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IBMデータセンターの“製品化モデル”

特集記事:エネルギー危機を救うモジュラー型データセンター ─ Chapter4/4

稼働後に欠かせない運用管理の仕組み

IBMデータセンター・ファミリーは、言うなれば、世界最大規模を誇るIBMデータセンターの“製品化モデル”だ。そこには、パフォーマンスとエネルギー効率を両立する信頼性に優れた製品群、IBMが培ってきた豊富なノウハウと技術力、さらには業界をリードするテクノロジーが凝縮されている。中でも2008年に入って発表されたEMDCは、エンタープライズ規模のモジュラー型データセンターを実現したことに加え、予測不可能なITニーズに焦点を当てて水平方向および垂直方向の拡張を可能にした点、運用を中断することなく拡張作業が行える点で画期的と言える。

カスタム設計の場合と比較して、新しいデータセンターを稼働させるまでの期間を3ヵ月~6ヵ月程度短縮することも夢ではない。しかも、企業は今必要としている部分に投資やリソースを集中させることができる。スモール・スタートの利点について森崎氏は、「少ない稼働率は、初期投資だけでなく運用コストを増大させる要因となります。解決への近道は、稼働率を上げてエネルギー効率を高めること」と説明する。

もう1つ重要なポイントとして、EMDCの運用環境にも注目したい。稼働後は、システム全体をいかにうまく管理できるかがカギになる。つまり、現状の負荷を見える化し、ITニーズに対してITインフラとファシリティの両面を最適化する仕組みが必要だ。せっかく設備投資を低く抑えても、この領域をおろそかにすれば、適切かつ計画的な拡張も難しくなる。この点でEMDCは、IBMが提供する多彩な管理ソフトウェアとの連携により、効果的な管理が行えるようになっている。例えば、標準提供されるIBM Systems Director Active Energy Manager™(AEM)は、IT機器のエネルギー消費状況を詳細に追跡し、効率化に向けた改善策の検討と実行を支援するソフトウェアだ。データセンター内の温度を集中管理し、局所的な温度調節に対応することも可能になる。さらにIBM Tivoli®ソフトウェア群との連携でITサービスとエネルギーの統合管理を実現すれば、より高度なコントロールも可能だ。

目指すはデータセンター全体での最適化

今後、データセンターの新設にあたっては、モジュラー型データセンターが重要な選択肢の1つになるだろう。特に、従来のオーダーメイドのデータセンター設計を根幹から見直し、すでに完成されたパーツを組み立てるという新たな手法が可能になったことは大きな魅力となる。同時に頭の痛いエネルギー・コストの問題からは解放され、従来のデータセンターにはない高い拡張性を手にすることもでき、リターンの見えない投資に躊躇することもない。ミニマムサイズの高品質なデータセンターを短期間で完成させ、必要に応じて拡張していけばよいのだ。これにより、長期的なデータセンター戦略を描くことも可能になる。また、構築に関する知識や経験、社内リソースが不足していても問題はない。「モジュール化」という発想の転換が可能にしたこの機動力は、企業の競争力を強化し、より多くの利益をもたらすことになるだろう。

「IBMはゼネコンや設備機器メーカーと協業しながら、データセンターの設計から構築、運用保守に至るまでをエンド・トゥ・エンドでサポートしていきます」と森崎氏。重要なのは、個別に増強を図るのではなく、データセンター全体としていかに最適化できるかということ。だからこそ、あらゆる領域において、グローバルに実績を積み重ねてきたIBMの実力が物を言うはずだ。

IBM, IBMロゴ,Systems Director Active Energy Manager,Tivoliは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。

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