PowerHAのハードウェア構成確認ポイント
PowerHA SystemMirror for AIX(PowerHA, HACMP)を使用して高可用性を考慮したシステム環境を構築する事が可能です。 ハードウェアを構成する際、過不足の確認を含めPowerHAの観点からは以下の点がポイントになります。
マシンのモデル
- PowerHAサポートのあるモデルか
PowerHAクラスター・ノードに割り当てられたCPU数、及びメモリー・サイズ
- ノード引継ぎ発生時に、サービスを提供するために必要なリソースが割り当てられているか
ネットワーク・アダプター枚数、及び合計ポート数
- アダプター(またはポート)は耐障害性を考慮し冗長化されているか
非IPベース・ネットワーク用ハードウェア
- rs232を使用する場合
- 非同期アダプター枚数、シリアル・ケーブル本数
- ディスク・ハートビート、マルチノード・ディスク・ハートビートを使用する場合
- ディスクを共有する構成であれば、追加のハードウェアは不要
共有ディスク接続用アダプター枚数、及び合計ポート数
- アダプター(またはポート)は耐障害性を考慮し冗長化されているか
共有ディスクのモデル
- PowerHAサポートのあるモデルか
PowerHAのバージョン
- 最新でない場合、サポート期間の確認
PowerHAのライセンス数
- PowerHAクラスター・ノードに割り当てられたCPU数と同じか
特に、ネットワーク・アダプター及び共有ディスク・アダプターの枚数については、PowerHAクラスター構成に大きな影響を与えるため、必要なアダプター枚数の算出方法について、次の項目を参照してください。
IPベース・ネットワーク・アダプター
PowerHA稼働の前提条件として、最低1つのIPベース・ネットワーク(EthernetやToken Ring等)の構成が必須です。
基本的な考え方
- アダプター枚数=保護対象のIPアドレス数×2
Virtual Ethernetを使用する場合
- ノード(Virtual I/O クライアント(VIOC))からは物理的なネットワーク・アダプターの存在は意識されないため、複数ノード間で同一アダプターを共有することも可
- ネットワーク・インターフェース障害への対応方法
- SEA Failoverを構成
- Virtual I/O Server(VIOS)が二重化されている場合
- VIOS上でEtherChannel Backupを構成
- VIOC上でEtherChannel Backupを構成
- VIOC上でPowerHAによるswap_adapter機能を使用
- SEA Failoverを構成
注意点
- 複数ポート・アダプターを使用する場合の考慮点
- サービス・アドレス用ポートとブート・アドレス(バックアップ)用ポートは、物理的に異なるアダプターにアサインされるように構成する
- アダプター障害時にサービスに及ぼす影響を考慮する
- IVEを使用する場合
- PCI アダプターとはEtherChannel Backupを構成不可
- 統合Ethernetアダプターを使用する場合
- アダプター交換時の影響を考慮する
- HMCと接続する場合
- HMC接続用LANには引継ぎ対象IPアドレスを配置しないこと
非IPベース・ネットワーク・アダプター
PowerHA環境では、IPベース・ネットワーク以外に、ディスクを共有する環境では、IPベース・ネットワーク全体障害時の誤ノード引継ぎによるデータ破損防止のため、非IPベース・ネットワーク(rs232、ディスク・ハートビート、マルチノード・ディスク・ハートビート等)の構成が強く推奨されます。
rs232ネットワーク
- 非同期アダプターがノードごとに1枚ずつ必要
- 非IPベース・ネットワークの中で最も実績が多い
- 統合シリアル・ポートは基本的に使用不可
- PCIスロット数に余裕がある場合や、既存システムの構成を踏襲する場合等に選択される傾向にある
ディスク・ハートビート
- クラスターがディスクを共有している環境では、追加のHWが不要
- 拡張コンカレントVGの作成が必要(引き継ぎ対象VGとの兼用も可)
- データ領域を使用しないため、VGサイズ不問
- コミュニケーション用デバイスとしてPVを指定
- LPAR構成や、新規システム構築の場合等に選択される傾向にある
マルチノード・ディスク・ハートビート(MNDHB)
- クラスターがディスクを共有している環境では、追加のHWが不要
- コミュニケーション用デバイスとしてLVを指定
- 拡張コンカレントVG上に最低32MBのMNDHB用LVが必要
- リソース・グループの始動ポリシーが「使用可能なすべてのノードでオンライン」の場合のみ使用可能
- Oracle RACサポートの前提
- Voting用LVと同じディスク上にMNDHB用LVを作成
- Voting用LVとMNDHB用LVのセットを3つ持つことを推奨
- MNDHBの詳細については、以下のドキュメントを参照してください。
共有ディスク・アダプター
PowerHAはディスク本体の障害には対応していません。ディスクへのアクセス・パスの冗長化や、LVMミラー、RAID構成等、別途考慮する必要があります。
1つのディスクに対するアクセス・パスを冗長化する
- 2HBA、2パス以上の構成を推奨
- 複数ポート・アダプターを使用する場合
- アダプター障害時の影響を考慮し、別アダプターのポートを用いてパスを冗長構成とする
Virtual SCSIを使用する場合
- VIOS上でパスの冗長(マルチパス)化を行う
または - PowerHAクラスター・ノード上でパスの冗長化を行う
※参考:VIOSで構成可能なマルチ・パス・ソフトウェア
Multipathing/failover software support on the VIOS(Virtual I/O Server Datasheet for the VIOS)(US)
NPIVを使用する場合
- VIOCからは物理アダプターが割り当てられたのと同様に認識される
- 8Gbps ファイバー・アダプターが必要
外部テープ装置を接続する場合
- 共有ディスクとはアダプター(ポート)を分ける
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