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5年間で数百億円規模の削減効果

特集記事:IBM社内事例に見る「ITのエネルギー効率化」-Chapter3/4

人件費を約1/7に

IBMは今回の統合により、5年間で約2.5億ドル(約270億円)規模の削減効果を見ている。そのコスト削減の内訳を見ていくと、最も削減効果が高いとされる領域が人件費であることが分かる(図5)。これはUNIX®などの分散サーバー環境を採用した場合と比較して、約1/7に抑えられるという。

「統合によるコスト削減領域」の3D分割円グラフ。人件費54%、ソフトウェア36%、設備/ネットワーク/ストレージ10%

図5.統合によるコスト削減領域

仮想化により運用管理が効率化され、社内の技術担当者がシステム管理業務から解放されれば、お客様向けのソリューションの設計や構築といった、より付加価値の高いプロジェクトに注力できるようにもなる。

エネルギー使用量80%、スペース85%削減

また、今回のLinux®が稼動するIBM System z9®への統合では、年間のエネルギー使用量は80%、総床面積も85%の削減になる見込みだ。これは、同じ処理性能をx86サーバーで実現した場合と比較すればよく理解できるだろう。(図6)プロセッサー数の増加とともに電力消費量と設置面積が増えていくx86サーバーに対して、IBM System z9では、どちらもほぼ一定だ。電力コストやスペース・コストが跳ね上がる心配がない。
一般的にx86サーバーの使用率は10%以下とよく言われているが、現在、各企業にはそういったサーバーがたくさん設置されている。そうしたサーバーを数百台単位で統合する場合、IBM System zによるサーバー統合はコスト・メリットが大きく、かつ地球にやさしい解決策であることがわかる。

「Linuxによる同じ処理能力をSystem z9で実現した場合と、x86サーバーで実現した場合の比較」の集合縦棒グラフ

図6. Linuxによる同じ処理能力をSystem z9で実現した場合と、x86サーバーで実現した場合の比較

注) Linuxの稼働するx86サーバーはSystem z に統合可能なワークロードでかつ平均使用率が5%と仮定。
System z の使用率は 90%と仮定。 お客様の環境によっては異なる結果となる可能性があります。

実はIBMのメインフレームは長年、その製品設計において、エネルギー効率の向上に重点を置いてきた。例えば、10年以上も前から、マルチコアのプロセッサーを商用で実装し、発熱量と処理能力のバランスの問題に取り組んできた。これにより、単位電力当たりの性能は10年間で14倍も向上したという。2001年には環境保護への貢献が認められ、当時のIBM eServer™ zSeries® 900がサーバー領域では初めて、米国環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)のエネルギー・スター・プログラムの特別認定を受けている。IBM System z9は「エネルギー効率化」という点でも優れたソリューションと言える。

さらに、今回の統合ではソフトウェアのライセンスコストでも大幅な削減を見込んでいる。DB2®などミドルウェアの多くは、基本的にはプロセッサー数を基にしたライセンス体系となっている。コアのカウントの仕方などで若干の違いがあるが、その基本的な考え方はプラットフォームに依存しない。つまりより性能の高いプロセッサーに移行してサーバー数を削減すれば、その分だけライセンスコストも削減できるのだ。今回の統合でもソフトウェアのライセンスコストだけで100億円近い削減を見込んでいる。

社内システムのサービス向上の第一歩

IBMは今回の変革は、社内システムのサービス向上の第一歩ととらえている。System zの高い堅牢性による可用性向上に加えて、3,900台が30台となることで、ITシステム全体がシンプル化され、保守性・安定性も向上する。また、仮想化機能の採用により、新規サーバーの追加や削除も迅速にできるようになり、これまで数カ月かかっていたITリソースの提供が数日で可能になると考えている。

ところで、統合後に不要となる約3,900台のサーバーはどこへ行くのか。実は、環境に負担をかけないよう、IBMのグローバル・アセット・リカバリー・サービス(GARS)を利用して、リユース、リサイクルされる予定だ。IBMはこの分野でも地球環境を踏まえた"グリーンな"サーバー統合を目指す。

IBM, IBMロゴ, eServer, System z, System z9, zSeriesは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
UNIXはThe Open Groupの米国およびその他の国における登録商標。
Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。