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TISでは2001年4月、事業基盤の強化を図るため、基幹システム「TITAN」をWindows® 2000+SQL Server® 2000プラットフォームで再構築した。この新システムは、ERPにSAP R/3を採用すると共にDWH(データ・ウェア・ハウス)をSAP BW(ビジネス・インフォメーション・ウェアハウス)で構築し、それらと連携した収益管理システムの3つからなり、外部環境の変化にも迅速に対応し、柔軟な経営の実現を可能としている。そしてTISでは、このシステムを新たなビジネスモデルと位置づけ、今後のビジネス展開に大きな期待を寄せている。
TIS株式会社
本社所在地:大阪府吹田市豊津町9番1号
設立:1971年4月
資本金:213億2026万円(2001年3月現在)
従業員:2089名(2001年3月現在)
自社のシステム構築をビジネスモデルとして展開
TISは1971年の設立以来、情報システムの開発やソリューションを提供してきたが、ここ数年IDC(インターネット・データセンター)事業やWebサイトの構築にも本格的に進出している。20数社のグループ企業との連携を強化してきているTISは1999年、今後10年の長期計画を打ち出した。最初の3カ年での課題は、関連グループ・子会社の管理を見据えた経営の統合。その一環として基幹系システムの再構築を決定、「TITAN」の構築に取りかかった。
実際に新システムのためのアセスメントが開始されたのは2000年1月。情報基盤ビジネス部の丸山氏は新システム構築の背景をこう語る。
「当初はUNIX®ベースで構築を検討していましたが、その基盤構築コストを考えた時、Windowsベースにすれば、それに付随するソフトウェアのコストも抑えられ、全体のコストは3分の1で済むことがわかりました」。
基幹システムをWindowsで構築することに反対する声もあったが、新システムの構築にはもう一つ大きな狙いがあった。ERPのような高可用システムを低コストで構築・運用することができれば、今後ERPのアウトソーシング事業を展開する上で強力なビジネスモデルになると確信したのである。こうして、ビジネスモデルとしても展開できる自社システムの構築へ向け、検討が進められていった。
高度な技術力と設備、そして人材がリアリティーを生む
さまざまな検討を重ね、2000年6月にはシステムの概要が固められた。当時開発環境では、TISで実績のあった某メーカーが採用されていたが、Windows
NT®からWindows 2000、SQL Server 7.0からSQL Server 2000へのバージョンアップ、Windows 2000クラスターサービス上でのR/3の稼働、それから出たてのOSに対するSAP社製品の認定など、新プラットフォーム採用に伴うさまざまなハードルが浮きぼりになった。
「新システムは全く異なる3案件を同時に進める位の複雑且つ実績のない要素があったので、正直プロジェクト運営に不安はあった」と丸山氏はいう。
予想以上に困難なプロジェクトとなることが明らかになり、ベンダーの選択にも慎重になってきた。今回採用したプラットフォームWindows 2000+SQL Server 2000+MSCSとアプリケーション(R/3、BW)の組み合わせは国内でも事例がなく、“これはチャレンジである”というのがTISのそもそものスタンスだった。そしてこのチャレンジを一緒にやり抜けるパートナーを探していた時、ひとつの転機となったのが青山にあるIBMのPCソリューション・モール-Windows 2000-への訪問だった。
「モールでIBMのスペシャリストの方々から色々な話を聞かせて頂いたのはいい経験でした。実際のシステムと同じ環境で検証する設備があり、そこをあたかもプロジェクトの問題解決の場として機能させる見通しが立ったからです」と丸山氏はいう。このソリューション・モールの訪問後からTIS内部でも大きく流れが変わっていった。
そしてこのモールの存在やサポート体制といった部分は、本番機系の構築において日本IBMのxSeries採用を決定づける大きな要因ともなった。
「過去の実績を背景に上手く提案する方は大勢いらっしゃいましたが、一風変わった設問を投げかけた時にどういう受け答えができるかで本質が見えたりするものです。つまり、その答えの中に日頃から積み重ねてきた実績がリアルに現れてくるのです。そういう意味でもIBMさんにそのリアリティーを強く感じましたね。できるとわかっていることでも常に不安がつきまといます。開発を行うSEが安心できるサポートがモールから得られそうだと思いました。そういう意味でもいい出会いができたと思っています」と丸山氏は語る。
24時間365日対応する高いサポート力を評価
こうして2000年10月、本番機にxSeriesを採用することが決定した。その後さまざまな苦労を経て、2002年4月に新システムが稼働。大きくはSAP R/3が採用された基幹系のメインシステム(R/3系)、SAPビジネス・インフォメーション・ウェアハウスによる業績管理システム(BW系)、独自開発のIIS+ASPによるプロジェクト収益管理システム(PJ系)の3つの環境に分かれている。xSeriesは、本番機サーバー群のR/3系、BW系、PJ系において、Netfinity8500R(現xSeries 370)×5機、xSeries370×3機、運用管理サーバーとしてNetfinity 5600(現xSeries 240)、帳票管理サーバーとしてxSeries342×3機が採用されている。またR/3系の環境においてはクラスタリング構成で稼動している。プロジェクト収益管理システムについてはIIS+ASPで構成されているため、CodeRed騒動の時に念のため緊急停止しているが、それを除けば稼働率は限りなく100%に近いという。

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また、運用時における使いやすさに関しても高く評価されているが、それはxSeriesに搭載されているLight-Path診断機能によるものだ。
Light-Path診断機能は万一の障害発生時には警告表示され、中を開けると異常箇所でランプが点灯しているので、どこに問題があるのかが瞬時に誰でも判別がつき、障害発生時の最低限のハード・ソフトの切り分けに非常に役立ったという。
また、「何か問題が起こってもこの機能のおかげでIBMの保守サービスにもスムーズに連携することができ、障害発見から解決まで早ければ1~2時間で対応いただけるのでトラブル時の対応も効率化が図れます」と情報基盤ビジネス部 渡辺氏は語る。こうした日本IBMの充実したサポート体制は、現場の安心へとつながっている。
新システムでアウトソーシングの事業基盤を強化
TISではこの新システムをビジネスモデルとし、2001年度には、グループ企業のコマツソフトとTSS、2002年度には新たに数社のシステム統合を行う予定だ。丸山氏に今後のビジネス展開について伺った。
「まずはデータセンターの運営部隊がシステムを“きっちり”回せるようにして、アウトソーシングとしての事業基盤を固めたいですね。
そして引き続き、経営統合を支援していきたいと考えています。しかし、まだまだ日本では、高可用なシステムに対してアンチWindows、アンチPCサーバー的な考えをもたれた企業がたくさんあります。そういう場合は、高価なUNIXベースの基幹システムと比較して、低コストで構築できることだけでなく、各々の事業変革に沿って、進化していける意味での“捨てられるシステム”であるといった『安いだけじゃない』ことをアピールする必要性を感じています。
また、システムの信頼性・安定性に不安を感じているお客様には例えば、“あなたが一番信頼できるSEを半日貸して下さい。そしてモールに連れて行ってベンダーの技術者と生々しい話しをさせてあげて下さい”と」。
今後もTISでは、このTITANをショーケースとして、基幹系システム構築ビジネスの拡大を図っていくという。このxSeriesを核とした高可用システムは、これからもTISのビジネスの発展に大きく貢献していくに違いない。
IBM、eServer、xSeries、NetfinityはInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
Microsoft,Windowsは米国Microsoftの米国及びその他の国における登録商標です。
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