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2.サプライチェーン・マネジメントとは・・・
第1回目は、なぜ今サプライチェーン・マネジメントがこれだけ注目されているのかというトピックをお届けしました。もう一度簡単に内容をまとめてみましょう。
激変する経済環境の中、企業は顧客からのニーズにすばやく対応していくために常に多くの在庫を確保しておくことを求められ、過剰在庫によるコストの増大が経営に大きな影響を与えていました。一方では、顧客満足度の向上がますます要求されるようになり、余計な在庫や物流コストなどの「無駄」を省いたうえで、なるべく「早く」「安く」お客様のもとへ商品をお届けできる仕組みが求められるようになりました。
そこで、注目されるようになったのが「サプライチェーン・マネジメント」なのです。
第2回目は、『サプライチェーン・マネージメント』とは何なのか、その考え方により詳しく触れてみたいと思います。それでは、前回使ったチャートをもう一度見てみましょう。

前回もお話しましたが、商品が消費者の手に届くまでには資材や原材料などのサプライヤー、メーカー、物流業者、卸売業者そして小売業者といったプレイヤーが取り引きに関わってきます。これらのプレイヤーのつながりの事を「サプライチェーン」と言います。
『サプライチェーン・マネジメント』とは、このチェーン上のプレイヤーが、企業や組織の壁を越えて情報を共有することにより、それぞれのところで発生していた無駄を排除し、ビジネス・プロセスを効率化したうえでコストを最小限におさえながらもビジネス・スピードを飛躍的に向上させ、顧客満足度を追求していく経営手法の事を言います。
「ビジネススピードをあげる」という事は、つまりは商品の流れを早くする事です。
前回飲料水の例でもご説明したように、在庫、販売、物流そして生産といった情報を小売業者、卸売業者、物流業者、製造業者などの間でリアルタイムに共有できる体制にすることによって、余計な在庫を持ったり無駄な物流コストをかける必要性がなくなり、短期間に安価で消費者の元に商品を届けることが可能になるのです。
「ビジネス・プロセスの効率化」という意味では、従来も各部門又は企業内ではすすめられていました。
しかし、各自で効率化を追求してもそれはあくまでも部分的な最適化であり、次に続く関連業務との連携が取れない限り、消費者にとっての価値にはなかなか結びつかないのが実状でした。
消費者に対して「必要なものを、必要な時に、必要な量を安価に」届けるためには、資材の調達から消費者の手元に商品が届くまでのサプライチェーン全体があたかも一つの組織であるかのような「全体最適化」を実現しなくてはならないのです。
このような背景から、「最適化」は部門/企業内から次第にサプライチェーンの関係者にも範囲を広げるようになり、企業間の連携を重視する動きが出てきました。
以前からECR(食品業界などでおこなわれた効率的な消費者対応)やQR(アパレル業界での納期短縮)といった企業間の取り引きはおこなわれていましたが、これらは例えば小売業と卸売業の間でのEDIによるあくまでも部分的な取り引きの効率化であり、他のプレイヤーに及んだ全体最適には発展しませんでした。
このように『サプライチェーン・マネジメント』とは部分的な効率化ではなく、ネットワークにより結ばれたサプライチェーンが情報を共有しあう事により、商品の流れを早くし(在庫回転の向上と納期短縮)、更にはそれにともなったお金の流れを早めた効率的な経営を行う事により、最終的には顧客の満足度を追求していく、そんな経営手法です。
次回は、「サプライチェーン・マネジメントを実施するための手段」について解説していく予定です。
