮点
- 電源オンまたはオフの時間を指定する際、30分以内に再び電源をオンまたはオフにするようにスケジュールすることはできません。
- 「電源オンおよび電源オフ・タスク(POWER)」メニューでは、1日に2回以上、電源オンまたはオフをスケジュールすることができません。1日に2回以上、電源オンまたはオフの時間を設定する際は、「ジョブ・スケジュール項目の処理」などでの設定が必要となります。
- スケジュールの変更はSECOFR権限のユーザーのみ可能です。
4.電源オンおよび電源オフ・スケジュールの表示(設定の確認方法)
「電源オンおよび電源オフ・タスク(POWER)」メニューからオプション1(電源オンおよび電源オフ・スケジュールの表示)を選択します。
電源オン/オフ・スケジュールには、システムの電源がオンまたはオフにされる日付、曜日、および時刻(24時間制)が表示されます。 「記述」欄には、システムの通常のスケジュールと異なる日についてのコメントが表示されます。このスケジュールはどのユーザー権限でも表示できます。

ジョブのスケジュール
IBM iでは、システムにマネージメント・セントラル・スケジューラー、または、拡張ジョブスケジューラーがない場合であっても、5250インターフェースからアクセスできるOS標準機能であるジョブ・スケジュール項目を使用してジョブをスケジュールできます。この方法を使用しますと、ジョブを繰り返し、または1度だけ実行するように日時を設定することができます。
1.ジョブ・スケジュールの設定
たとえば、ライブラリーLIBA内のプログラムINVENTORYを毎月最終日の午後11時30分に実行するジョブの投入をスケジュールします。
(1)ジョブ・スケジュール追加項目 (ADDJOBSCDE) コマンドを入力し、F4キーを押します。
(2)「ジョブ名」フィールドに任意の名前(例:INVENTORY)、「実行するコマンド」フィールドにコマンドを入力します。
(3)毎月最終日の午後11時30分にスケジュールするため、「頻度」フィールドに*MONTHLY、「スケジュール日」フィールドに*MONTHEND、「スケジュール時刻」フィールドに11:30:00と入力し、ENTERを押します。

または、下記コマンドを実行します。
ADDJOBSCDE JOB(MONTHEND)
CMD(CALL PGM(LIBA/INVENTORY))
FRQ(*MONTHLY)
SCDDATE(*MONTHEND)
SCDTIME('23:30:00')
2.ジョブ・スケジュールの詳細設定
ジョブ・スケジュール追加項目(ADDJOBSCDE)コマンドの追加のパラメーターを設定することによって、ジョブの実行除外日の設定や、スケジュールされた時間に、システムが電源オフまたは制限状態の場合の回復処置の設定などが可能です。また、追加のパラメーターには、ジョブ投入(SBMJOB)コマンドで指定されるパラメーターと類似し、ジョブ記述、ジョブ待ち行列、ユーザー・プロファイル、およびメッセージ待ち行列が含まれます。
ここでは、以下の2つの条件を設定する方法を説明します。
- 大晦日の午後11時30分にはジョブを実行させない。
- システムが電源オフまたは制限状態のときに投入されたジョブは保留状態(HLD)にし、電源オンまたは制限状態を出たときにオペレーターがジョブを解放するかどうかを選択する。
(1)ADDJOBSCDEコマンドを入力し、F4キーを押し、基本設定を入力し、F10キー(追加のパラメーター)を押します。
(2)大晦日をジョブの実行除外日に設定するため、「省略の日付」フィールドに'11/12/31'と入力します。
(3)システムが電源オフまたは制限状態の場合、ジョブを保留状態 (HLD) で投入するため、「回復処置」フィールドに*SBMHLDと入力し、ENTERを押します。

3.ジョブ・スケジュール項目の保管
1回だけ投入されるジョブ・スケジュール項目をジョブの投入後に保管するかどうかを指定することができます。
たとえば、プログラムINVENTORYを1月21日の午後5時にジョブの投入をスケジュールし、ジョブの投入後に、ジョブ・スケジュール項目を保管する方法を説明します。
(1)ADDJOBSCDEコマンドを入力し、F4キーを押し、基本設定を入力し、F9キー(すべてのパラメーター)を押します。
(2)「保管(SAVE)」フィールドに*YESと入力し、ENTERを押します。
このパラメーターが有効なのは、「頻度」*ONCEが指定された場合だけです。

保管されたジョブ・スケジュール項目は永続オブジェクトにおける項目であるため、スケジュールされたジョブがジョブ待ち行列から消去される際に、ジョブ・スケジュール項目が消去されることはありません。
ジョブ・スケジュール項目は、タイプが*JOBSCDのジョブ・スケジュール・オブジェクトQDFTJOBSCD内に保持されます。QDFTJOBSCDはQUSRSYS ライブラリーにあります。このジョブ・スケジュール・オブジェクトQDFTJOBSCDを保管復元することにより、ジョブ・スケジューリング情報のバックアップが可能となります。
4.ジョブ・スケジュール項目の変更
ジョブ・スケジュール項目の処理(WRKJOBSCDE)コマンドでジョブ・スケジュール項目の変更、削除が可能です。ジョブ・スケジュール項目の変更方法について説明します。
(1)WRKJOBSCDEコマンドを入力し、ENTERを押します。
(2)変更したいジョブ・スケジュール項目でオプション2(2=変更)を選択します。

(3)「ジョブ・スケジュール項目変更(CHGJOBSCDE)」画面から、変更箇所を変更し、ENTERを押します。

(4)「ジョブ・スケジュール項目の処理」画面が表示され、「ジョブ・スケジュール項目MONTHENDの番号xxxxxxが変更された。」というメッセージが表示されます。

参考情報:ジョブ・スケジュール項目の例
下記URLにジョブ・スケジュール追加項目 (ADDJOBSCDE) コマンドを使用した例が記載されています。
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