アービトレーテッド・ループ(Arbitrated Loop)は、100MB/秒(FC2では200MB/秒)の帯域幅を共有し、複数のポート(最大127)を定義することができます。ポートがほかのポートとデータを交換するためには、ループのアクセスを調停しなければなりません。ループのアクセス権を取得すると、2つのポートは全帯域幅(100MB/秒)を使って通信することができます。2つのポートの間に存在するポートはリピーターとして機能し、送信されたデータを転送します。このデータを隣のポートへ転送する時に生じる遅延により、ループは127よりかなり小さい数に制限されます。
ループのアクセス権を獲得するために、ポートはArbitrate(ARBx)信号を送出します。ここでxは装置のAL_PA(Arbitrated Loop Physical address)です。この信号は、ループ上の各ポートに順番に送られます。信号がループを一周してARBxが送出した最初のポートに戻って来た場合、そのポートがループの制御権を獲得し、宛先ポートとの間に通信を確立することができます。データ転送が終了し、ポートがループの制御権を放棄すると、あらためて調停プロセスが繰り返され、ほかのポートにアクセス権が渡されます。
AL_PAは、LIPプロセス中にポートに割り当てられる1バイトの値です。ループへのアクセス権を獲得できる優先度は、AL_PAの値によって変化します。AL_PAの数値が小さい方が優先度は高くなります。一般に、ホスト・サーバーは優先度は高く、同じループ上のストレージ装置よりも小さなAL_PA値を持っています。
アービトレーデッッド・ループに関連付けられたポードは、ループ・トポロジー関連の高度な機能を実行するため、ループの一部となったポートは、N_Portではなく、「NL_Port」と呼ばれます。また、ループがスイッチに接続されている場合、対応するスイッチ・ポートは、F_Portではなく、「FL_Port」と呼ばれます。FL_Portの場合、AL_PA値は16進で'00'となり、ループ上のNL_Portの中で最も優先度が高くなります。
ループの初期化タスクにはミリ秒単位の時間がかかります。その間、データ転送入出力アクティビティーなどの通常のループ機能が中断され、ループのトポロジーが変更されたりループに障害が発生した場合にループを初期化し、その際に新しいポートをループに追加することができます(AP_PAを割り当てます)。
